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アタシが離婚した理由《6》

自身のことを「愚か」とか
「馬鹿だ」とか言うのは、
脳に良くない。

でも過去のアタシは
愚かで、お人よしだっだ。

債務整理が始まったとき
分不相応な車は処分し
家計簿提出を求められた。

夫に対して
アタシは最低限のことだけ
話し、
娘たちは露骨に無視した。
娘たちの中に
父親は存在しなくなったのだ。

5年間、
借金はできなかったが
浪費癖がそう簡単に
治るわけが無い。

夫の携帯代金が異常に高い。
当時ガラケーだったのに、
月々の小遣いを合わせると
10万円以上になることも
しばしばだった。

どうしてこうなるの?
何度きいても生返事で
はぐらかす。
聞いてるふりして無視する。
怒鳴る。

後で知ったのだが
(お財布ケータイ)で
支払いしていたのだ。

やり繰りしても、
もともと残高の少ない口座は
すぐ残高不足になる。

自分と娘の居場所を
守るためなのだ。
そう、自分に言い聞かせて
アタシはためらわず補填した。

穴のあいた水筒に、
水を注いでいるのと同じこと。

夫からすれば
いくら使っても減らない
魔法の口座で
都合の良いだけの女だ。

過去の自分に会えたなら
目を覚ませ!と、
口の中に両手を突っ込んまで
奥歯をガタガタいわせ、
両肩をもって揺さぶるだろう。

きっと、そうするだろう。








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