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プラスチックはなぜ環境に悪いのか、本当の理由を知っていますか?

最近、エコストローやマイボトル運動、レジ袋の有料化など、プラスチックフリーへの注目がまた一段と高くなっていますね。

「プラスチックが環境に悪いことはなんとなく知ってるけど、でも具体的にどんな影響があるのかはあんまり知らないかも・・・」

そんな方に向けて、今回は具体的にプラスチックが及ぼす影響をいくつかご紹介。
この記事を読めば基本的な「プラスチック問題の現状」が分かると思います。

いま実際にプラスチックが原因で地球に起こっている悲劇、私たちのからだへの影響など、出来るだけ分かりやすく説明しているのでぜひご覧下さい🌿

30年後の海は、魚よりもプラスチックごみのほうが多い⁈

まずひとつめは代表的なこちら。

世界では、1年間で約800万トンものプラスチックが、ごみとして海に流れ込んでいると推計されています。

800万トン、それは東京スカイツリーおよそ222基分、ジャンボジェット機5万機分だそう!(どゆこと?!?!)

このペースで海のプラスチックが増えていくと、2050年には、海にいる魚すべての重量よりプラスチックの方が重くなると懸念されています。

また海洋ごみの影響により、アザラシやウミガメを含む少なくとも約700種もの生物が傷つけられたり死んだりしています

ウミガメの鼻にストローが詰まっていたり、魚網に絡まったアザラシやクジラが死んでしまったりというニュースはいまでは珍しくありません。

日本の神奈川県でも、鎌倉市の海岸に打ち上げられたクジラの胃の中からプラスチックごみが発見されました。

また、“太平洋ゴミベルト”の存在は知っていますか?

30年前、吹き溜まりのようにゴミが集まる場所が太平洋の真ん中で発見されました。ハワイとカリフォルニアの間にあり、8万トンのゴミが浮かんでいます。その面積はなんとフランスの約3倍

普段、何気なく生活していると目に見えないので意識しづらいですが、私たちが住んでいる地球で起こっている事実です。

街や道路で捨てられているプラスチックを見かけたことはありませんか?

実は、そんな街中でポイ捨てされたプラごみが雨によって川から海へ流されていることも原因の一つなんです。

そして、プラごみの影響があるのは海の動物たちだけではなく、私たちの体にもすでに影響がでてきています。

日本人の身体の中からマイクロプラスチックが検出された話

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海に流れたペットボトルが自然分解されるのにかかる時間はおよそ450年ほど。

プラスチックごみの多くは、波や紫外線等の影響を受け、やがて小さなプラスチックの粒子となり、5mm以下になったプラスチックは「マイクロプラスチック」と呼ばれます。

マイクロプラスチックは、日本でも洗顔料や歯磨き粉のスクラブ剤として広く使われてきたプラスチック粒子(マイクロビーズ)や、合成繊維の衣料の洗濯等によっても発生しています。

近年、このマイクロプラスチックが、魚の体内や水道水、塩、飲料水などから発見されています。
そして食物連鎖を通じて私たちの体内にも蓄積しているのではないかと懸念されています。

去年、オーストリアの研究グループが日本人を含む世界8か国の人の便を調べたところ、全員の便からプラスチックが検出されたそうです。

また、WWF(世界自然保護基金)が、「1週間に1人平均5gのプラスチックを体にとり入れていると見られる」という報告を出しました。
(※プラスチック5g=およそクレジットカード1枚分)

プラスチックは比較的近年の物質のため、人の体内に吸収された時どのような症状が発症するのかは未だ研究段階だそうです。

つまり、今後未知の病気の原因になる可能性もあるということです。

私たちが排出したプラスチックごみが私たちの身体に戻ってきている、因果応報とはまさにこのことですね(;ω;)

気候変動の原因

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地球温暖化と言えばピンと来る方も多いかもしれません。数年前から日本でも異常気象が続いていますよね。大雨で家が流され、たくさんの人が被害に遭われています。

「自然災害は避けて通れないから仕方ない」

なんて思っていませんか?気候変動による異常気象はどんどん深刻化しています。その要因のひとつと言われているのがプラスチックです。

プラスチックを製造するにも処分するにも化石燃料を大量に使用します。
プラスチックが燃やされると、温室効果ガス有害物質が発生します。
プラスチックが原因の温室効果ガス排出量は、このままだと2050年には約15倍の量になるそう。(参考資料

リサイクルされているのはたったの8%だけ⁈

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「でもゴミの分別もしてるし、プラスチックってリサイクルされてるよね?」

めっちゃ分かります。だって私もそう思ってたもの〜〜〜!

日本ではゴミの分別が地域ごとで分かれていたりと、リサイクルシステムが整っている印象です。そして日本のリサイクル率は86%と発表されています。(ちなみに残りの14%は単純焼却と埋立)

一見、「え、すごくない?」という印象ですが、実態は私たちが思っている"リサイクル"とは全然違うんです。

おそらく私たちが想像する「リサイクル」のイメージは、ペットボトルごみがペットボトルに生まれ変わるとか、モノからモノへと生まれ変わるもの。
このタイプのリサイクルは、実は全体の8%ほどしか行われていません

日本の"リサイクル"で主に行われているのは、"ごみ発電"です。
ペットボトルを燃やして、その熱をエネルギーに変える方法です。

86%のうち58%はこの"熱回収"なんです。先述したように、プラスチックを燃やすと温室効果ガスなどが排出され地球温暖化に繋がります

次に多いリサイクル方法は、海外輸出です。

86%のうち15%は中国を中心とした東南アジアに輸出されてからリサイクルされていました。しかし、今年に入ってから中国政府がごみ輸入を完全に禁止したので、輸出分も行き場をなくしている状態。

ちなみに、輸出先でのリサイクルにもまた問題があるのです…

容器や包装などのプラごみは、分別はしていても、お菓子が中についていたり、ペットボトルの中身が少し残っていたりしますよね。そうした汚れたものは、洗浄にコストがかかるためリサイクルにまわせない場合が多いんです。

ただでさえ途上国はごみのリサイクルシステムがちゃんとできていないので、使えないと思ったものはそのまま捨ててしまう

そう、海へ

プラごみの海への流出量は中国1位、インドネシア2位とされていますが、そのプラごみの中には日本がその国に輸出したものが大量に含まれているということ。

日本のプラスチックごみが、わざわざアジアの途上国でトランジットして海へ流されているだけなんです。つまり、日本が行っている"リサイクル"はなんの問題解決にもなっていないんです。

東南アジアの海を汚している原因は、現地の人たちではなく日本を含む先進国が大きな原因とも言えるでしょう。

日本は1人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量が世界2位

少し前にSNSでこのInstagramアカウントが注目されていました。

日本語に訳すと、「プラスチックに取り憑かれた日本」という意味のInstagramアカウント。

袋に入っている製品をさらにプラスチックで包んでいたり、日本の過剰梱包された製品の写真が投稿されています。

マシュマロひとつひとつを包装してさらにそれを袋に入れる・・・

本文やコメントは英語で書かれていることが多いですが、この無印の包装にはショックを受けている人も多い様子。

「これは本当にバカげてる」

「私は無印が好きだったのにショック…。もっと責任感を持ってほしい!」

「あなたたち(無印)は環境問題に率先して取り組むべきブランドでは?」

過剰包装の背景には、食の安全を守るためという意図があると思うのですが、ここまでの過剰包装は必要ないですよね?

また、プラスチック包装である必要もないと思います。

スーパーやコンビニに行った際に陳列されている商品を見渡してみてください。
プラスチックが使われていない製品の少なさにきっと驚くと思います。

実は、日本はプラスチックの生産量が世界で3位なんです。プラスチック廃棄量が世界で2位に続き、なんて不名誉な2冠なんだろう…。

ちなみに、経済産業省は2020年4月にレジ袋の有料化を小売店に義務づける方針を示しています。

個人的には、レジ袋は完全に廃止してしまって、レジ横でレンタルエコバッグサービスしたらいいのでは?と思っています。

そして海外のような量り売りでお買い物ができるお店が増えれば、お店で詰替が出来るので気軽にエコなお買い物が出来て嬉しいなと思っています。

そしてバルクショッピンングは見た目が美しい・・・!

まとめ

・海の生き物の胃の中から大量のプラスチックが発見されたりと、海の生き物の大きな死因になっている
・私たちの身体にもマイクロプラスチックがすでに取り込まれている
・プラスチックが原因の温室効果ガス排出量が2050年にはおよそ15倍になり気候変動に大きく影響する
・日本は主に熱回収と海外輸出でプラスチックを処分していた。
 リサイクルはたった8%しか行われていない。
・日本は1人あたりのプラスチック容器包装の廃棄量が世界2位!
(生産量は世界3位)

プラスチックゴミ問題はかなり深刻化しています。

手遅れになる前に、まずはマイボトルやエコバッグを持ったりなど、自分ができる範囲でプラスチックを使わない生活にチャレンジしてみてください

マイボトルがない人はテイクアウトせずに店内で飲食をしたり、エコバッグがない人は余っている紙袋や今までもらっていたビニール袋を再利用してもいいと思います。お金をかけなくても意識するだけでプラスチックは減らせます♩

たった1枚のレジ袋、たった1本のストロー。

それを365日、1.268億人(2017年度の日本人口)の人が使うとどうでしょう?

「私たった1人が減らしたところで・・・」

なんて思わないでください。1人でもそれを続けることに意味があります。そして、周りに伝えることも大切です。

「なんとなく自分からは言いにくいな・・・」

と思われる方は私の記事やInstagramの投稿をシェアすることから始めてみてください(笑)

まずは「知ること」が大切だと思います。
知ることで意識が変わり、意識が変わると行動が変わります。そんな人が一人でも増えると私はとっても嬉しいです。

長文にも関わらず、最後まで読んでいただきありがとうございました!

参考:海洋ごみをめぐる最近の動向(環境省)

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