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夏至過ぎて冬を想ふ

梅雨真っ最中、空気を絞れば水滴が滴ってきそうな今日。 読んでいた本に
「クリスマスの朝」
という単語が目に入った。

途端、

赤と緑のタータンチェックとクリスマスツリー
冷え込んでしんと蒼い空気
手先足先の冷えこみ
ウールのセーターの首元や手首あたりに触る感触
重ね履きしたウールの靴下の足を包む感触


ぶわあっと目の奥というかおでこのあたりというかに浮かんだ。

寒い光景のはずなのに、慕わしい懐かしい気持ちになったのは、
これから必ず来る、来る来る来る来るきっと来る
迫りくる夏の猛暑の予感に、早くもうんざりしているためでした。


あああ見るだけで暑さが蘇る


高知の夏は暑い。 たっぷり2ヶ月は猛暑が続く。
朝起きたときから既に、首筋が汗でべとべとつく。
まあしかし、可能ならクーラーはつけたくない。
室外機から放出される熱波の破壊力を思うと、
自宅の内側は涼しくなるけど、外界に対しては地球温暖化加速だよなぁ、こちとら高齢者や病人でもなし…とためらい、
今日はよっぽどやぞ、と感じない限りつけないことが多い。
(車は別です。つけないと即熱中症になる)

で、行水をする。
汗で湿って身体にひっついている服やなんかを引き剥がし、洗面器にややぬるい水を満たして、かぶる。
わあああ〜気持ちいい。べとべとした汗が流れていくのがわかる。
風呂場に入る前は、乾かすのがめんどくさいし頭はやめちょこうかなと思うけど、いったん体から汗が流れてしまうと汗ばんだ頭皮がうっとおしい。ええいままよ、頭からぬる水をかぶる。タオルで体を拭く頃には汗がすーっと引く。
これを4〜5回やった日もあった。

ところで私は胃腸が弱い。おまけに低血圧で貧血持ち、夏は辛い季節です。

なので、もう10年ほど夏でも冷たいものは飲まないことにしている。
家で飲むビールは、冷蔵庫から出して室温に戻したもの。
めったにない飲み会では、ビールは冷えたものしかないだろうから仕方がない、美味しく飲む。そして必ず後で白湯を頼む。「えっお湯だけですか」と聞き返されることも多い。
アイスは食べるが、昨今のかき氷は大きさだけで怯んで、食べたことはまだ無い。
家の冷凍庫で凍らせたチューチューは食べる。
箱アイスも食べる。 私は白くまくんアイスバーが好きで買ってくるが、次女は食べなかった。 オットと二人で食べてしまう。 
高知名産・久保田アイスのコーヒーアイスバーも安くておいしいが、これも娘は食べない。

飲み物に戻ります。
たまに出来心でアイスコーヒーや何かを飲む。
去年の夏、エスプレッソにトニックウォーターを注いだものを初めて飲んで、
何とも言いようがない風味、味、えっこれ味がおいしいの風味がおいしいの?わからんけどなんか癖になり、今年の夏も何回かは飲む心づもり。

始まる前から夏にうんざりしているが、楽しみでもあるのです。
大学で京都にいる娘が帰ってくる。成人した娘と一緒に暮らせる、貴重な時間。
帰ってきたらおそらく、1日中スマホから流れる、豊かな音域を注ぎ取った、インパクト重視・記憶に残せばよし、とでもいうような耳に刺さる周波数の音に、静寂に慣れた私の頭がキーーイーーっとなり、ああ一人になりたいとなるのは目に見えているのですが。 それでも。


追伸  去年の夏の終わり、かかりつけの漢方薬局に、行水は体力を使いますから、クーラーはつけたほうが…とアドバイスを受けたのを今思い出した。
さあ今年の自分はどうするのか。
また夏の終わりにご報告します。

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