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アビスパ福岡歴史的一勝に思うこと

8月25日―――この日はJ1第26節開催日。

「今日は19時からFC東京vs仙台戦があるので、定時で上がります!」

そう高らかと宣言したはずなのに、職場を出たのは19:20…(定時+約2時間)
定時とは一体…

待っていたのは予想通りの展開

J1の平日開催日は必ず定時で上がっていたというのに、この日に限って残業…
既にキックオフ時間を過ぎている。
そして我が家では、アビスパに飢えた男(夫)が待っている。
導き出される結論は唯一つ。

「福岡vs川崎戦を観戦してるに違いない」

※ちなみに我が家は、Jリーグ全試合放送してくれる有料オンデマンドサービス「DAZN」に加入済み。
DAZN加入により、福岡出身の一人の男(=夫)が、アビスパファンになるまでの記事は以下の通り。

家に着いたらFC東京vs仙台戦に変えてもらおう、そう思ってるとLINEが鳴ります。

夫「神」
私「え、どういうこと?」
夫「川崎フロンターレが強い。負けそう。なんとか耐えてる。」

あぁ、村“神”様が神がかりセーブを連発してるのか…
(※村上昌謙選手…アビスパ福岡の正GK。神がかりセーブを連発しチームを救っているうちに、いつしか村“神”様と呼ばれるように…)

私の予想を裏切らない夫からは、その後もライン中継が入ります。
そして、家に着く少し前に夫から、0-0で前半が終わったことが告げられます。

―――え、フロンターレ相手で0-0?

その辺りから「これはもしかして…」と思い始め、最寄り駅から自宅までの道をダッシュで帰ります。

アビスパ素人が考えたこの試合の面白さ

結論から言いましょう。
家に帰った私は、夫とそのまま福岡vs川崎戦を観戦。
公式戦42試合無敗の川崎から後半に1点奪い、なんと福岡が1-0で勝利しました。
歴史的一勝です!(大げさ?)
おそらく福岡の夜はお祭り騒ぎだったでしょう。

私が見たのは後半からだったけど、この試合のドラマ性の高さをアビスパ素人の私なりに分析すると、以下の要因だったかな、と。

①普段は控え選手達の奮闘
②先発:城後選手
③スタメン選手たちとの交代
④守備の堅さ

普段スタメンではない選手達が、この川崎戦ではスタメンで出場。
スタメンを見たときに「長谷部監督、何を考えてるの!?」と驚きを隠せず。
長谷部さん、すごすぎる…

川崎の次の徳島戦を見据えての布陣なのか、それとも名古屋戦からの疲労を考慮しての采配なのか…
しかもアビスパのレジェンド城後選手も先発にいる!
(アビスパサポではない私ですら、城後選手のことは以前から知っていた)
どういう作戦かは分からないけれど、意図だけはめちゃめちゃ感じるスタメンでした…
(試合はスタートから見れなかったけれど、スタメンだけは職場のロッカールームでばっちり確認済み。)

―――これは大敗するか、前半持ちこたえたら何かが起こるかもしれない…

4月に行われた川崎vs福岡も、結果自体は3-1と数字上は川崎の勝利でしたが、試合内容はそこまで大差ないように感じていたので、「今回はワンチャンあるかも…」とドキドキしていました。

後半開始直後に、福岡の杉本選手が川崎のペナルティーエリアに入ってシュートを放ったけれど、今思えばその辺りから試合の潮目が変わり始めた気がします。

夫「前半にこんなシーンなかった!」

次第に福岡のペースになってきたところで、普段はスタメンの選手たちが交代でピッチに。
ジョンマリ選手、山岸選手、前選手投入されて、私は一人でテンション爆上がり。
(やはり前選手はなくてはならない選手だと痛感…)

そしてクルークス選手のビューティフルゴールが決まり、「これは勝てるのか!?行けるのか!?やられるのか!?」とそわそわしだした頃に、金森選手、奈良選手投入。
試合の流れと相まって、ボルテージが上がるような選手のチョイス。
交代選手が入るたびに、(元々福岡の売りではあるけれど)守備の強度が上がっていく。
交代選手たちの「絶対に入れさせない」「ここまで頑張ってきた選手達の努力を無駄にしたくない」という想いがプレーからひしひしと伝わってきます。

―――あれ、これもしかして、公式戦42試合負けなしのチームから、今季J2 2位で昇格したチームが勝ち点3を奪うかもしれない。

テンション上がらないわけないでしょう!

後半からしか見ていませんが、45分間情緒が忙しく、後半開始直後から食べ始めた夕飯のカレーが、試合が終わる頃にはすっかり冷めていました。
カレーを口に運ぶ時間すらもったいない。
この試合の90分に込められたドラマ性の高さに、目が離せない―――いえ、目を離しちゃいけない。
歴史的瞬間を目に焼き付けなければ!

夫「よぉぉぉぉぉおおおし!勝ったぞー!」

終了のホイッスルが鳴った時。
あまりの嬉しさに、夫は家中を叫びながら走り回ってました。

これが長谷部マジックなのだろうか

交代選手のチョイスや投入時間、そして試合全体のマネジメント含め、長谷部監督の采配がまさにお見事。
私はアビスパ素人で、かつサッカーに特別詳しいわけではないけれど、長谷部監督の作戦が見事全て当たったんじゃないか?、と思ってしまいます。

年に数試合ではありますが、「これは絶対に当たったな。」と思う、チームの描いたシナリオ通りに進む試合があるけれど、この間の福岡vs川崎はまさにそれだったな、と。
それだけチーム全体で入念に準備をしてきたってことですよね。
この試合は選手達の頑張りはもちろん、監督やコーチ陣等の綿密に練られた作戦勝ちの部分もあったな、と思います。

そういう意味では、今季のアビスパからは目が離せません。
J2 2位(と言ってもJ2 1位で昇格した徳島とは、勝ち点同数で得失点差で順位が決まったのですが…)で上がってきたので、どのチームと戦ってもチャレンジャーの立場にはなるのだろうけれど、試合に臨む勢いも、戦い方も、姿勢も、どれを取ってもJ1でやれている。
それは選手の頑張りが大きいのは当然だけど、監督のマネジメント力も高いからなのではないかと思っています。

春先に達成した6連勝を始め、今年のアビスパは今までのアビスパとはひと味もふた味も違う。
J1の舞台で何かをやってくれる。
そんな予感のする試合が多いからこそ、(夫が福岡出身というだけでなく)毎試合チェックをしちゃう自分がいます。

残り試合も少なくなってきましたが、J1残留が見えてきて、更に上の順位を目指して一暴れ、二暴れしてほしいですね。
次の試合はどうなるんだろう、とワクワクが止まりません。

長谷部監督の次の一手が気になる辺り、私もすっかり長谷部マジックの虜になってしまったのでしょうか…。

これだからJリーグはやめられない。

本当は、もっと早くにこの記事を書こうと思ってました。
ただ、連日の残業攻撃ですっかり疲れてしまい、noteに向かう気力が出ず…

そんな中迎えたJ1 第27節。
8月28日。
277日ぶりの敗戦を味わった川崎は、札幌相手にしっかり勝ち点3をゲット。
(気になってDAZNで見てた。)
王者の貫禄を見せつけます。
小林悠の躍動は、まさしく王者としてのプライドを感じました。
川崎は、またここから新たな歴史を作るのでしょうか。

そして8月29日。
徳島相手にアビスパが3-0で勝利。
苦しい展開の中で、金森選手のゴール、さらにジョンマリ選手の2発。
ジョンマリ選手は、もともと爆発力のある選手だと思っていましたが、なかなかチームにフィットしてないのかな…と思う部分もあったので、この結果を機に暴れまくってほしいですね!

Jリーグでは、1試合1試合ごとに様々なドラマがあります。
特にこれからの時期は、優勝争いやACL出場権争い、そして残留争い(特に今年はJ2への降格が4チームと例年より多い!)が過熱するので、1試合ごとの重みが次第に重くなってきます。

サッカーはどんな試合でも90分で終わり(延長戦がある大会は除く)、終わった瞬間は喜びの余韻に浸ったり、悔しさに打ちひしがれますが、しばらくすればチームはまた次の試合へと向かって走り出します。
様々な事情、チームの思い、サポーターの思いが絡み合って、思いもよらない結果を生むのが毎年のJリーグ終盤戦。
今年はどんな結末が待ってるのか。
今から楽しみでしょうがありません。

これだからJリーグはやめられない!

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