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もりぞー生活

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日々の雑記です。とりとめもなく書きます。 (2017年10月〜)
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#歌

#89  音に感動したときは、「のどがふるえる」みたいだ。

昔『ロッキングオン』という雑誌がめちゃくちゃ好きでのめりこむように読んでいたことを思い出す。 切実な歌が、言葉が、音が、思いが、時代が、メロディーが。そういったものが全てバンドには、そのバンドが鳴らす曲にはつまっている。なにより美しいのは、「ジャーン」と鳴らした音やボーカルの叫ぶ声が、一瞬にして聞く人の心をとらえてしまうということだ。 思えばArctic MonkeysのBrianstormを聴いたとき、THE BACK HORNの罠を友人のiPodで聴いたとき、車のスピ

#75 百人一首に見る”幸せ”と一方の”つらさ”

忘れじの 行く末(ゆくすゑ)までは 難(かた)ければ    今日(けふ)を限りの 命ともがな          儀同三司母(54番) 『新古今集』恋・1149 昔から百人一首が好きで、折にふれて思い出す歌も多い。百人一首にはまったのは中学生のときだ。学校で百人一首大会というものがあり、それに向けて覚えていく中で夢中になっていったという記憶がある。 最近思い出すのは、上記の歌だ。意味としては、 「いつまでも忘れない」という言葉が、遠い将来まで変わらない  というのは難し

もりぞー日記 #50 『リズムを刻め』

強気な父親と子2人 まっすぐな瞳はあまりまっすぐな感じはしない 駅の黒いホーム すれ違うことすらいやだという女性 街角に隠れた煙 朝支度はどこか忙しそうだ コーヒーが飲めないけど作りたいのはなぜだろう 見えない境界について今日も決めあう 足のとれたイスはどこか幼い感じだ 心配して損したというのはたぶん真実 広告の一過性 病は気から 感情をゆすれ 間違えるなという街外 どこまでいけばいいんだろう リズムを刻む 忘れたくないから忘れられそうにもない 今日も思いをはせながら銭湯の前

もりぞー日記 #44 1人称の話。「僕」と「俺」の選び方。

僕は僕のことを僕という。 男性で1人称の大半は「俺」だろう。だから「僕」は少数派だ。 しかし「俺」って、けっこう”強く”ないだろうか。「俺」の強さと「僕」の弱さは結構落差がある。日本人は「まあまあ」が好きなのに、まあまあな1人称がないから不思議だ。「俺」が80~100度の温度だったら「僕」は15度くらいの温度になるだろう。 僕の温度はだいたい50度だ。さらりと触るにはなんてことはないが、全身でつかるには熱すぎる、それが50度という温度感だろう。それでも寒いから50度の温

もりぞー日記 #40 中国には4つの辛さがあるんだってさ

なんだか寒いから朝起きるのがつらい でもいつも一日が終わるたびに早く起きればよかったと思う 身体を動かす 風邪をひいているけども歩くというくらいは のどもせきも鼻水も タイピングのときの小指 いつもちゃんと押せないE付近 ヘッドホンをつけずには歩けないことと つけないときに好きな歌を思いつくままに口ずさめるのはトレードオフ カオスは意外に身近だ 敏感なやつほど傷ついているのがかわいそうだ 米は重い コロッケだけが妙に安い 給料日が毎日でもたぶんしばらくはつらい 中国には4つの

もりぞー日記 #39 『今日という日』

・ ・ ・ 今日という日は という日は 難しいとばかり とばかりに 歌う うたう 分からないあなたは 「あなた」として それという言葉は 「それ」として まだ どうしようもない それで どうしようもある どうしよう としても いいじゃないか いいやつなんだから また歌ってほしい なんでもいいから ほしい いつも 明日のことばかり いつも 自分のことばかり あなたは迷って迷って また なやむ なやむ私は かえって なやまない きっと そんなもんだろう もし 明

もりぞー日記 #28 『忘れていくということ』

忘れていくということ それは朝に目が覚めてみていた夢がどこかへ引いてしまうこと 忘れていくということ それは昔の日記を開いて気づく昔のこと 忘れていくということ それは夜眠る前に自分をとどめておきたくなるときの気持ちのようなもの 忘れていくということ それは年をとればとるほどに得意になっていくこと 忘れていくたびに 安心するということは 忘れていくたびに また夢をみれるあなたであるということでしょう

もりぞー日記 #25 詩と俳句の話。

最近詩がおもしろい。俳句とかもおもしろい。たしかに論理性からの逃避みたいな理由もあるだろうけども(最近接続詞のきれいにつながっていく論理的な文章が書けるようになってきていて、そちらはそちらで調子がいい)。 ふと帰省ついでに近所の図書館へよって、詩のコーナーを見ていたら、川上弘美さんの俳句の本が置いてあった。川上さんはもともと興味はなかったのだけれども、勧められてやってみたら、案外と面白かったという。 「言葉の心髄のような、深いところまでふだん読者は読んでくれているのだなぁ

もりぞー日記 #11 『毎日毎日映画映画』

・ ・ ・ 狂おしいほどに 夜道を歩いて 声をただ捨てる 昨日もらった 缶コーヒーが まだ カバンに入ってる コピー機の紙が つまったままで もう早5時半さ なんで こんな うら寂しい気持ちで 朝日を見てるの 毎日毎日 狂おしいほどに 映画を見てたよ 毎日毎日 浅ましいほどに 小鳥が鳴いてる ラーメン屋になって このかた 30年勤めた どんな味の 見分け方も 出汁も どんなに 「元気だよ」と 昨日返ってきた あの日の 手紙を 破り捨てた