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クラス制のキャラ育成ができるRPGってキャリア形成のそれと似ているな...って思っただけの話

この記事は Feedforce Group Advent Calendar 2022 の 15 日目の記事です。本日はアナグラムの田中がお送りします。去年は個人ドメインで書いたのですが、みんなnoteで個人ドメインの僕が浮いてしまったのでnoteで投稿します。

昨日は Ray Lucas さんの「まだ二項対立で消耗してるの?脱構築してなめらかに生きるには」でした。

パーソナルのトレーニングなどに通っていると毎週のように体調(調子)はいかがですかと聞かれるのですが、良いor悪いではなく、無意識のうちにいつも通りと答えてました。これは二項対立ではなく程度の問題と言っても良さそうです。

さて、この投稿を書き書きしている頃の僕は今シンガポールに滞在しています。この記事が無事に公開されたタイミングでは日本に帰国した直後で、しかも飛行機の中ではお尻も痛めながら悶絶していたはずで熟睡できなかったことでしょう。知らんけど。

余談ですがシンガポールに来ている理由は、Google の各プロダクトのヘルプコミュニティで一定以上の貢献をしたエキスパートだけが招待される Product Experts Summit というカンファレンスに参加するためです。

Google Product Expert Summit 2022 の参加証

カンファレンスでは様々なプロダクトのプロダクトエキスパートとの交流やや、各プロダクト毎のブレイクアウトセッションなど濃厚な時間が過ごせます。お祭りみたいなものですね。今回は広告以外のエキスパートもたくさん集まり色々お話も聞けるので良い刺激になります。

で、そのカンファレンスの参加している中、シンガポールのホテルの一室でこの記事を書き書きしています。

突然ですがRPGは好きですか?

唐突な質問ですがRPG(ロールプレイングゲーム)はお好きですか?そう、RPGとは、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーに代表される、みなさんが想像したとおりのゲームを指しています。

個人でもこれら定番のRPGでも遊びますし、スカイリムやフォールアウトのような海外のRPG(いわゆる洋ゲー)も遊んでいますが、近年のRPGではゲームを戦略的かつ有利に進めるためにキャラクター育成の要素としてクラス制の育成システムが採用されることがしばしばあります。

クラス制を採用したRPGとは?

クラスは職業やジョブとか種族にあたるもの

クラスというと分かりにくいのですが、ドラゴンクエストで言う勇者・戦士・僧侶・魔法使いといった職業、ファイナルファンタジーシリーズでは戦士・白魔道士・黒魔道士・モンクといったようなジョブ、また人間・エルフ・オーガみたいな種族として表現されることもあります。つまりクラスと言うのはそのキャラクターのメインの特性ですね。

【画像引用元】ドラゴンクエスト X オフラインの職業についての説明ページ

戦士であれば剣などによる物理的な攻撃、魔法使いや僧侶や魔道士系は呪文や魔法による攻撃や回復、補助がメインとなるというシステムです。

アビリティとスキルの難解さ

職業やジョブがクラスと呼ばれる事に対して、各クラスが先天的に持つ能力をアビリティ後天的に得られる能力をスキルと呼ぶことがあります。

わかりやすい例で言うと、魔法使いや僧侶では呪文や魔法が使えるといった能力をアビリティメラやホイミ、ブリザドやケアルといった呪文や魔法に当たるものがスキルになります。

呪文や魔法と言うコマンド(行動)自体がLv1から使える先天的な能力であることに対して、強力な呪文や魔法であるメラゾーマやベホマ、ブリザガやケアルガみたいな能力は経験を積んで後天的に覚えることになります。

クラス、アビリティ、スキルの関係性を表すと下記のようになります。

クラス、アビリティ、スキルの関係性の一例

ひと昔前のRPGであれば、経験値を増やしてレベルアップさせていくうちに、特定のレベルに達すると呪文や魔法を覚える仕組みが多かったので、レベルさえ上げていればどのプレイヤーがキャラ育成しても同じアビリティとスキルを覚えることになるというものでした。

一方、近年のRPGはレベルが上がれば勝手にスキルを覚えていくのでは無く、レベルを上げると獲得できるスキルポイントを自由に割り振ることで、キャラクターの育成に個性を持たせる事ができるようになりました。

スキルポイントを採用したクラス制のキャラ育成システムの一例

なにが言いたいかというと、上の例で挙げた図において、手持ちのスキルポイントが9ポイントならば、火属性の魔法Lv.1~Lv.3の3スキルを習得する事ができますが、この9ポイントを火属性:水属性:雷属性に4:4:1で割り振って、火属性Lv.2・水属性Lv.2・雷属性Lv.1の魔法を覚えることもできます。

つまり、特定のアビリティにスキルポイントをつぎ込んでエッジを効かせるか、満遍なくスキルポイントをつぎ込んでバランス型に育成するかはプレイヤーの戦略次第になるので、プレイヤーの個性だったりゲームとしての面白みも出てくるということになります。

クラスチェンジしても同じアビリティを持つクラスはスキルが引き継げる

これも近年のRPGではあるあるなのですが、転職などによる仕組みによってキャラクターのクラスを変更する時、変更先のクラスでも変更前のクラスと同じアビリティが利用できるクラスだった場合、変更前のクラスで獲得したスキルがそのままひき続き使えるなんてことがあります。

クラスを変えることで1から育て直しみたいな事が発生すると非常に面倒ですし時間かかるのでこういった仕組みがあるとゲームプレイヤーとしては助かります。一方で、過去に能力として持っていたアビリティなのだから、クラスを変えることで忘れてしまうという方が理不尽ではあります。昔取った杵柄みたいな。

(読者の皆さま):あれ? RPGの話ばかりしてますよね?
(僕):そうですよ?でもこのnoteはここからがメインどころです。

キャリア形成にクラス制の育成システムを採用したRPGの概念を当てはめてみたらどう見える?

ここからがこのnoteの本題なのですが、前置きの方が長かった予感しかしていません。

職に就く、職を変えるというのはRPGにおけるクラスチェンジに似てませんか?

キャリア形成にクラス制のキャラ育成ステムを採用したRPGの概念を当てはめてみます。

これにならえば、例えば学生が就職すると、職業によって使えたり習得できるアビリティが決まってくるという事になりますね。

学生時代に得られるアビリティは個人によって差はあれど、社会人になった途端に学生時代とは異なり、多くの職業固有アビリティ習得が求められるようになります。

これは就職に限らず転職でも同じ。

※学生時代までに学んできたこと(例えば三角関数とか微分積分とか)が社会人になって使うことないじゃないか、みたいな話もあったりします。なのですが、選択できるクラス(職業)の幅や選択したクラスで得られるアビリティのスキルを磨くのに必要な基礎だったりするので、アビリティやスキルとして捉えるのでは無くて、つよさとかかしこさみたいな人間としての基礎パラメータを高めるためのものとして学んでおけば良いのじゃないかと個人的には思ってます

クラスが変わると得られたり必要とされるアビリティや重要となる比率って変わってきませんか?

例えば営業職のサラリーマンが脱サラし、パティシエとして独立開業したとしましょう。(パティシエになるためのスクールなどに通って基礎は積んでいる前提)

パティシエとして求められるのは、当然スイーツを作る過程における調理アビリティ、視覚に訴える為のクリエイティブなアビリティ、そして起業や事業運営といった部分が強く求められそうです。

なので、営業職で求められてきた提案力、コミュニケーション能力、資料作成能力、交渉能力などと言ったアビリティはパティシエに強く求められるそれと比べるとやや下がりますが、営業職時代のアビリティやスキルは起業や事業運営の部分では有効なアビリティとして引き継げそうです。

このようにRPGでクラスチェンジすることと同じくして、その核をなすアビリティが変わって来ることでアビリティの重要比率が変わったり、アビリティによっては引き継げたりとする点は似ていると思っています。

どのアビリティにスキルポイントをどう振るかはRPG同様にプレイヤー次第

クラスによって得られたり必要とされるアビリティは概ね決まってきますが、どのアビリティにスキルポイント(学習したり経験から得るもの)を振り分けるかはプレイヤー次第。

特定のジャンルに振り切ってスペシャリストを目指すのか、複数のジャンルに振ってゼネラリストを目指すのかです。

これってRPGとほぼ同じシステムじゃないですか?

運用型広告というクラスで必要とされるアビリティって何だ?

唐突ですが、僕が従事している運用型広告というクラスに落とし込んで考えてみるとこんな感じになりそうです。アビリティはものすごくたくさん存在しそうなので下図はあくまでも一例なのでこれがすべてではありません。

運用型広告クラスにおけるアビリティやスキルの一例

何が言いたいかというと、運用型広告というクラスでは必要とされているアビリティの幅がものすごく多いですし、実は運用型広告以外の他のクラスから引き継げるアビリティも多いという部分も特徴的なのであると言うことをお伝えしたかったのです。だからクラス制のキャラ育成システムを採用しているRPGの説明をしっかりする必要があったのでした。

マーケティングの能力が高ければ適切な戦略設定・戦術の選択からの各種ディレクションも強いでしょうし、クリエイティブに強ければ定まった方針に対して適切なクリエイティブを提案したり生み出したりできるでしょうし、テクノロジーに強ければあらゆる悩みを最新のテクノロジーを用いることで突破口を開いてくれそうですよね。

これからも運用型広告クラスで活躍し続けるために、どのアビリティにスキルポイントを振りますか?

繰り返しになりますが、運用型広告というクラスにおいて得られる/求められるアビリティは無数にあると思います。一方で、何かのアビリティに特化してエッジが効いていたり、様々なアビリティを持って守備範囲がものすごく広い広告運用者は多くないと感じています(表立って僕が見えていないだけかもしれませんが)。

どのアビリティにどのスキルポイントを振ってキャリアを形成していくかはあなた次第。

ちなみに自己分析してみると僕はバランス型だと思っていて、ファイナルファンタジーシリーズにおける赤魔道士的な感じかなとも思っています。

赤魔道士をAIに生成させてみた(最近AIで画像生成することにハマっている)

ファイナルファンタジー3で赤魔道士というクラスが登場したのですが、このころから好きなんですよね、赤魔道士。同作では低レベル帯の白魔法と黒魔法が使えてさらに剣も扱えるって。悪く言えば器用貧乏なのかもしれませんが。

結果的にゲームの話なのかキャリア形成の話なのかよく分からないnoteになってしまっている気がしますが、「クラス制のキャラ育成ができるRPGってキャリア形成のそれと似ているな...って思っただけの話」というタイトルですし、これくらい緩くても良いですよね。(5,000文字弱のnoteのどこが緩いのか?という批判は受け付けない)

追伸:そういえばこのnoteのヘッダー記事もファイナルファンタジーの都市っぽい画像を生成させて出てきた物である事をここに報告しておきます。


明日、は zomysan が超絶面白い話を記事にしてくれるようなので楽しみです!いま一度ここでハードルを上げておきます。

明日以降の Feedforce Group Advent Calendar 2022 の記事もお楽しみに!

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