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授乳はタブーなのか

5ヶ月になる次男の授乳中です。

離乳食もスタートさせ、授乳間隔も頻回ではなくなってきたので、前よりも胸が張るとかぼたぼた滴ってしかたないとかそんな感じはなくなってきて、うまく母乳製造部門との連携が取れている時期。臨機応変ミルクも飲ませることにして、息抜きに時々アルコールをいただくこともある。このあたりは長男のときよりもだいぶいい具合に手を抜いています。

今回の乳児育児で、ちょっと意識してやっていることがある。それは出先でもナチュラルに授乳すること。

パリだったかどこだったか正確には忘れたけど、お母さんと赤ちゃんがベビーカーでカフェに散歩に来て、テラス席で授乳している光景をテレビで見た。それがとても素敵で、授乳って別にこそこそ隠れてしなければならないことではないのかもと思った。お子を育むのに必要なことで、恥ずかしいことをしてるわけではない。今回は特段授乳室を探したりせず、そこいらでスマートに授乳していこうと心に誓い、実行中です。

小学校の低学年のころだったか、親戚で大勢集まったとき、人のいない部屋に引っ込んで授乳をしている女性がいた。興味本位で、赤ちゃんがおっぱい飲むの見てもいい?と聞いて見学させてもらった。“赤ちゃんにおっぱいをあげているお母さん”を見た記憶はそれが最後で、それ以来授乳とは人のいないところで静かにするものだと思ってきた。ドラマや映画でも、だいたいは哺乳瓶でミルクをあげている風景になっていて、服をペロンとめくって直接授乳しているシーンってほぼ見たことがないので、どこかタブーのような気がしてしまう

これまでわたしは映画館や公園で授乳を試みた。映画館は真っ暗かつみんなスクリンの方向を向いて座っているので、人目を気にすることなく授乳でき、子もぐっすり眠ってくれたので映画を心置きなく楽しめた。休日の公園は子ども連ればかりなので、授乳していることに周囲が気づいたとしても、不快に感じる人は少ないだろう。もちろん丸出しにしているわけではなく、新生児期におくるみにしていた正方形のガーゼケットを授乳ケープとして持ち歩いている。授乳期はだいたいふんわりした前あきの綿の服を着ているので、服の中に子をすっぽり包み込んで授乳することもある。

その辺で授乳しているお母さんがいても、なんか平和な風景だな〜と、あたたかくスルーしてくれる社会になればいい。

そんなわたしも、長男のときは授乳が好きでなかった。お互いのポジショニングがうまいかず乳頭がズタズタになったり、乳腺炎で高熱を出したり。はやく辞めたくて無理やり卒乳させてしまったので、その後数年はブランケットをチュパチュパしながら入眠していた。

今回次男の授乳がそんなに苦ではないのは、長男の乳児期を経験して、永遠にこの時間が続かないことを知っているからだ。今は顔を真っ赤にしながら一生懸命むしゃぶりついてくれるのに、子がわたしの乳を必要としなくなる日は案外早めにくるのだ。そして、世界にあるもっと美味しいものにたくさん出会っていく。考えただけでもう涙が溢れそうだ。


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