再びロスへ

ラスベガス、サンキューーーー!!

バスステーションで待っていると

「タマーレス!タマーレス!」とメキシコ人ぽいおじさんがメキシコの郷土料理、タマレスを売りに来ていた。

タマレスは僕もメキシコに行っていたときに好きになった料理の一つ。

とうもろこしの皮で包まれた、チマキのようなもの。

カリフォルニアではスーパーで缶詰で売っているぐらいだからアメリカ人も好きなのだろう。


僕は少し周りの様子を見ていた。

結構手に皿を持っている人が増えてきた。

バスステーションにいい匂いが立ち込める。

ああこれはたまらん。。

僕もおじさんに声をかけた。


バスステーションの外に連れていかれる。

一台の車が止まっていて、鍋のようなものから2種類選ばせてくれる。

「カルネ、ケソ、ハラペーニョ?」

肉とチーズとハラペーニョ味があるらしい。

全部一緒にしてくれたらいいのに、、笑

僕は肉とハラペーニョの二つのタマレスを注文した。

鍋の中からアルミホイルに包まれたタマレスを取り出してくれる。

湯気が立ち込める。

あったケェぇ。。

ホクホクのタマレスをステーションに戻って食す。

とうもろこしの皮の包みを開けると、ツヤツヤのタマレスが。

うまそーーーそしてでけえ。

ありがたや、いただきます。

うむうむうむ、うみゃい。

あっという間に食し腹もパンパンになった。


メキシコにはこうやって、タコスやタマレスその他いろんな料理を売り歩いてる人がいる。

その人によって違った味つけや食材にこだわりがあるのも面白いんです。



バスが来る。

満員。騒がしい笑

うとうとしながらずっと荒野を眺めてた。


およそ6時間。

ただいま混沌の街LAーー!

時刻はもう夜の10時すぎ。

ゲストハウスまでのバスは果たしてまだあるのか笑

ここはダウンタウン。

やっぱちょっと怖いんよなー笑


バスは何時に来るかもわからんし、どのバスに乗ったらいいのかもわからない。

タクシーを使えよ。

そう、それが一番賢いわかってる。

でもそれじゃあさ、事件起きひんやん!多分

怖いもの見たさがないと旅なんて面白くないやん!

迷わずバス一択なのだ。地下鉄でもいいけど駅まで行くにもバスだ。


もし、こんな殺伐としたLAのダウンタウンに僕も生まれていたのなら僕はどうなっていたんだろうと思う。

少し憧れもある。

大人になってから住むのと、ここで生まれて育つのはまた意味が全然違う。

僕が憧れるのは、ここでのぼんやりとした言い方ならアメリカとか、ロサンゼルス。

もっと掘ると、ここで生まれ育ち、これからもここで生きていく若者の悩みとか葛藤、そこから生まれてくるカルチャーで、ここでのそんな雰囲気を身に纏って生きてる人々なんだろう。

なんかさ、かっこいいんだもの。みんな笑

若者はもちろんホームレスからおじいちゃんまでみんな。

これにはどうしても近づけないし、やっぱりどこまで行っても憧れなんだろなとか思ってるとバスがきた。


バスに乗って座っていると、裸足のホームレスが無賃で乗ってきた。くさい。寝転んでいる。せめて普通に座れないのかね。

運転手が金はあるのかと言うと何やら叫んでいる。

バスが一向に出発しない。

30分ほど経過して、ホームレスが出て行った。

するとバスが発車した。

運転手はホームレスがしびれを切らすのを待っていたのだろうか笑


マップを見ながらバスに揺られていると、どうやら乗り換えるっぽいのでそれっぽいバス停で降りる。

だが、マップには経路は示されているものの、バス停がどこにあるかは表示されていない。

次のバス停を探さねば。


クラブっぽいところで若者が賑わっている。

この辺は寂しい感じはなく、賑やかだった。

道に、タコスの露店を出しているおばちゃんがいたのでバス停の場所を聞いてみた。

わからないらしく、あのクラブの前に立っているセキュリティの人に聞いてみればわかるんじゃない?と言われて、聞いて、歩いてるとそれっぽいところにたどり着く。


何やら叫び声が聞こえる。

「ううううううぅぅぅぅぅぅぅううう!!!!!ああああぁぁぁぁぁああ!!」

ずっとこの調子で叫んでいる黒人のドレッドのニイちゃんがバス停のすぐ後ろにいる。

完全にラリってる。

僕は近づいてさりげなく動画を撮っていた。

興味深い。

そのラリったニイちゃんのすぐ横に座り込んで何やら話しかけながらその様子を楽しんでいるキャップをかぶったニイちゃんもいて、流石にそこまではできなかった。

ラリったニイちゃんは舌をデロンと出しながら、永遠と裏声で叫んでる。たまに手を叩きながら。ズボンを脱いだりあげたり。苦しいのか悲しいのか嬉しいのか全部なのか。

メキシコのある村でキノコを食った時は僕もこれに近い状態だったのでわからんでもない気持ちだった。


人々はそんなニイちゃんを横目に何食わぬ顔でバスを待っている。

日常茶飯事なのでしょう笑


やっとバスが来る。

あいつはまだ叫んでる。

およそ1時間くらい待ってただろうか。寒いし。。

もうなんかどっと疲れてた。

バスの椅子が最高だった笑



まだ安心はできない。

前に泊まっていたところで良かったものを僕はまた違うゲストハウスを予約していたし、どうやらバス停から結構歩かないといけない。

時刻はもう0時を過ぎようとしているし。

まだ安心はできないこの感じが好きなのだ。


うとうとしながらバスに揺られる。

最初満席に近かったバスだが、気づくと僕とおっさんの二人になっていた。


目当てのバス停に降りる。

もうだいぶいい時間。

果たしてゲストハウスは入れるのか笑

そんな不安を抱いたまま30分ほど歩くとそれっぽいところに着いた。


住宅地の中にある普通の家って感じ。

人がいる。

黒人のB系っぽい奴らが5人ほどたむろしていた。

どうやらマリファナパーティの最中らしい。

怖いなーと思いつつ、軽く挨拶をする。

その中の一人に名前を聞かれ、答えると、スマホを取り出し、何やらチェケラしている。

「おっけい、Fuya、ようこそ、案内するよ。」

と、その家に入る。

入ってすぐリビングで、大きなソファがあり。そのソファにも黒人のニイちゃんたちが3人ほどいた。

テレビをぼーっと見てるやつもいりゃ、ソファで寝ているやつもいる。


「こっちだ」

と案内されたのは2階のドミトリールームだった。

「それじゃ、また何かわからないことがあったら聞いてくれ」

と、彼は降りて行った。

部屋には4つのベッドがある。

他のベッドも埋まってる様子。

そーっと梯子を登り、どうにか、布団にたどり着いた。

布団よありがとう。

布団最高。

ベッドのありがたみを噛み締めながら僕は速攻眠った。



おやすみ!


ただいまロス!













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?