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還暦離婚 before after.

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60歳で離婚。 その後の生活で感じていること。
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アタシが離婚した理由≪4≫

夫が入院した時、 義父母が見舞いに来たか 来なかったか。 記憶が定かではない。 でも、 言われたことは憶えている。 「借金を返したら きれいさっぱりだから」 「全部忘れて 仲良く暮らしてね」 起こったことは消えない。 日常の些細なことは 忘れることができても、 このことは、忘れないだろう。 でも、 「はい」と言うしかなかった。 夫に代わって 現金自動預け払い機で 返済する。 心を無にして紙幣を機械に 突っ込む。 見返りのない支払いは ドブに棄てるのと一緒だ。 夫の車いす

アタシが離婚した理由《6》

自身のことを「愚か」とか 「馬鹿だ」とか言うのは、 脳に良くない。 でも過去のアタシは 愚かで、お人よしだっだ。 債務整理が始まったとき 分不相応な車は処分し 家計簿提出を求められた。 夫に対して アタシは最低限のことだけ 話し、 娘たちは露骨に無視した。 娘たちの中に 父親は存在しなくなったのだ。 5年間、 借金はできなかったが 浪費癖がそう簡単に 治るわけが無い。 夫の携帯代金が異常に高い。 当時ガラケーだったのに、 月々の小遣いを合わせると 10万円以上になる

アタシが離婚した理由≪5≫

性分は簡単に 変わらない。 3年後、それは起こった。 督促のダイレクトメール。 強迫めいた葉書や電話。 嫌がらせの電報。 各種料金や税金の滞納。 業者が自宅に押しかけてきた。 ある日、 娘が泣きながら訴えてきた。 祖父母からもらったお年玉、 大切にとってあったのに、 無くなっていると。 娘が大切にしていたものを 奪ってドブに棄てたのだ。 皆、口をそろえて言う。 前に本人に何もさせなかったのが 悪いのだ。 その後、 上司の計らいで債務整理した。 「○君が大変なことに

アタシが離婚した理由≪3≫

夫の借金を妻が返済する 義務はない。 若く、 社会経験が乏しく 知識もなかったアタシは、 そのことを知らなかった。 刷り込みって恐ろしい。 夫婦は一心同体。 夫が、しでかしたことは 妻に責任があると 思い込んでいた。 だから、ご丁寧に自分から 業者に電話をかけて 「私が払います。」と 言ってしまった。 借金は100万円を超えていた。 消費者金融の利息は とても高い。 放置すれば、 一日数千円単位で増えてゆく。 その利息が、利息を生む。 本当に雪だるま方式だ。 そのころア

アタシが離婚した理由≪2≫

いい歳をして、最近まで どんな人でも誠実に話し合えば わかってもらえる。 気持ちは通じる。 きっと変わってくれると 信じていた。 でも、そんなことは幻想だ。 変えることができるのは、 自分だけ。 強く思って決めたときだけだ。 元夫と結婚したのは、 似た境遇だから、 価値観も似ているだろうと 思い込んでいたからだった。 「オレ、貯金ないし~。」 「変なものも買わされて、 ローンも組んじゃったし~。」 「結婚資金もサラ金で 借りようと思うんだよね~。」 「いいよね!」 こん

アタシが離婚した理由

2023年3月の日記に、 離婚を決心して別れるための 計画を書いていた。 65歳をメドにしていたが、 ある事件が起きて、 離婚は早まった。 離婚原因のひとつは、お金のこと。 常にアタシと娘が蔑ろに 扱われていたこと。 それ以上に、 元夫が犯した愚かな行為が どうしても、 許せなかった。 我慢ができない。 アタシは即日、 夫の持ち物の処分に取り掛かった。 躊躇がなかった、と言えば 嘘になる。 けれど止める気持ちは全くない。 最近、気がついたことだけど 元夫は発達障害であ