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捨てる勇気① とある友人と縁を切った話

3月は別れの季節、そして4月は出会いの季節。
いにしえから言われてきたことである。

私は昨年度、大学時代仲良くしてもらったある友人から離れた。
自らの意志で手放したのである。

正直何度も悩み抜いて苦渋の決断の末だったのは事実。

だが、後悔は無い。何故なら...

大学1年の新入生で出会い、それからずっと仲良くしていた友人がいた。
私自身入学した大学が志望校では無く、そのショックで恥ずかしながら当時は非常にスレていた。
頬杖をつきながらダルそうに話を聞いているフリをしていては(「フンっ!バカバカしい。さっさと帰りたいね!」)とまで思っていた。
そりゃあまぁ死んだ魚の目をした人間には誰も興味を示さないでしょうね。というか自身が話しかけんじゃねぇよオーラを出していたから避けられていたの方が正しいだろう。
周囲は既にグループを作ってはどの授業を取るだとか、サークル何にするだとかといった話で盛り上がっていた。

昼休憩の時間がやってきた。
最早この空間にいることですら修行の如く辛すぎて今にも逃げ出したかった自分。(どんだけ大学が嫌いだったんだよ…)
セブンイレブンで買ったおにぎりを口に詰め込んでいたら突然斜め前に座っていた女の子に話しかけられた。

「あの、一緒に食べても良いですか?」

「も、モチロン!」

あまりにも急だったので噎せかけた。

実によくある出会いだがこの日をきっかけに彼女と仲良くなった。

彼女も地元の進学校に通っていたものの大学入試は結果が振るわず、所謂“すべり止め”で母校に入学したという。
不貞腐れている私を見て察知したのだろうか。
あぁ同じような境遇の人がいる。と

近すぎず、遠すぎず、ゆる〜い距離感で彼女と大学4年間を過ごした。

同じような授業を取り、近くのくら寿司に行き、一緒に帰り、同じゼミに入り、コロナが明けたら飲みに行き、ライブや旅行にも行った。

お互い他人に興味が無かったが、それが逆に楽でずっと付き合えたのである。大学4年の前期までは。

違和感を感じ始めたのは大学3年後期。

大学3年から同じゼミに入り、前期は全員同じ講義を受け実験を行った。

但し後期からは主に2人ペアを作って卒業論文まで仕上げるというのがゼミのルールだった。

正直これは私にもかなり非がある。

なんと私は入学ほやほやの時から仲良くしていた彼女では無く、違う人を勝手に相方に選んで先生に報告してしまったのである。

今思えば本当に身勝手冷酷な行動である。

せめて彼女の意見も聞くべきだったが、私は彼女と組みたくなかった。彼女と組んで良い卒論を作り上げるビジョンが見えなかった。

以下、私が友人に限界を迎えた要因を記していく。

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