【ブログ】ダーマ神殿を前にして
3月に転職する。
学生時代のアルバイトから続けていた飲食店での仕事。
そのキャリアを終えて、異業種へとジョブをチェンジする。
このタイミングでしか残せないこともあると思うから。
別に珍しいことじゃないとも思う。今は。
これまで取り組んできた仕事が役に立つと思うし、驚くほど大胆な転職でもないと思う。
このことを話すと、たいていの人に、
「今はそういう時代だからね。」
「一つの企業に勤め続けるだけが良い訳じゃないからね。」
そうなんだ、よかったね。に続いてこの言葉をかけられる。
「そうですよね、頑張ります。」と返事をする私の言葉は乾いている。
どうも真っ直ぐ受け取れない。
本当に良くないところという自覚ももちろんございますが。
頭が痛くて保健室に行ったのに、その後で友人に「あの授業退屈だもんな」と言われたときのような。片奥歯をグッと噛みたくなるような感覚。
深い意味は無いんだと思う。
けど、その意味のなさが伝わりすぎて違和感を覚える。
似たような違和感をどこかで感じたけど、忘れてしまった。
(こう言ったら、必ずみんなこう返すよな〜。って思ったことがあった。)
キャッチボールの中になにか相手との重みの差を感じる瞬間だった。
言葉には確実に質量があって、その重みを伝えるためには感情が必要。
そして相手が重いと感じるためには、相手が持つ感情の筋肉に負荷をかけなければならない。
人によって感情筋の発達は様々。同じように伝えても、人によって重く感じる人と軽く感じる人がいるのは当然だ。
こんなことから、私が話し手になった時は、出来るだけその1人だけを思いやった言葉を掛けてあげたいと思った。
私なんかが想像できないくらい人には過去とか、記憶とか、経験とか、そういう情報が詰まっている。
聴く側になった時も、「おや?」と思っても、一概に思いやりがない、自分に興味がないと思うのは少しお門違いなんだ。その人にだって、いろいろある。その考えが見えない重みを受け止めることにつながると思っている。
定型文じゃなくて、その人のためのオリジナルの文章で、死んでしまった言葉より、今生まれたての言葉で。
これから、職業としてのレベルは1になるけど、これまでの冒険で積み上げてきた素の自分のレベルはそのままで、さらに上げ続けられたらいいな。
冒険の中で出会った仲間たちも、もっと大切にしたいし、昔立ち寄った村にも、もう一度戻って、そこの人たちと話がしたい。
そのためにも大好きな言葉というもの自体をこれからも大切にしていこう。
今後の冒険を大き左右する神殿を前に、感じたままをセーブしておく。
大事な冒険の書が消えないように。
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