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もりぞー生活

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日々の雑記です。とりとめもなく書きます。 (2017年10月〜)
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#本

なぜ本に書いてあることが覚えられないのか?

これまでいくつもの本を読んできて気づいたことがあるとすれば、「読んだ本のことはほとんど忘れてしまう」虚しさと、「人はいろいろと忘れながら生きていくしかないのだな」と自然の摂理を受け入れるしかない儚さだけだった。なんてことをshimotsuさんのTweetを見ておもった。 だから「あの本に書いてあったことが〇〇でね〜」とすらすら言えてしまっている人をみるとうらやましく思う。どうやら自然と覚えることはできないみたいだ。もちろんふとしたときに思い出すことはあるし、たぶんこれまでも

『夜と霧』の中で大事にしたい、3つの言葉について。

『夜と霧』という本が好きで、以前読んでいたときにとっていたメモを見ていた。 その中でも、特に印象深かった3つの箇所がこちら。 つまり人間はひとりひとり、このような状況にあってもなお、収容所に入れられた自分がどのような精神的存在になるかについて、なんらかの決断が下せるのだ。 (p.111) 収容所に入れられていたのは、本の著者であるヴィクトール・フランクルさん。極限状態に放り込まれた、当の本人が心理学者だったため、その分析は実感と合わせて深く、興味深い考察に満ちている。追

「”いい小説”とはなにか」

「いい小説とはなにか」──そのいち答えとして、最近「なるほど」とおもうことがあった。それは落合陽一さん×古市憲寿さんの対談記事を読んでいてのことだった。 何で村上春樹さんの本が好きかというと、読んだあとになんかしゃべりたくなるんです。言葉が出やすくなる。僕はそれを「どうでもいいことに対してツベコベ文句を言いたくなる感情」と言ってるんですけど、たとえばペットボトルを取ったときに、「この世に完成されたペットボトルなんてないんじゃないか」とか、そんなことを言いたくなるじゃないです

雨はすべての輪郭を曖昧にする

「過去は尊いものね」とInstagram を寝ぼけ眼でスクロールしながらふと思いいたる。「今日はなんだか眠れない」からと、『コインロッカー・ベイビーズ』を読みながら眠りについてたものの、就寝してから1時間で目が覚めてEli Keszlerを聴きながら気持ちを沈める。Eli Keszlerは本当にマッサージを受けているみたいに音を重ねてくる。それでいてメロディーという芯がまっとうにあるからすぐに耳にとけこんでいく。 ふとした一瞬が、やけに目にやきついて離れないということがある

#95  ”違うもの”を重ねていくことでしか世界を描くことはできない

小説家の柴崎友香さんの、こんな言葉を見つけた。 SFは世界の描き方や小説の可能性を示してくれるものでもあります。自分が見てる世界と人が見てる世界は違う。でも、その”違うもの”を重ねていくことでしか世界を描くことはできないのではないかと思うんです。 ーー「違うものを重ねていく」。そもそも人の数だけ世界があるんじゃないかというくらいに見えているもの、感じているものはちがっているし、だからこそ生まれてしまう問題もある。 だけれども、違ったものが重なるということは、面白いことで

#90 ”文人”と”世人”の分離

日記はいつも「書いたら書きっぱなし」なものでもある。記事とは違って構成をかっちり決めてから書き出したりなんてこともない。 そんなわけで書き始めてから本を手に取ると、デヴィット・ヒュームのエッセイを元に書かれた、こんな言葉を見つけた。 ヒュームはこのなかで、まず精神の仕事にたずさわるひとびとを「学識のあるひと」と「話し好きのひと」とに分け、前者に必要なのは「余暇と孤独」ならびに「長期間にわたる準備と厳しい労苦」であり、後者に必要なのは、「快への趣味と知性の品のいい使用」なら

もりぞー日記 #31 『本と、ほんと。』

本には物語がつまっていてまるで人みたいだ なにやらもっているだけで心強いし 一緒に携えていられれるということがうれしい 本は選り好みをされる 新品の本こそ 手垢にまみれたとなりの本がうらやましくおもう 昔はそれだけ向き合った言葉に 自ら向き合えるという喜びだけで本を読んでいた 内容なんてわからなくても ただそれだけがうれしかった どうしたってイメージではあるのなら たぶんそのイメージの色あいにすべてがかかっているのだろう どうしたって立ち止まってしまう言葉があるのな

もりぞー日記 #24 逗子のブックフェアの下見へ行ってきました。

今日は来週行われる、こちらのイベントの下見へきてました。 10代の自分へ。 https://peraichi.com/landing_pages/view/zushibookfair 場所は、逗子駅、新逗子駅両方ともに駅から歩いて5分、近くに図書館とか小学校とかがあって囲まれている、みたいなところです。 (近くの神社ではマルシェが開催されていました。すてきな逗子感。) そして、野外ですね。芝生の上でのブックフェアになります。 イベントのタイトルは、「10代の自分へ