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【倉敷水島】あの名イベント『夕暮れガーデン』が復活するという話

世界有数の規模を誇る水島コンビナートが広がり、西日本でも最大級の工業地帯として名高い倉敷市水島地区。

鉄鋼や自動車など数々の製造業を支え、県外や国外からの出張マンも多く、「職人の街」「工場の街」というイメージの強い水島だが、そんな水島が一夜にして「カクテルと音楽の街」へと様変わりしてしまう世にもオシャレなイベントをご存知だろうか。

その名も、ミズシマ夕暮れガーデン。

地元水島をより活性化させる目的で発足された水島盛り上げ隊によって、2016年から始まった一夜限りのお祭りイベントだ。
筆者はとある仕事の繋がりでこの夕暮れガーデンというイベントに数回参加させてもらったのだが、そのあまりのお洒落さ「え、ここホントに水島?南イタリアとかじゃない?」と錯覚してしまうほどの雰囲気に心から感動した。

会場は水島商店街から歩いてすぐの場所にある、常盤町公園。
昼間は工業と職人の街、夜は酒とオトナとネオンの街…二つの顔を持つ水島商店街が、夕暮れガーデンが開催される一夜だけは、この公園を中心に一瞬にしてカクテルと音楽の街へと様変わりする。

そんな水島が誇るべきこのオシャレイベント『ミズシマ夕暮れガーデン』だが、昨今の新型コロナによる影響で2020年から開催が見送られていた。
しかし今年2022年、ようやくこの名イベントが復活するらしいのだ!
これは絶対に行かなきゃ!そして書かなきゃ!と謎の使命感に駆り立てられ、今この記事を執筆している。


⬛︎ミズシマ夕暮れガーデンはここが凄い!

まず特筆すべきは、

出店のクオリティがお祭りのそれじゃない

という点。
皆さんはお祭りの出店と聞いて何を思い浮かべるだろうか。
たこ焼き、焼きそば、わたあめ、りんご飴……お祭りと言えばコレ!というラインナップは大体この辺りだろう。
しかし夕暮れガーデンは少し様子が違うのだ。

自家製生パスタ、スコーン、ピザ、更には世界で活躍する有名バーテンダーによるスペシャルカクテル!

圧巻である。
もちろんこの他にも、たこ焼きや焼きそばにフランクフルトといったお祭りの定番メニューもしっかり提供されている。
日本のお祭り感をしっかりと残しながらも、マルシェを彷彿とさせるお洒落な出店があちこちに立ち並ぶのが夕暮れガーデンならではの魅力だ。

特にカクテルは、BAR TAKEMOTOさんを中心とした世界に名を轟かせる超有名バーテンダーさんが特別な一杯を提供してくれる。
お祭りの出店でプロのバーテンダーさんが目の前でシャカシャカしてくれるんだから、酒飲みじゃなくても興奮してしまう。
そしてそんな一杯を片手に、生パスタの出店へ…。
茹でたてのパスタをチーズで出来た器に入れて混ぜ混ぜするアレ!アレをお祭りで食べられるとなればもう!たまらん!

こだわりの自家製生パスタとカクテルを両手に抱えて、喰いしん坊な筆者は更に出店をぐるり。
ビールもカクテルもワインも、とにかくお酒が充実したこのイベントはついついおつまみが沢山食べたくなってしまう。
そうなれば思わず目に止まってしまうのが、牛串やフランクフルトといった定番のお祭りメニューだ。

しかし定番メニューといって侮ってはいけない。
たこ焼きや焼きそばを始めとするお祭りメニューも、水島商店街の歴史ある有名店たちが提供してくれるのだ。
地元で長らく愛される数々の居酒屋さんが、心地よい夜風の中香ばしい匂いを漂わせて丁寧に焼き上げてくれる。

これほどの贅沢が許されていいのか、という気持ちになりながら両手いっぱいにお酒とおつまみを抱えたら、会場中央にあるスペースへ。

中央には、形も大きさもバラバラなソファや椅子がずらりと並んでいる。
秋の涼やかな風を感じながらふかふかのソファに腰を下ろして一息つくと、耳に飛び込んでくるのがこの夕暮れガーデンのもうひとつの魅力、生演奏による音楽だ。

⬛︎ここは本当に水島か?

会場中央にどーん!と設営された、特設ライブスペース。
毎年県内外から様々なアーティストが集い、このステージで生の演奏を披露してくれるのだ。
アコースティックな生バンドはもちろん、サックスやケルト音楽に至るまで、夕暮れガーデンを彩る音楽はさまざま。

ソファに腰を下ろしてリラックスしながら、先程買った生パスタやカクテル、牛串にピザ、スコーン…沢山の美味しいものを味わいつつ、心地よい生演奏に耳を傾けているとふとこう思う。

「ここは本当に水島か?」

筆者は数年間水島に住んでいた事があるのだが、正直なところ水島という街に対して「オシャレ」というイメージは全くと言っていいほど無かった。
工業地帯が近くにあるという事もあって決して空気が綺麗な方ではないし、昼も夜もどこか忙しなくて。

しかしこの夕暮れガーデンというイベントに参加してから、水島に対するイメージは180度変わったと言ってもいい。

普段どこに隠れていたのかと思うほど会場を埋め尽くす、老若男女の地元の人々。
ボサノヴァの生演奏と共に流れるゆったりとした極上の空間が、よもや水島のド真ん中だとは。

水島在住の皆さん、もっと水島を誇っていいです!誇りましょう!

筆者が思わず水島から引っ越した事を後悔してしまうような、あまりにもオシャレすぎるイベントだった。

そんなミズシマ夕暮れガーデンだが、今年10月8日に2年間の沈黙を破って復活するそうだ。
筆者も勿論足を運ぶ予定だが、水島在住の人は改めて地元を好きになるため、そして水島に住んでいない人も一夜にしてその姿を変える水島という街を体感するため、是非足を運んでみてはいかがだろうか。

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