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女性フリーランスと育休

私、出産、育児のときとても苦労するんじゃなかろうか…
と、まだ予定にもないことを空想してフリーランスになるべきではなかったのではないかとくよくよ考えることがある。

私が以前勤めていた会社では、女性社員だけでなく男性社員も子どもが産まれるとなれば当たり前のように産休、育休を取得していたし、1年~1年半の休暇後は元のキャリアに復帰していた。私の部署には今回で育休取得3回目です、というもはや人生の大先輩もいたが、私が会社を辞めた後復帰したらしく、戻ってきて3か月後には時短勤務の課長に昇進していた。企業側の女性キャリア推進であったり外部へのワークライフバランスのアピールの面ももちろんあるとは思うが、これらの実績はこれから育休、産休を取得する女性にとってはとても心強いものがある。

フリーランスになった今考えるのは、出産や育児といったイベントに対するフリーランスであることのメリット・デメリットである。本当は会社を辞める前にこれらのことを熟考してから辞める決断をすべきだったのだが、そこは私の視野の狭さというか、甘さであり、「そういうとこやで」と言われるまさにそこ。まだフリーになるかどうか決めかねている女性の方は是非辞める前に一度は考えておくことをお勧めする。

まずメリットを考えると、仕事に復帰するタイミングを「自分が落ち着いたら」と自由に決めることができる点が挙げられる。両親が近くに住んでいて育児を手伝ってもらえる場合、出産後1ヶ月程度で仕事に復帰することも可能だし、勤務時間を自由に決められる仕事に就いて育児と仕事を両立していくことも可能だ。もう一点、「場所の自由」もある。今フリーランスエンジニアの女性向けの仕事紹介を行う会社もあり、そういったところから在宅で開発可能な案件を紹介してもらうことが出来れば、子どもが寝ている間は仕事をして、起きている間は育児をして、というような生活ができる。(ただ友人いわく子どもが寝ているときは家事のチャンスとのことだけど…)

逆にデメリットはというと、まず仕事をしなければ収入がゼロになること。当たり前だけど一番痛い。産休や育休は一定の収入が保障されているが、フリーランスは仕事をしてなんぼの世界なので休んでいる間はもちろん無給。出産前までに休む期間を過ごせるだけの貯金、もしくは固定収入を作っておく必要がある。もう一点挙げると、帰る場所がないというのも辛い。スキルが高く豊富で、数年休んだところでマッチする案件は吐いて捨てるほどあるという人なら安心だが、私は「まあ、ある」というレベルなので、休みに入る前に取引先と休み明けにまた契約してもらるような関係を築いておく必要がある。ただ、復帰するタイミングでうまく案件があるとも限らないので、今はちょっと…と言われる可能性も十分あると考えている。そうなるとまた案件探しからの再スタートとなってしまう。
もう一点、これは最近知ったことだが、母親がフリーランスの場合、働き方に対する自治体の理解が深まっておらず、保育園の待機児童が多い地域だと不利になりがちだそうだ。安定した収入があり、仕事時間も会社員と変わらないにも関わらず、会社員の子どもの入園が優先されるケースがある。

ただ、日本の会社で育児と仕事を両立しようとすると、どうしても「時短勤務にする」とか、「育児休暇延長」とか、勤務時間を減らして両立する手段になってしまう。その代わり勤務時間の減少に合わせて給料も減る。一方フリーランスは自分のライフスタイルに合わせて自由に仕事のやり方を選べるので、働き方を柔軟に変えることにより今までと同じ収入を得ることも可能である。残るは保育園問題…これは世間のフリーランスという働き方に対する理解が深まってもらうのを待つしかないのか、こちらの訴求力の問題なのか。

こう考えると、もうあと2年くらい会社員を続けて産休育休の取得をしてから辞めれば良かったかもしれない、と思ったりもするけど、結局は日本の会社制度にうんざりしてフレキシブルな働き方ができるフリーランスに転向していたように思う。働き方に関しては賛否両論あると思うが、私には今の働き方の方が性に合っているので、結果オーライ。でも、安心して出産、育児がしたい人は、子どもが小学生くらいになってある程度手離れするまでは会社にとどまった方が余計なことに気を取られずに両立ができるのかもしれない、とも思う。

とはいえ、いやまずは予定を作るところからのスタートである。

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