新型コロナウイルスと対話の世界

世界経済への影響が無視できなくなっている中国の新型コロナウイルス。

亡くなった人や感染者が増え、いずれ私も当事者になるのかもしれません。食品とは違い、工業製品は生活への影響がゆるやかではあるでしょうが、一時的には在庫品の高騰や、モノ不足の状況になるのでしょうか。それも今後の終息までの時間次第でしょうか。

「では、この生産を止めた犯人は?」

「そんなのコロナウイルスに決まっているじゃん」

「本当に?」

ボトルネックは

今回のウイルスは生産を妨げる原因にはなりましたが、このウイルスが製品を作っていたわけではありません。ウイルスに感染する人間の活動が制限されたことによって、生産が制限された。つまりは生産力としての人間がボトルネックになったわけです。いえ、決して感染した人を責めたいわけではありません。

無人化は進むよ、どこまでも

何が言いたいのか。恐らくは、今後にますます、人間を生産力としない方向に舵が切られるだろうということ。今回の感染拡大がなかったとしても「無人化は進むよどこまでも」が、トレンドではあるでしょうが、それがさらに加速するのではないでしょうか。もしかしたら、各駅停車が急行くらいにはなるのかもしれません。

その列車に乗るのか、降りるのか、乗り換えるのか。未来のことはわかりませんが、なるべくハッピーエンドな物語を共有したいものです。

対話の先に

話は変わりますが、昨日は、こちらのイベントに参加してきました。

「ジモト」というキーワードに釣られて参加したものの(どうも私だけではなかったようですが)、地元らしさは「いい意味」で、ありませんでした。

2人のゲストスピーカーの世界的な活動事例の紹介のあとは、お楽しみのワークショップです。お題を要約するなら、「時間がない」とはどういうことか、それを改善に向かわせる「問い」とは?

これもう、哲学対話ですよね。

主催者によって振り分けられた5〜6人のテーブルが6つくらいだったでしょうか。初めに所属チームで話したあと、15分ずつを別の2つのグループに参加し、最後に所属チームでまとめる。

他のチームとの交流という体験も新鮮でしたし、「時間が(足り)ない」は、ネガティブな場合ばかりでないこと(楽しい時は一瞬)、時間が有限であること(死)への意識、やること(やらないこと)の整理、他者との関わり方(受容や協調)、心の持ち方などが、他の参加者との対話によって、それぞれの中にあったものが輪郭を得て、言語化されていく、といった場でした。

しかし、最も印象的だったのは、Adobeという冠からは想像できなかった、多様な専門性の多様な世代の方が参加されていた(おそらくは30歳前後くらいの方が中心だったと思います)にも関わらず、非常に円滑なコミュニケーションができたということ。設定されたテーマの普遍性や少なからぬ社会人経験、人生経験などの共通点も多かったのだと思いますが、それぞれに底流する社会への問題意識がシンクロしたのでしょう。

中でもチームの一人で「児童虐待を根絶する」という活動をされている女性の方のインパクトはすごかった!最後の交流時間は、チーム全員が、その活動にどう関わるか、といった空気になっていました。

来る社会が向かうべき、我々が向かいたい社会像は、意外と近くにあるのかもしれません。

ぜひまた交流しましょう!チームブラジルのみなさん!


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