2022年 第28節 アビスパ福岡vs名古屋グランパス
試合内容
まず試合に関して、アビスパ福岡にとっては2-3で負けたことが非常に悔やまれる。J1残留を目指すうえで、痛恨の敗戦となった。そして勝利をおさめた名古屋グランパスに対し、何らかの批判をする気はまったくない。プレーオンの間、選手が全力でプレーをするのは当たり前だからだ。
一方で審判の判定に対しては、さすがに黙っていられない。
まずは開始直後、GK永石とDF宮の頭部同士が激しくぶつかった場面。両者動けずに倒れたままだったが、そのままプレーは続けられ、グランパスが先制した。接触したのは、味方同士ではあった。しかし極めて激しくぶつかっており、場合によっては命にかかわる可能性もある。それを近くで見ていた主審は、すぐに試合を止めるべきではなかったか。
いろいろな考え方があるかもしれないが、私は選手の安全は何よりも優先されるべきだと考える。もちろんこれは、応援するアビスパ福岡の選手だからというものではない。すべての選手が、だ。そしてこの判定から、試合は荒れに荒れた。おそらく1失点目への抗議の意味合いだろうか、相手に渡すべきスローインをルキアンが繋いで、クルークスがゴール。それでも長谷部監督が相手に得点を取らせるという方法で1度は落ち着いた、はずだった。
しかし終盤に2度、グランパスの選手の手にボールが当たる。アビスパの選手は猛抗議。ハンドであればPKだったものの、結局どちらも判定はノーハンド。特に1度目はグランパスの選手が伸ばした手に当たっており、PKが妥当であるように感じた。にも関わらず、2度ともオンフィールドレビューさえも行われなかった。
このような言い方はあまりしたくないが、この試合に関しては使わせてもらう。審判に「壊された」試合だった。少なくともいちサポーターとして、そう感じた。
この試合のキックオフ直前、両チームのキャプテンが、フェアプレーを誓う宣言を行った。このような試合にしてしまうのならば、審判も宣言を行うべきではないか。そう感じずには、いられなかった。
残すは6試合。後半の戦い方を試合開始からできれば、必ずや勝ち点を取れるはずだ。すべては残留のために。いまいちど奮起してくれることを、期待したい。
採点(及第点5.5)、寸評
GK 41 永石拓海 5.0 (6分OUT)
開始後すぐの失点に関与したと採点するのであればこうせざるを得ない。しかし採点はただの数字で、とにかく無事にピッチに戻ってくることを切に願う。
DF 29 前嶋洋太 4.5 (75分OUT)
スタメン組のなかで最も、コンディションに問題を抱えているように感じた。せめて思い切った、悪くいえば割り切ったプレーはしてほしい。
DF 3 奈良竜樹 6.0
2点目に大きく関与。素晴らしい攻撃参加とパスだった。守備面でも気持ちのこもったプレーを披露。
DF 5 宮 大樹 4.5
開始直後の頭部接触後もピッチに立ち続けた。しかし影響があったかはわからないが本来の質ではなく、最後は無理のあるタックルで67分に退場処分。
DF 13 志知孝明 5.5
堅実だったが、質はやや伴わず。両SBともに、相手のWBにサイドを侵略されてしまった印象。
MF 14 ジョルディ・クルークス 6.0 (75分OUT)
1点目は採点には加えにくいが、それを差し引いても2点目のアシストでこの点に。残り試合、メンタルの強さに期待。
MF 35 平塚悠知 6.0 (79分OUT)
攻め上がりから、J1初得点を記録した。身体の強さはまだJ1級ではないが、身体の使い方でカバーできている。
MF 6 前 寛之 6.0
ビハインドでも、数的不利となっても、魂のプレーを続けた。奈良とともに、チームを引っ張る存在。
MF 17 ルキアン 6.0
ポジションを変えながら、90分走り切った。前線で身体を張り続けてくれた。
FW 16 渡 大生 5.5 (45分OUT)
動きが悪かったわけではないが、チーム戦術もあり前半のみの出場に。
FW 11 山岸祐也 5.5 (89分OUT)
グッズ発売日ということもあり期待は大きかったが、目立つ機会は少なく。動きの量は本来のものではないように感じた。
途中出場
GK 31 村上昌謙 5.5 (6分IN)
スクランブルでの出場となったが、集中力高く試合に入れていた。
DF 33 ドウグラス・グローリ 6.0 (45分IN)
強さを武器に、数的不利となってからも守備を決壊させず。
DF 2 湯澤聖人 5.5 (75分IN)
両SBをできる彼が、ベンチにいる安心感。この試合でも「信頼できる」選手たるゆえんを見せた。
FW 45 ジョン・マリ 採点なし (87分IN)
MF 19 田邉草民 採点なし (87分OUT)
FW 10 城後寿 採点なし (89分IN)
監督 長谷部茂利 5.5
いろいろな意味で悔やまれる敗戦となったが、この監督のフェアプレー精神はさすが。残り試合でのマネジメントに、真価が問われる。
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