強い通貨が強い理由と強くなる理由

・品質が安定している(Stable)

例えば、通貨が偽造される割合のことを「汚染率」と表しますが、その割合が低いということです。他には金のように希少価値などに起因した倍率が一定に保たれていて、需要が安定していることなどです。平成時代の日本の経済はデフレであるとそしられていたとはいえ、物価は安定していた方とは言えました。

・決済において支配的(Dominative)

主に原油等エネルギーの取引のさいに米ドルを要求したり、スイスフランを要求したりすることです。これらは前述の「品質が安定している」につながります。また、米ドルやスイスフランを保有している米国は世界経済でGDPなどで上位で世界の経済で支配的でスイスは銀行などで有名で銀行は貨幣の取引をする場所であり、スイスの銀行はセキュリティの高さから各国の富裕層の貨幣を集めているからでしょう。もう少し平易な形容をするならば、お米を炊く時に水は必ず使うというところでしょうか。

・競合が少ない、あるいは独占的(Monopolistic)

主に米軍基地で米ドルで決済をしたりすることなど、使用される領域が確保されていることです。日本円が弱くなる理由としてはこの「競合が少ない、あるいは独占的」という部分で独占禁止法、不正競争防止法、オフサイド判定の兼ね合いで相対的比較で優越的であることにこだわっているからでしょうか。

・他の通貨の群と交流的、あるいは基準である(Standard)

例えば東日本で建物の大きさや敷地の広さをはかるときに「東京ドーム○○個分」と表しますが、それと同じように通貨の価値を説明する時に「米ドルで○○円」というようなことです。他には両替をする際に両替表を保有していることなどです。また、ドンキホーテという小売店では通貨ごとの両替が出来るようにしてあります。

・任意の通貨でないと取引ができない(Designate)

現在、ヨーロッパにおいて日本の軽規格の自動車、アメリカで25年経過したJDMの車両の需要が増えています。他にはアジア圏、南半球の国々で日本製のオフロードバイクやコンピュータゲーム、日本人の作った音楽が人気になっています。そういった場面で購入者から「日本製品はコスパが良い」と評価されると、付加価値や債務が付与されていないという反論がなされますが、付加価値や債務というのは製品を作る際は支出や赤字、採算割れや採算性を落とす要因になりますし、むしろそういう付加価値や債務の可否の話はファイナンス、金融、競売やオークションの立場に依った意見だと思います。むしろそういった意見を示す人達は築地や豊洲の競りで大間のマグロをどうやって落とすかというのが毎日の話題なのでしょう。

・先述した物事やルール、レギュレーションから “解放” される(Liberate)

例えば、通貨の取引があって金本位制から変動相場制に移行しても、金の価値は今でも通貨の価値をはかることに使用されていたり、何かのサインをする時にボールペンがなくて、自分の手持ちのボールペンが互換性や代替性があるからということで通ることなどです。今は承認を受けた証明がされてあるボールペンでないといけないことが多いですが。他にはNATOで使用されている銃弾の口径は記憶が正しいなら7.62mm弾ですが、その7.62に続く「mm(ミリメートル)」という単位が採用されていることなどです。一方で今でもヤードポンド法では1ガロンがアメリカとイギリスで3.50リットルや4.50リットルなど分かれています。

【結論】

日本円に限って言えば日本円で決済できる場所を確保、あるいは独占するかどうかでしょう。今のガソリン車、内燃機関、レシプロ発動機を叩く報道は産油国で構成されたOPEC+との取引の場面で産油国(マレーシア、サウジアラビアなど)が歴史的な経緯から欧米諸国を忌避していて、米ドルでの決済は行わないが、日本円の決済は可能だからでしょう。では日本円が実際に強くなるには?日本円が円高に振れるようになった1983年のプラザ合意からの日本経済が外国の映画が入ってきたり、日本の規格に合わせた機械を外国企業が日本で販売したり、外国のアーティストが日本にコンサートを開催するようになったりすることを考えたら「文化的な交流の場所」として日本の経済を作るというのはいかがでしょうか。そうすると学校の宿題で英単語の書き取りを延々とさせたりすることがあるのかもしれません。スポーツでもバスケットボールやラグビー、サッカーの海外のクラブチームが日本で試合を行ったりしていることを考えますと、「外国の若いプレイヤーのチャンスを作る場所」というのも提案になるのではないでしょうか。現にアフリカから日本の学校に陸上競技の選手も来たりしています。

しかしながら「強くてもみんなに迷惑がかかるなら弱くてもいい!」というのが今の日本の経済メディアの意見なのでしょう、インターネットでは弱い存在を叩く論調が多いのですが。一方でその日本円の通貨安という「弱さ」、日本の経済メディアが指摘した弱さで迷惑がかかっているのは、ガソリン価格や電気料金や飲食料品の高騰で生活が苦しい【消費者】なのですが。反面、日経平均株価は4万円以上を記録していて「今業績がいいんだから我慢しろ!金は後で必ず払うから!」ということなのでしょう。

株価が高くて、商品先物相場も高く消費者が生活が苦しいという部分は株価が高いということをかんがみれば昔筆者がテレビ番組で見た1990年代のオランダの音楽クラブの頃と世の中は変わっていないのでしょう。

「いらっしゃいませ、当店のメンバーズカードは所有されておられますか?」

「当店ではレジデントの選りすぐりの音楽をお送りしています」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?