読書記録②

本日の読書記録です。

1 細見和之『フランクフルト学派ーホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ』PP.36-56

ホルクハイマーの「啓蒙の弁証法」を読むことになって、「そもそもホルクハイマーって誰やねん」という疑問から、調べてみるとフランクフルト学派という思想家の集団に分類されており、まずはそこを整理しておいた方が良さそうだなということから読み進めております。

フランクフルト学派のメンバーは、ナチズム以前のドイツフランクフルトで作られた社会研究所という研究組織のメンバーのことを指します。メンバーには、ベンヤミン、アドルノ、ホルクハイマー、フロムなど「ユダヤ系」のメンバーが主となっています。

彼らの思想的な問題意識は「なぜナチズムという残虐な行為が生まれてしまったのか」に尽きると氏は言っています。読み進めていく中で、マルクスの思想とフロイトの思想を結合したのがフロムである、など理解するための前提知識が途方もなく多く非常に難解な説明(新書なのに)ではありますが、それを平易に説明してくれており、読みやすい本となっています。

思想というのは、現在時点から見れば当たり前のような考え方になるので、その時の歴史的背景に基づいて理解を進めていかなければ理解はまったくできないことに気づいてきました(やっと)。

しかし、新書なのに進むのが異常の遅いのは、自分の理解力のなさなのか、そもそも難しいのか。

2 マーク・J・エプスタイン『社会的インパクトとは何か』PP.95-159

 昨日の続き。

本日の主題は「社会的インパクトはどのように生み出されるのか」「行動をインパクトにつなげるにはどうすべきか」です。

もっとも印象的な文章は

「あなたはなぜここにいるのか?あなたの組織の存在理由は何か?あなたにとって成功とは何を意味するのか?「私の投資によって、世界はより良くなった」とあなたが言えるのは、どうなったときか」

自分の会社を経営していても、なかなか即答できない問い。もっと言えば、自分自身についても即答できない問い。図らずも、自分自身を見つめ直すことになりました。

内容としては、セオリー・オブ・チェンジ、ロジック・ツリー、ロジカルフレームワークなど手法を概観した。

特に、ロジカルフレームワークの手法の中に、「SMART」目標という考え方があり、それはインパクト目標を達成するために、必要な対象における主な成果や変化を定義する必要がある手法です。Specific(具体的に)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能または同意可能)、Relevant(現実的)、Time-bound(期限が明確)の頭文字を取ったものです。この基準に沿って、目標設定をすると良いとのことです。

次回は、ついに本題「成功をどのように測定するのか」に入ります。

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