【短歌一首】 鯉のぼり端午の風に活き活きと銀鱗うねらせ子らを見守る
短歌は季節セラピー。
川べりで、鯉のぼりが空を泳いでいる。
風がかなり強いので、優雅に泳いでいるというよりも、力強く、タフに、しなやかに体をくねらせ、時に、ひっくり返りそうになりながら泳いでいる。昔から端午の節句には鯉のぼり。
午後の日差しに川面が眩しい。鯉の体もうろこも光る。
風が少し弱まる。真鯉の向こうにいた緋鯉の姿が初めてはっきり見えた。子供の頃から「🎵屋根より高い鯉のぼり〜」と歌っていたが、歌に出てくる真鯉(まごい)や緋鯉(ひごい)の意味もわかっていなかったな。
あためて辞書を引いてみた。随分と説明量に差がある。
辞書を見る限り、緋鯉が中心的な書き方されている。「普通の黒い鯉」とか「コイの一変種」って表現に課題あり?
強い風にマックスに膨らんだ鯉たちが、口を開けてこちらに迫ってくる。こりゃ、喰われてしまうかもしれん。
大きな鯉と小さな鯉、真鯉と緋鯉が群れとなり、列をなして泳いでいる。
子供のころ端午の節句には、庭の高い木やポールに鯉のぼりを立てている家が多くあったが、最近はほとんど見かけなくなった。場所の問題、手間ひまの問題、少子化など当時とは状況がだいぶ変わってきている。 今でもたまに、窓から小さな棒を出してそこに鯉のぼりを掲げているものを見かける。 それもまた可愛い。
端午の節句といえば、昔はお風呂に菖蒲の葉を入れて今は亡き父や兄と一緒に菖蒲湯に浸かっていたな。菖蒲の葉を横笛のようにしてピーピュー吹いていたのが懐かしい。
猫間 英介