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その女、養殖か天然か。【ぶりっ子スーパースター・宮地すみれ】

6月2日の『日向坂で会いましょう』放送回で本人は特に何もしていなかったはずなのに颯爽と話題をさらった人がいる。

それが日向坂46の4期生・宮地すみれだ。

本人は常に至って真面目。なんならストイックを自称するくらいには日々真面目に生きており、その生き様は彼女のメッセージアプリ『#sumiretalk』からも感じ取れる。(相当な多忙や病欠でない限り、1日たりとも休まずに着信や自撮りを送り続ける強烈な信念がある)

しかし彼女、変なのである。

そこで今回は、本人は全く変なんて思ってないのにそっち方面ばっかで取り上げられてしまう悲運のアイドル、宮地すみれちゃんの魅力に迫ろうと思う。


■1.真面目S、頑張りS、でも運はF

すみれちゃんと言えば4期生初の楽曲『ブルーベリー&ラズベリー』でいきなりフロントに起用され、その後の楽曲でも基本2列目以上。今や4期生を代表するようになった楽曲『見たことない魔物』でも正源司陽子、藤嶌果歩に並んでフロントに抜擢されている。

その後も彼女の躍進は止まらず、新人の中ではハイペースでオンラインお話し会『ミート&グリート』を完売し、正源司陽子がセンターに抜擢された11thでは見事選抜入り。飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進を続けているのである。


なのだが彼女、どうにも運に恵まれない。



日向坂で会いましょうの企画でロシアンわさび寿司をやれば壮大な前フリの後しっかりわさびを食らう。正月におみくじを引けば『凶後大吉』というよくわからない運勢を引き、冠番組が決まったかと思えば本人が呼ばれるのを避けていたニックネームから引用を受けた番組名…などなど、上げれば枚挙にいとまがない。

YouTubeの企画で平尾帆夏とポケカ対戦をしたこともあったが、これまた妙な引きの悪さで平尾に惨敗。当の平尾と言えば初心者でよくわからない中でニッコニコでゲームを楽しんでおり、勝つ満々で頑張っていたすみれちゃんの悲運たるや錚々たるものである。


■2.その上まだ不幸は続くのである。

冒頭で上げた通りすみれちゃんは本当に真面目な子である。よく知らない芸人さんと共演する時はその人の情報をちゃんと調べ、毎日送ってくれる着信も毎回ちゃんとネタを考えてきている。自撮り画像も適当なオフショは決して送らず、大体ちゃんとしたアイドルメイクだけを送ってくる。

初の選抜入りのシングル『君はハニーデュー』のプロモーションで音楽番組に出演すれば、芸歴1年半のキャリアながら7年以上の先輩たちに負けずとも劣らないパフォーマンスを見せ、その裏に圧巻の練習量があることを感じさせた。


同期の小西夏菜実も言っているが、すみれちゃんはアイドルに妥協がなく、自分が思い描く理想のアイドルを全うし続けている。4期生お披露目サイトの手書きプロフィールの中にもあるが、本人も自称するくらいのストイックな人間で、それはかつて日向坂46のストイック担当と言われた渡邉美穂に匹敵するほどのものがある。とにかくすみれちゃんは、それだけ真面目な人間なのである。

にもかかわらず、取り上げられるのは変な部分なのだ。

■3.モノマネ企画でまさかの大ブレイク。

もちろん、される方である。

冒頭で上げた6月2日『日向坂で会いましょう』は、久々にleminoのランキングで姉妹グループの櫻坂46の番組『そこ曲がったら櫻坂』を抜いた。明らかに今回の企画は死ぬほど面白く、その中心には『宮地すみれ』という人物がいたのである。

もう一度言うが、される方である。


事の発端は『日向坂で会いましょう』の1月21日放送回まで遡る。この回では姉妹グループの乃木坂46が度々やっている企画『内輪ウケものまね大賞』を輸入する形で日向坂46版のモノマネ大会が繰り広げられた。

そこでキラリと光る演技を見せたのがすみれちゃんが大の仲良しである『渡辺莉奈』だ。「全然大丈夫じゃないのに、大丈夫だよと肯定してくれる宮地すみれ」というタイトルで、彼女のふにゃふにゃした姿と甘ったるい声を完全再現し、司会のオードリーと視聴者の爆笑をさらった。

当然その完成度は高く評価され、その回の優勝者は渡辺莉奈に決定。その後も度々そのクオリティの高さを活かし、番組内で隣に座らせれたすみれちゃんをイジり続けた。


そしてそんな姿を面白おかしく思ったのか、半年の時を経てスタッフが第二回大会を開催。それが先ほど上げた6月2日放送回なのだ。

この回では同期の小西夏菜実や平岡海月、先輩の中では比較的まともな方である松田好花まですみれちゃんのモノマネを披露。本人は至って真面目に過ごしているだけなのに、その様子をデフォルメした彼女らのモノマネに、恥ずかしさと困惑が入り混じった表情で手足をバタバタ揺らしていた。

そんな姿をすぐさま面白おかしくデフォルメする渡辺莉奈の腕をバシバシ叩き、謎の言い訳をしながらイジられ続けるすみれちゃんの姿はもはやスターだった。ぶりっ子キャラとして確立しながらも、キャラとしてぶりっ子をやっているわけではなく、素でそんな感じのすみれちゃんだからこそ表現できた世界があった。

渡辺莉奈(左)、宮地すみれ(右)


■4.そんなこんなで改めて歴史を振り返ってみる。

思い返してみると日向坂46には何人かぶりっ子スターがいた。最初に現れたのは1期生の柿崎芽実。芽実さんに関してはスーパーストイックな人で本人の性格も至って真面目。あくまでもキャラクターの一貫としてその辺をやってくれていただけであり、その完成度の高さでファンの心を攫っていた。

次に浮かぶのが2期生の宮田愛萌だ。この人は天然と真面目の使い分けが上手く、ぶりっ子の挿入どころというか、キャラを入れるべきところ(タイミング)が特に巧みな人だった。ぶりっ子的な挙動をためらいなく出せるという意味での『天然さ』を持ち、どちらかというと頭の良さでそれをコントロールしているような人だった。なのですみれちゃんとは全然別分野の人である。


その他にも齊藤京子さんが一回やろうとして挫折したり、渡邉美穂さんがやってるんだかやってないんだかよくわからないぶりっ子を披露したりしていたが、いわゆるぶりっ子スーパースターみたいなのは現れなかった。

そこに燦然と現れたのがすみれちゃんである。しかも天然物なんだけどなんか頭はキレて真面目なので痛い人にはなっていない。という絶妙なラインを突いてきた新しいぶりっ子スーパースターなのである。

(左から)宮田愛萌、柿崎芽実、渡邉美穂、高瀬愛奈


■5.すみれちゃんだからこその、真面目とぶりっ子のコントラスト。

大抵において、ぶりっ子というのは嫌われる。確かに男の人の目線からすると可愛いのだが、やっぱりあざとさというか腹黒さが目立って、キャラに昇華できない限り一定数の不満は生まれてしまう。しかしすみれちゃん、天然ながら人としてはまともなので、キャラとして受け入れられ、同期や先輩たちにも遠慮なくイジられまくる。

本人からすれば全く意図していない展開だろうが、結果的にそういう部分で謎の好感度を手に入れているのだ。


思えば最初にやっていた4期生のSHOWROOM配信の頃からその予兆はあった。一人だけやけにカメラに近い位置に陣取り、甘ったるい声で甘々な世界観を展開し続けた。その領域展開とも言えるような彼女独自の世界はなぜか居心地が悪くなく、そういうキャラとしてファンの心を掴んだ。

実際に似たような空間を展開する彼女のミート&グリートはやっぱり好評で、先ほど上げた通り早い段階から完売を記録している。天然モノだけれども、しっかりと構成を考え抜いてそれを発揮している「真面目さと天然のコントラスト」こそが、すみれちゃんを構成する大きな魅力なのかもしれない

宮地すみれ


■6.最後に

今回は宮地すみれちゃんについてガッツリ触れてみました。すみれちゃん、とにかくかわいいんですよ。

ミーグリでもすっごく喋ってくれて、ずっとニコニコでテンション高め、#sumiretalkでも必ずファン目線を意識した着信や画像、メッセージを送ってくれて、彼女なりのアイドル観やファンサービスを垣間見ることができる。

天然は天然ではあるのだけれど、そこには職人にも似た領域が宿っていて、それが彼女独自の魅力を築き上げている。私はイチファンながらそんなことを思いながら彼女のトークを眺めています。


ということで、11thのプロモーション期間も終わりを告げ、宮崎市と合同で動いている『ひなたフェス』の頃には新曲も出るのか出ないのか、という頃合いに。そんなシーズンになれば自然とミーグリやリアルミーグリの季節も近づくので、今回の記事ですみれちゃんに興味を持った人は、ぜひ彼女のミーグリを買ってみてください。

変なだけじゃない。純粋だからこその真面目さと信念が垣間見えるのが彼女の魅力。ぜひそこにふれてみて欲しいと思います。



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