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本を通して他の国の子と友達になれる『わたしのくらし 世界のくらし 地球にくらす7人のこどもたちのある1日』#よみもの

この本は、翻訳学校で教わったことのあるおおつかのりこ先生の訳書の中で、わたしの一番のお気に入り。
地球にくらす7人の子どもたちの普通の1日を紹介した絵本だ。

イタリア、イラン、インド、ペルー、ウガンダ、ロシア、そして日本に住む実際の家族をモデルにして描かれている。
もちろん生まれ育った国が同じとはいえ、みんなが同じ生活をしているわけではない。
その国や文化を代表しているとは言えないけれど、各家庭のリアルな暮らしを垣間見れるのは楽しい。



わたしのくらし 世界のくらし 地球にくらす7人の子どもたちのある1日(Amazon.co.jp)

著者:マット・ラマス 翻訳:おおつか のりこ
発売日 ‏ : ‎ 2018年7月16日
ページ数:45ページ

概要

イタリア、日本、イラン、インド、ペルー、ウガンダ、ロシアの7つの家族のとある1日を紹介している。
著者のマット・ラマスさんが、家族からメールで送ってもらった写真や情報をもとに絵もすべてかいた。

イラストについて

版画風のタッチ、温かみのある色合いが印象的。
やや厚めで、ざらざらした感触の紙がアート感をプラスしており、とてもおしゃれなので、インテリアとして棚に飾っておきたくなる。

大人の本は電子書籍で読むことが多いけど、五感を刺激してくれるから、絵本はぜったい紙製じゃなきゃ!と改めて感じさせてくれる。

内容について

子どもとその家族、住んでいるところから始まり、朝起きるところから晩寝るところまでが紹介されている。

通学路、授業のようす、名前の書き方、昼ごはん、放課後の過ごし方まで、細かくおっている。

習慣や伝統の違いに驚いたり、共通点を見つけたりして、思わず「へぇー」とか「え!」とか声が出てしまう。

「日本の子どもの生活も30年前とそれほど変わっていないね」、「栄養バランスもへったくれもない食事だね」とツッコミを入れながら、誰かと一緒に読むのも楽しそう。

食いしん坊のわたしは、やはりごはんのページが好き。
日本人になじみのない食べものは、巻末にある用語集で詳しく解説してくれているのがありがたい。

特に印象に残った点

イメージ通りであったりなかったり、日本と共通点があったりなかったり。

⚫ペルーとウガンダは朝も昼もバナナ料理が出てくる(主食ではない)
⚫イタリアの朝ごはんはヌテラを塗ったトーストにカスタードドリンク
日本以外は、朝昼夕とわず、甘いものの登場頻度が高く、軽食のような食事が多い
⚫ウガンダの小学校は1クラスに69人もいて、イランは共学制ではない
⚫ロシアの学校は1〜4年までずっと同じ教室で同じ先生から学び、放課後じはアイスホッケーをする
⚫️インドの子どもは公園で ハンカチ落とし(日本と同じ)をする
⚫ウガンダは夜10時、イランとインドは9時に夕ごはんを食べる(遅っ!)
⚫ペルーでは、子どもも夕ごはんのときにコーヒーを飲む
⚫日本の夕ごはんは、タルタルソースをかけた鮭のフライ、ごはん、サラダ、味噌汁、水か牛乳(わりとリアルだけど、夕ごはんに牛乳??)

おまけ:アメリカの児童文学作家のことば

「子どもには本を通してどの国の子とも仲良くなってほしい。 自分の友達が暮らしている国に害を与えようとは思わなくなるから」
これは、アメリカの児童文学作家キャサリン・パターソンのことば。

他の国の子どもを身近に感じてほしいから、6歳の息子にこの本を読み聞かせている。

どの国の子も毎日学校へ行き、友達と遊び、家族と食卓を囲む。
文化や習慣、伝統は違っても、みんな変わらない、特別ではないのだと感じとってくれるといいな。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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