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ひかげさんの2020年ゲームベスト5

※投稿主はPS4持ってないのでラスアス2とかツシマとかそういうのはできてないですごめんなさい。

5:Coffee Talk




コーヒートーク―4

 ニンテンドーダイレクトでデザインと世界観に惚れ込んで買った海外インディーのノベルゲームです。エルフやサキュバス、狼男など様々な種族が共存する架空のシアトルで、深夜に開く喫茶店を営むバリスタとなって客に飲み物を出していき、そこで客の物語が展開していくという作品になっています。設定としても「深夜食堂」を思い出すものですし、あれに惹かれる方は確実にやって損はないはずです。

コーヒートーク―3

コーヒートーク―1

 絵を見てもらえばわかる通りとにかく世界観が最高のゲームで、多少雰囲気ゲーとも言えてしまいますが、異なる種族の彼らの物語にそっと触れて、ドリンクで彼らに少しのやすらぎを渡す喜びを感じてもらいたい作品です。ディズニーのズートピアのように異種族というフィルターをかけることで、人種や性別など現実の「他者」への葛藤や確執を描くという試みでもあるでしょうから、現実に置き換えて考えられる方も多いでしょう。自分はコーヒーを淹れるのにはまっていた時期があるので、そういう意味でも移入しやすい作品でした。

4:まつろぱれっと




まつろぱれっと―2

 国内インディーのスマホホラーアドベンチャーゲームです。「えっスマホゲー?」と思われる方もいるかもしれませんが、スマホらしい小品ながら確かな世界観構築とゲーム性を兼ね備えた作品です。今年のGoogle playのベストインディーゲームを受賞しています。
 真っ暗な世界に放り込まれた画家が、絵の少女にモチーフを描き足すように命じられ、描くモチーフ、それを描く場所、色、順番を、この世界に散りばめられたヒントをもとに正しく選んでいきます。絵を描き足すとともにストーリーが進んでいき、いったいこの世界から抜け出すにはどうすればいいのか?そもそもこの絵は誰によってなぜ描かれたものなのか?などの謎が少しずつ明かされていきます。しかし、間違えると絵の少女に様々な方法で殺されます。

まつろぱれっとー4

まつろぱれっと-1


 このゲームもとにかく雰囲気が素晴らしいです。「絵」であることを生かしたストーリーの演出も秀逸で、ホラー演出も決して怖すぎず、また彼女のために絵のモチーフを描く行為を通じて彼女とコミュニケーションを繰り返すことで、最初は傲慢でわがままな嫌なやつとさえ思えてくる絵の少女に全く違う思いが沸いてきて、最後には、こう、言葉では簡単に表現できない、あくまで彼女は「絵」の「少女」だから、だからこそ思える何とも言えない感慨を抱ける素晴らしい後味でした。プレイ時間も短いですし、年末年始の空いた時間にさくっとやってみるのはいかがでしょうか?

3:スーパーマリオ35




マリオ35-1

 Nintendo Switch Onlineという月額制のオンラインサービスの特典として無料で遊べるスーパーマリオブラザーズを題材としたバトルロイヤル系ゲームです。35人のプレイヤーがそれぞれスーパーマリオブラザーズ1の各コースを回っていきます、敵を倒すと制限時間が増えると同時に倒した敵が他のプレイヤーに送られ、妨害することができます。また送られた敵は妨害であると同時に制限時間を稼ぐためのリソースにもなっていきます。そうして死んだり落ちたりしないようにしつつコインと制限時間を稼ぎながら、最後の一人まで生き残ることを目指します。

マリオ35-2


 このゲーム、僕にとっての最大のよさとして、自分にとって初めての「勝てるバトロワ」であることが言えます(笑)PUBGもフォートナイトもテトリス99もさっぱりだった自分にとって、最終盤の争いに参加できること、そして勝利をおさめられることそれ自体が高評価ポイントでした。

マリオ35-4

マリオ35-3

画像は勝てていることの自慢です(笑)

 また、遊びなれたスーパーマリオブラザーズの見え方が変わるというのが非常に興味深かったです。マリオと言うのはいい意味でシンプルなゲームデザインで、どんな面も今まではどうクリアするかという視点で見ていくものなのですが、たとえば「1-2はコインが稼げてワープゾーンがあるから何度も通りたい手堅い面」「2-2は他の面にゲッソーとプクプクを送れる攻撃に使える面」「みんなが4-1を通るとジュゲムの嵐になる」など、その面を通ることがどうゲームを変えていくのかという特徴がやっているうちにはっきりと浮かび上がってきます。そしてスクショで見た方もいるかと思いますが大量のジュゲムやハンマーブロス、そしてクッパに囲まれるのをどうアイテムや知恵を駆使してかわしていくのか、状況に応じたやり方が求められる非常に面白いゲームです。「枯れた技術の水平思考」という言葉がピッタリだとも思います。

2:ゼルダ無双 厄災の黙示録




ゼルダ無双―1

 今年、もっとも発売を楽しみに待っていたソフトでした。あの大傑作ブレスオブザワイルドの100年前の闘いを無双の形式で、しかもグラフィックはブレスオブザワイルドのデザインそのままで遊べるという発表は聞いただけでテンションがガン上がりするものでした。
 ゲームの中で「100年前のリンクはこのリンクより遥かに強い」ということが示唆されていたので、そのリンクを、その強さにぴったりの無双というスタイルで使えるのだというのが楽しみで、そして実際に発売されたそのゲームは、たとえば100年前と言ってもパラレル的な面が強かったり、本家のブレスオブザワイルドに比べると動きの自由さが削られている(あれ?この段差超えられないの?みたいなとことか)などの、ちょっと引っかかることはありますが、それを補って余りある熱さとテンションにあふれた作品でした。

ゼルダ無双―3

 僕はここまで無双シリーズは未経験でしたが、それでもすっと遊べる遊びやすさもありましたし、リンクやインパ、各英傑そしてゼルダ姫!など各キャラの闘い方がとても納得のいく、しかもとにかくかっこよくて、もっと使いたいと思っているうちにどんどん熱中していけます。リンクが両手剣持って大回転するのとかゼルダ姫のスマッシュとか大好きです。ていうかこのゲームやってるうちにゼルダ姫がどんどん魅力的に見えてきました。

ゼルダ無双―2


  ブレスオブザワイルドをやったこと前提であるという面はありますが、やった人はぜひやってほしいし、やってない人はブレスオブザワイルドをやっぱりやってほしいなと、そう思わせてくれる作品です。

1:グノーシア




グノーシア―1

 このランキングを作る際に、他の順位は色々悩んだのですが、1位だけは悩むことはありませんでした。それぐらい今年遊んだゲームの中では抜けていた存在ですし、おそらく生涯ベスト20ぐらいにこの中で確実に入るのはこれだけだと思います。ベスト10に入るかもしれません。
 人狼ゲームをベースにしたノベルゲームで、同じ宇宙船に乗る乗員の中に潜むグノーシア汚染を受けた存在をコールドスリープさせるため話し合いと投票をします。そして、グノーシアを全てコールドスリープさせて人間側が勝利しようと、グノーシアが船員の過半数を超えてグノーシア側が勝利しようと、世界はそこでループして、人員の構成も、誰がグノーシアかも違う、時には自分もグノーシアになってしまう、そんな議論と追放、信じることと裏切ることのループを繰り返していきます。そのループの中で課せられるミッションをこなしながら、この世界の真実を知り、このループから抜け出す方法を模索していきます。

グノーシアー2

グノーシア―4


 まず、CPU相手に人狼系のゲームの醍醐味である読みと駆け引きをしっかりと成立させているということがすばらしいです。実際に人狼をやっている人からすると、多少のセオリーの違いややるべきことをCPUがやってないなどはあるようですが、それでも人狼をよくやっている友人も認めるほどできる限りで人狼、そしてその面白さを再現しています。人狼がわかっていないと、あるいは習熟しないと出来ないゲームなのかというと、このゲームには主人公のレベルがあってそれを上げるとキャラクターのウソを直感的に感知できるようになったり、怪しまれづらくなったりするので、いわゆる「レベルを上げて物理で殴る」的なプレイも可能です。それゆえに人狼ビギナーから経験者まで満足できるゲームプレイが実現しています。
 しかし、このゲームに僕が感じる最大の魅力は、人狼と言うフォーマットを使って、キャラクターの魅力を最大限に引き出すノベルゲームとして昇華していることです。ループを繰り返す中で、それぞれのキャラと敵同士になったり味方同士になったりして、その中でキャラクターの人間性に触れていきます。時にはグノーシアとなって一緒に他の乗員を騙したり、乗員となって協力をしたり、乗員だと信じて協力したら最後に相手がグノーシアであることがわかってひどい目にあったり…、そのような繰り返しの中で、バラバラの見た目や性格のキャラクターひとりひとりにそれぞれの愛着がわいていくようになり、全員をこのループから救いたいと思えるようになっていきました。また、そのような愛着が形成されていく過程で起きたことなのですが、自分は序盤のループでステラというキャラと「結ばれる」展開のループになったのですが、それ以降のループでしばらくステラをグノーシアだと疑うのがなんとなくやりづらくなったということがありまして、そういう、ゲームのキャラクターに本気で感情移入する体験ができたというのも非常に得難い体験でした。

グノーシア―5

画像18

 そしてここまで画像を見られた方は、このデザイン最高に惹かれるかたも多いのではないでしょうか。これもコーヒートークと同じようにニンテンドーダイレクトでその絵を見て惚れ込んだ作品でもあります。
 もう一つ大事な点としてこのゲームは「きれいに終わる」ということです。最近のゲームは、たとえばスーパーマリオ35などの対戦系やソーシャルゲームのように終わらないゲーム、ゼルダ無双のように終わっても先がある巨大なゲームが多いですよね。一つのゲームを何年もやるのが普通となってきた中、このゲームは20~30時間のゲームプレイを経てエンディングを迎えた後、ある一枚の画像でバッチリとこのゲームの「終わり」を表してくれます。それを見た瞬間の「ああ、やりきった」という満足感は、最近のゲームではなかなか味わえない最高の気分でした。Switch、あるいはPSVitaを持ってる方はぜひ誰もに体験してほしい一本です。

おわりに:まとめと根拠のない言葉

 今年は自分にとって、ノベルゲームやアドベンチャーゲームなどストーリーに浸るタイプの、比較的プレイ時間の短いゲームが刺さる年でした。一方ゲーム業界を見てみるとUBISOFTが会社内のひどい虐待やハラスメントを告発されたり、そのなかでアサシンクリード新作の日本語版を表現をめぐって混乱が起きたり、サイバーパンク2077が延期を繰り返したあげくPS4版とXbox one版がバグやフリーズが多く返金対応になるなどの事件がありました。なんとなく、繰り返されるゲームの巨大化に開発環境がついていけなくなっているのかなと感じます。もしかすると揺り返し的に小品や中品に注目が集まったりとかするのかなぁとか、まあそもそも昨今のインディーゲームはやりってそういうことだよなぁって思ったりしました。あと、次点を選ぶなら

あつまれ どうぶつの森
キャプテン翼 RISE OF NEW CHANMPIONS記事あり
実況パワフルプロ野球2020

あたりかと思います。「片道勇者プラス」と「イルルカSP」は今年発売で大好きなのですが、移植版で移植前バージョンをやりこんだ作品なので除外しました(グノーシアは移植前をやっていないのと、今年グノーシアを一位にしないランキングは作りたくなかったため)

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