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60日目 digるから始めよう

イベントは5人集まればイベントだ。とは、いつか誰かに聞いた名言である。今日は3連休の中日であちこちで秋のまちイベントがしのぎをけづっている。秋は「まち遊び抗争」勃発の季節。我々のフリーペーパー専門店も3日連続のイベントで、今日は「勝手に塩屋市」に出店した。只本屋島根浜田店が神戸垂水区の塩屋出張所としてオープンする日だ。5丁目に借りたユブネの事務所の一角をフリーペーパーで埋め尽くした。

以前から構想を練っていたレコード店でレコードをdigるようにフリーペーパーを探すことができる見せ方ができたので、たくさんの人に来て欲しかった。私は息子のとうわと店番である。姑息な私はさっそく子どもをだしに使って集客しようと、スマホで「いらっしゃいませ動画」を撮った。とってもかわいい言い方を心得ている5歳児は、メロンパンを片手に完璧な演技で一発OK。期待をしてSNSに投稿した。

結果報告。「勝手に塩屋市」は、まちに来た人がランチ難民になるほどにぎわっていた。新しいお店「海角」さんのオープンも重なって全部回り切れないほど人であふれた、と伝え聞く。というのも、5丁目は塩屋のメインエリアと少し離れたところにあり5丁目で出店するのはうちだけ。この日訪ねてきてくれた人は6人だった。ここであの名言を再び。「イベントは5人集まればイベントだ」そう、6人も来てくれたのである。この6人のお客さまとともに只本屋島根浜田店塩屋出張所の伝説は始まるのだよ。

朝11時にマップを頼りに来てくださったおじさんは、音楽のフリーペーパーを持って帰ってくれた。お昼に家族で来てくれた方は、猫のフリーペーパーを持って帰ってくれた。レコードを探すように都道府県別の仕切り板を頼りにdigる。夕方近く、店じまいしようかという時に訪ねてくれたのは、なんと昨日の元町でのワークショップに参加してくれた方だった。聞けば、磯上のあたりでブックイベントを計画しているという。そう、ここから始まる予感しかない。イベントは人数よりも出会いの質である。

1日中店番に付き合ってくれた息子は、カラオケに連れていけと報酬を要求。動画の御礼に三宮で1時間歌った。2日前にライブを観たフィッシュマンズの余韻が残っている私は、息子も歌える曲を選んで一緒に歌った。

「♪二人の物語はいつでも、あの日のまま、いくつもの時がたっても。消えないひこうき雲もあの日のままだよ。今度もきっとここで会える♪」


20231104

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