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ADHDだけど完璧主義

小学生の時私はいつも空想に耽り
授業の内容など一切耳に入らなかった。

宿題があることすら知らないからやらない。
失くしものを探し回る休み時間。

先生にも母にも叱られ呆れられ
同級生からは馬鹿にされ
いつだって私は嘲笑の対象だった。

何で私は普通になれないのか
毎日自分を責めた。


大学生になって一人暮らしをするようになってから
私の「普通」じゃなさはより顕著になった。

「何でそんな簡単なこともできないの」 

頭の中でぐるぐると駆け巡る思考に
飲み込まれて不安が加速していく

喉を締め付けられて苦しい。
吐き気と心拍数の上昇。
全てに圧倒されて自分を失っていく
猛烈な不安感。
パニック発作を頻発するようになった。

精神科を受診すると
不安障害の原因はADHDにあるかもしれない
そう言われた。

今までの困りごとに
名前がついたことが嬉しかった。
ADHDの症状は投薬によってコントロールできる。
コンサータという薬を処方されて
私はやっと「普通」になれた。

私の人生はようやく前に向いていく。
そう思っていた。

普通になれた私は
どんどん自分に厳しくなっていく。
前回はこのくらいできたから
今回はもっとできないと嫌だ。

馬鹿だと思われたくない。
いじめられたくない。
そんな不純な動機でしか努力ができない。

与えられた不平等。
植え付けられたトラウマと劣等。
完璧主義という副作用。

今日も私はありもしない
「完璧」を追い求めてる。


きっとその解決策は
「結果よりも課程を大事にする。」ことだ。

完璧って思えなくても
誰かに間違いだと言われても
頑張ったそのプロセスは、
費やした時間と努力は決して無駄ではないし
間違いも正しさもない自分だけのものだ。

そして頑張っている自分に
もう少しだけ甘くしたい。
自分を守れるのは自分しかいないし
自分の頑張りや成長を知っているのは
自分しかいないからだ。

END









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