【父の教え】退屈だった海が。
海と聞いて、小さい頃の記憶を思い出した。
父の運転で、母と兄の4人でお墓参りに行った
8歳くらいの頃の記憶。
山の奥にあるお墓参りは、8歳の私にとって
とても退屈な時間だった。
道路のすぐ横には海が広がっていたが、
当時の私にはなんの魅力も感じられなかった。
ただただ反対車線の車のナンバーを見て、
滅多に見ることのない沖縄ナンバーが通った時にのみ
「沖縄ナンバーだ!」と興奮していた。
そんな様子を見た父がこう話しかけた。
「海を見てごらん。車が止まっているのに動いているように見えないかい?」
私はなんの魅力もない海を見た。
すると、不思議なことに
車は渋滞で止まっているのに動いているように見えるのだ。
私の瞳は対向車線の車のナンバーではなく、
広く青い海に吸い込まれていった。
父は昔から、
" 景色 " というものが好きなようだ。
数年前は天体観測、現在は山登りを趣味にしており
動画や写真を撮っては、母や私に見せびらかしてくる。
景色の魅力を幼い時から私に教えてくれていたのだろう。
そんな海の幼い記憶を、海と聞いて思い出した。
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