#111 業界ごとの売上高と利益率はかなり違う
#110 で原価率は業界でかなり違うことを書きました。
それでは売上から利益までP/L(損益計算書)の違いをみましょう
(1)売上高
卸売りや小売りは大きい。でも利益率は小さい。
サービス業は売上高は低くても原価が少なくてすむ。M&Aなどのコンサルなんかは儲かるはず。
「ニッポン社長の年商は〇〇億円!」って驚く人がいますけど、いくら売上高があっても利益があるかどうかはわかんない。
100億円売っても利益ゼロとか赤字もあるし、1人で売上5千万円で経費は通信料だけならほぼ懐に入るでしょ。
消化仕入れ、返品調整引当金等の慣行に注意
2021年IFRSで変わる(百貨店、書店、ビール、ポイント)
(2)売上原価
#111 前回を参照してください。
なお、製造業の一部には労務費として人件費の一部が入ります。管理会計でいう変動費となります。
(3)売上総利益
売上高総利益率の高い業界
製薬業、化粧品、ゲームビジネス 70%~90%
食品30%~40%、外食産業
製造業、小売業20%~30%
卸売業は非常に高い。薄利多売。商社も。
(5)販売費及び一般管理費
B2Cは高い 30%
スポーツメーカーも高い
広告宣伝費 化粧品、食品、消費財メーカー3%~5%
研究開発費 製薬業15%~20%、総合電機/IT5%~15%、自動車4%~5%、食品1%~3%
販売関係費
人件費(労務費は入らない)
減価償却費 B/Sの資産に計上して毎期に償却していきます
賃借料(地代家賃)/店舗関係費用 ⇔(B/Sの敷金保証金、土地建物)
内訳は注記として記載する
原価率が高い業界は低め、原価率の低い業界は高めの傾向あり
(5)売上高営業利益率
10%程度
ここまでくると、どの業界も同じくらいに落ち着きます。
これはどうしてでしょうか?
その説明は続きで書きます
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