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すり抜けていく時間

気がついたら朝晩が涼しくなってきて、スーパーには秋の果物が並び、秋の4連休も終わってしまった。気がついたら、また季節が1つすり抜けていってしまったような寂しさを覚える。何もしなかった訳じゃないけれど、これと言った核もなく貴重な時間がいつの間にか失われてしまったような思いに囚われてしまうのは、今日のどんよりと曇ったお天気のせいなのだろうか。

後になって2020年を振り返った時に、私は何を思い出すだろう。部屋とMacbook。Zoomのディスプレイ。そして、近所のスーパー。それ以外はほとんど思い出せないかもしれない。

マイナス面ばかりに目を向けずに、プラスの面を見て前向きに日々を過ごす方がいいとわかっている。オンラインでちゃんと授業が受けられ、学生生活を送れていること、それがありがたいことだということは分かっている。それでも、どこかで失われたものの事を考えてしまう。大学でキャンパスライフを送って、本当に今の学校の学生になったのだと実感したい。新しい友達とお茶しておしゃべりしたい。気兼ねなく友達と会食がしたい、感染対策に気を遣わずに旅行に行きたい…。言っても仕方ないことだし、もっと深刻な悩みを抱えている人から見たら、単なるわがままに聞こえるかもしれないけれど。

沈んでばかりもいられないのも分かってる。そんな時間がもったいない。だから、日常の中のささやかな嬉しい事、楽しい事を見つけて、プラスの方を大きくしていくしかない。そして、本当はわかっている。私は、また一つ季節がすり抜けていってしまった…と感じてしまうような夏の過ごし方しか出来なかった自分自身にガッカリしているのだ。そんな自分をちゃんと受け入れて、そしてまた今日も頑張ろう。


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