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【創作大賞2024読書感想】眠らない猫と夜の魚
漠然と読書するのと、作品を書くモードで読書するのでは全然違うな。
そんなことを感じた創作大賞。
ご縁があって拝読した作品の、読書メモをシェアします。
(あくまで個人的な感想です)
眠らない猫と夜の魚 /中村朔
https://note.com/nakamurasaku
今回は、中村朔さんの『眠らない猫と夜の魚』です。
(作品のポイント)
・風景の描写が巧い
→映像が目に浮かびやすい
・リアルな日常に心霊現象やホラー的な要素が溶け込んでいる
→風景や主人公たちの日常が丁寧に描かれている
→物語の世界に没入しやすい
・セリフの言い回しやテンポが心地良く、まるで誰かの会話をその場で聞いてるみたい
→複数の人物のセリフが続く部分で、「これは誰のセリフだろう?」と、確認するところもあった
→これが小説ではなく映像作品だったら、確認のために止まることなく、登場人物たちの会話を楽しめるだろう
・第5話で視点となる人物が変わっている
→第5話の冒頭で『私』という人が誰なのか、すぐに分からなくて戸惑った
→誰なのか分かってからは、問題なく物語の世界に入ることができた
(個人的感想)
この作品は映画とかドラマとか、映像作品として見てみたい。
セリフも役者さんが喋っているのを見た方が、誰がどのセリフを喋っているのかわかりやすいな、と思いました。
この小説は紛れもなくホラー小説だと言い切れる内容。
主要な登場人物たちが大学生かつ、物語の終わり方が明るい終わり方なので、ホラーでありながら読み終えた後に気持ちが沈んだり、モヤモヤしたりすることがなかった。
とはいえ、第11話「落下と移動」③(https://note.com/nakamurasaku/n/nd8e0d68162be)で、『自殺者の霊が同じ場所で自殺を繰り返す。』という一文を読んで、「うちは大丈夫だよね?」と、思わず顔を上げて目の前にあったリビングの窓を見てしまった。
あんまり気にしすぎると窓の向こうに何かを見てしまいそうなので、気にしないようにしています。
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