2013.11.10 Sunday保護者面談のスタイル

(以前のブログ記事を再掲しています。アメリカ・シリコンバレーの小中学校に通っていた時の話)

学校の改修があって他よりも2週間以上長かった夏休みも終わり、新学期が始まってしばらく経ちました。

校舎が綺麗になったのに合わせてか、(シリコンバレーのくせに)サンディエゴ時代の学校に比べてだいぶ遅れていた学校のIT利用もだいぶ整備されました。
小学校も中学校も学校でのパフォーマンス管理システムが入り、ほぼ毎日、学校での宿題の提出状況や、ミニテスト・テストの結果がメールやポータルで受け取れるようになりました。

ちょっとした点数の変化に一喜一憂する副作用もありますが、なによりもつまづきを早期発見できるメリットがあります。
家庭環境が子供の学業パフォーマンスの最大の要因であることは様々なデータから示されており、親の積極的な関与を求めてきます。

日本で通っていた公立小学校の場合は、そのような家庭環境にない子供に不公平ということで、できるだけ学校でなんとかして平準化しようという力が働くように感じていました。そのため、熱心な親は学校外の教育機会(塾など)に力を注ぐ。

米国にいてつくづくと思うのですが、米国の学校では。。。という一般化はとてもしにくいので、「子供が通ったことのあるカリフォルニアの公立学校2校では」、むしろ積極的に親の関与を求めてきました。公立とは言えそれなりの学区なので、親が関与できることが前提になっていることはあります。

さて、今年は始めてmiddle schoolの保護者参観(conference)に行きました。middleでは教科担任制なので、話をしたい教科の先生を指定して、時間を取ります。一教科一人10分。
ごく短時間なので、事前にメールで話したい点を送ったり、挨拶をしたら、すぐに本題に入ります。でも10分あればかなりのことが話ができる。

この感覚、何かに似ているなと思ったら、アジャイルソフトウェア開発で行われる daily standup に近いことに気づきました。
できるだけ頻繁に、でも一回のコミュニケーションはごく短く、問題の本質を伝えるようにする。 問題点は早期に発見して、小さいうちに対応すれば、修正しやすいものです。

ただしそのためには、短くても頻繁なコミュニケーションが必要になります。そこはITツールもつかって補完する。

米国の他の地域でもこういう手法がとられているのかは知りませんが、個人的には、仕事でそのような訓練を受けておりそのメリットを享受しているので、現代的だなと思いました。

なおelementary schoolでは2-30分時間を取り、ゆったりとした中で話をする、日本の保護者面談同様のスタイルでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?