ネクステ解散に思うYouTuber・ヒカルの迷走と破綻

何だか、今回の話を見ていると「組織の経営者・リーダー」って難しいなあと思ってしまう、明らかにここ半年くらいのヒカルは迷走して数字も落ちて伸び悩んでいた。
どの辺りから間違えたんだろうと思ったのだが、ふと私が「これじゃないか？」と思ったことがあって、それがファンの子だったよっしーと名乗る男の子をネクステに入れさせたことである。
しかも1ヶ月もしないうちに脱退してしまったということから「あ、これはそう遠くない将来またネクステがとんでもないことになるなあ」と思った。
よっしー関連の動画もここで挙げておこう、気になる人は見るといい。

色々と思うところは私もあるが、改めて「仕事仲間」の難しさを感じた次第であり、ヒカル本人も言っているが「情」では成立しない関係性だと思った。
よっしー自身のことは正直彼自身にも問題は沢山あった、脱退後の動画を見てもらえればわかるようにいかにもガラの悪い連中とつるんで話している。
ビジュアルも内面も全く成長が見受けられず、トークが面白いわけでも知性・教養が特別に優れているわけでもないイキリたがりの勘違いの子なのだろう。
別に犯罪者とかではないから興味も大して湧かないが、そんな元ファンの子の人間性すら注意深く見ないで採用してしまったヒカル自身の人を見る目のなさにも問題はある。

改めて思うのだが、ヒカルは「経営者」「リーダー」というよりも「個人事業主」という側面が強いし、実際トーク力やセンスも含めて存在感が強すぎるのだ。
彼を前にすると相馬をはじめまえっさんだろうが誰であろうが霞んでしまい、ネクステのメンバーたちがいたところでヒカルの個性に当たり負けしてしまう。
しかもヒカルは双子座という星に生まれていることもあってか相当に頭の回転も速いため、反対意見を出したところでヒカルに丸め込まれてきたのではないだろうか。
ネクステが出演している動画を見ていたときに私が気になったのは誰一人としてヒカルに対して横から突っ込んでくれるメンバーがいなかったことである。

兄のまえっさんすらも完全な太鼓持ちというかマンセー要員になってしまい、誰一人としてヒカルの暴走に対してダメ出しができなかったのではと思えてならない。
ヒカル本人は「熱量の差」と言っていて、シバターもそんなヒカルを「疲れている」と言っていたが、今のヒカルは本当に悪い意味でその熱量を持て余している。
やたらとビッグマウスで「俺は日本一になる」と言っているが、それにしては最近のやっていることと言っていることが全く一致していない。
ゴールを「日本一」と設定しているにも関わらず、そのゴールに到達するための戦略・戦術といった部分が甘いのではないだろうか。

ヒカルのいう「日本一」とは何を指していっているのだろうか？トーク力なのかビジネスなのか資産運用なのかチャンネル登録者数かSNSのフォロワー数か？
そしてもっと言えば、No.1になったところでどんな景色をメンバーたちと見たいのか、日本一になったところで果たして自分はどんな人間に成長するのか？が可視化されていない。
人間、具体的なイメージを持てなかったり数値で定量化できなかったりする曖昧なビジョンは実現できないというが、ヒカルの場合もそれだと思う。
今はもう明らかにそのビッグマウスと「日本一になりたい」という言葉だけが空回りしていて、その目的を果たすための道筋と手段がズレてしまっている。

それこそ大学受験に例えるなら、今のヒカルは「東京大学文一を目指します！」と言いながら、実際にやっている勉強が全然そこに向かうための中身のあるものになっていない。
手当たり次第に参考書に手を出しては「あれも違う、これも違う」といって勉強のできそうな友達と「受験頑張ろうね」と言ってるだけで、周りから見たら「何をやっているの？」という状態。
それでいて、芸能人クラスと仲良く癒着して動画撮ってるのはいかにも予備校講師に好かれるための答案を見せて猫可愛がりしてもらっていることに他ならない。
こういう手段と目的のあり方を履き違えた受験生は絶対失敗するのだが、ヒカルくんがもし若い頃に大学受験をしていた場合明らかに失敗していただろう。
彼の場合東大受験が可能な才能・センスがあって「俺は東大に入る」と宣うが、そこまでの計画や勉強法がズレてしまいセンターで大失敗して二次試験を受けられないパターンだ。

何というか、今のヒカルははだかの王様というか、あまりにも売れすぎて気づかぬうちに増長し、自分が何のためにどんなことをすればいいかを客観視できていないのではないだろうか？
そうして気がつけば動画の企画も方向性も指針を見失ってしまい、ネクステのメンバー達とも共通了解がきちんと取れておらず、また全員の足並みが揃っているかの確認も怠ってきた。
そんな状態で日本一を目指すチームができるわけでもなく、名人の言うように「ネクステfeat.ヒカル」ではなく「ヒカルfeat.ネクステ」になってしまっている。
メンバーの存在がヒカルを輝かせるのではなくむしろ足を引っ張っていて動画の数字にもチームの成長にも繋がっていないのだから、完全にヒカルの負んぶに抱っこだ。

トップが威厳を失った組織は必ず崩壊するというが、今回のネクステの解散も結局トップのヒカルが威厳を失い足元をきちんと見ずに向こう見ずなことをして来たツケだと思っている。
そうでなければもっと円満な解散になってもいいはずだが、動画の空気やメンバーの言葉・表情は明らかに悔しさや寂しさ・悲しさが滲み出ていて円満とは程遠い解散だ。
しかし、きちんと話し合った上での決断だから最悪の事態は避けられたといえるだろう、下手すればVALUE炎上事件みたいな取り返しのつかない事態になりかねなかったのだから。
塵も積もれば山となる、今までやって来たことのツケがヒカル自身の首を絞めてしまうことになるとは誰も思わなんだであろう。

ヒカルがこれをきっかけにオワコンYouTuberとして消えてしまうのか、それとも蘇ってまたさらなる高みへ羽ばたくのかは彼の今後次第である。