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キモノノキホン・長襦袢


『長襦袢』も着物を着る時に必要なものですよね。
ほとんどが外からは見えないものですが、季節やTPOなどで使い分けたり、半衿を変えたり…
実は着物や帯と同じように長襦袢も種類や楽しみ方がたくさんあるものです。

今回は長襦袢のキホンをご紹介いたします。


長襦袢ってどんなもの?

長襦袢は着物の下に着るものになります。
洋服で言うとインナーのような存在でしょうか。

『長襦袢』という名称ですが、実はポルトガル語が由来だそうです。

着物と形が似ていて、衿が付いているため、着物が直接肌に触れることなく着られます。
汚れや、着物の生地が傷むことから守ってくれます。

このほかに、長襦袢を着る事で摩擦が減り足さばきが良くなることも挙げられます。


着物の下で大活躍の長襦袢ですが、おしゃれを楽しむ魅力も持っています。

・衿元
・袖口や振り
・裾
このあたりからチラっと見えるため、帯や小物などと同様にこだわる方も多いです。

上に着ている着物と長襦袢が重なり、その様子が“着物特有の美しさ”でもありますよね。

長襦袢の素材も様々あり、正絹のほか夏に適したの長襦袢やお手入れのしやすさに特化した洗える絹のものなどがあります。

お手入れのしやすさで言うと、ポリエステルのような化学繊維の長襦袢もありますが、繊維自体が硬い点や静電気が発生しやすい点といったデメリットもありますので注意が必要です。


長襦袢を選ぶポイント

先ほどあったように、長襦袢は所々見える箇所があります。
そのため、やはり長襦袢を選ぶときにはまず、最低限のポイントは押さえておきたいものです。

・着用シーン
・季節
・着物の色柄
などで、適した長襦袢を選びましょう!

【村上】エディタ用画像 (84)


◆フォーマル向きの長襦袢
訪問着や付下げなど、改まったお席に着る際は、淡い色(白に近い色)の長襦袢を選びます。
柄は無地やぼかし、織りで草花などが入ったものが適しています。

留袖や色留袖のような格式の高い着物のときは、白の長襦袢を選びましょう。
品のある古典柄や花柄で控えめな物が多いです。
◆カジュアル向きの長襦袢
小紋や紬といった遊び心のあるカジュアルの着物の時は、色柄が華やかな長襦袢を合わせます。
フォーマルの時のような長襦袢を合わせても良いですが、落ち着いた色合いの紬などにはっきりとした色や華やかな柄が入った襦袢を合わせることでよりおしゃれな着こなしになります。

透け感のある着物に、鮮やかな色の長襦袢をあわせると写真のように素敵な着姿に・・・!
色を変えるとまた違った雰囲気も楽しめそうです。

●季節ごとの使い分け
着物にも季節ごとの種類があるように、長襦袢も使い分けをすることで着物ライフがより快適になります。
夏は涼しく着られるような『麻』や「絽」などの長襦袢があります。
近頃は温暖化の影響で夏前から暑い日が続いていますので、このような長襦袢で調節するのもポイントです。


半衿もこだわってオシャレに

長襦袢の生地を選ぶほか、半衿も変えるだけでガラッと印象が変わります。

【村上】エディタ用画像 (83)

こちらも着用シーンや季節によって使い分けをするものですが、刺繍やレース素材・ビーズを使ったものなど種類が多く選びやすくなりました。

レースの半衿です。
白のレースは清潔感もあり、色々な着物にも合わせやすいです!

刺繍の半衿もワンポイントにさりげなく入るとオシャレです♪


半衿も新しいバリエーションを増やしてみてはいかがでしょうか・・・?


今回は長襦袢のキホンをご紹介いたしました。
見えないところにもオシャレ心を忘れない美意識の高さは、今でも変わらないものですね!

ぜひお持ちの長襦袢なども使いながら、着物ライフを楽しみましょう♪


最後までお読みいただきありがとうございました✿


きもの百花 ~HYAKKA~
きもの、人、時ー和のスタイルアップを目指す、着物マガジン

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