ときめく服のためにお金を愛でる、そんな日々

久しぶりに服を買った。
数年前に知ってからずっと気になっていたブランドの服だ。

気になってからすぐに購入できなかった理由は、普段自分が買う服たちよりも少し値段が高いこともあったけれど、何よりその服たちを着こなせる自信がなかったから。

とはいえやはり気になるので、そのブランドのWEBサイトを眺めては憧れのような感情を育てていた。

ある日、そのブランドの試着ができる機会があったのでビビりながらも会場に足を向けた。
ズラッと素敵な服が並ぶ光景にこれまたビビりながら服たちを見て回った。
素晴らしさにため息が出る。
スタッフの方に勧められ、それはもうビビりながら試着したら
あれ?なんか思ったよりいけてるんちゃうん?」となった。

そうなったら人間もう欲しくてたまらなくなるものである。
たまらないがそう安い買い物ではない。
僕はせっせとお金を貯めることにした。

僕は貯金が苦手で有名である(自分の中で)。
給料が振り込まれてもいろいろ支払いのお金なんかを考えているうちに、使えるお金が全然ないことに気づいたり、
そんなにお金遣いが荒いほうだとは思っていないが、気づけばお金どこいった状態になったりする。

お金が全てではないが、お金に余裕があることが心の余裕に繋がることもこれまで生きてきた中で実感したので、そろそろ貯金もしっかりできるようになりたいとは思っていた。

そこで又吉直樹さんのこんな考えに出会う。
「お金はお金を大事にする人の元に集まってくる」

飼い犬や飼い猫が懐くのは、当然自分に優しくしてくれる人だ。
自分を怒ったり攻撃したりする人には懐かない。
人間もまた然りで、自分のことを大切にしてくれる人についていくだろう。
怒られたとしても優しさが故の言葉だと気づけば、その人のことを慕う。

そう考えると「お金はお金を大事にする人の元に集まってくる」のも納得。
じゃないだろ、いや、お金は生き物じゃないから違うだろ、と言いたくなる気持ちもわかる。
わかるから、待って、落ち着いて。
一回、一回やって見て考えよ。別に損するわけではないから。

というわけでお金に優しくすることにしてみた。
財布の中や預金残高をできるだけ定期的に確認する。
そして普段からできるだけ財布からお金が出ていってしまわないようにする。
せっかく自分の元に来てくれたお金さんを手放してしまわないように。
他人からは「ケチ」になっただけと思われるかもしれないが、違う。
お金を大事にしているのだ。
自分の心持ちの違いかもしれないが、全然違う。

そんなことをしていると「あれ?これはあの服たち買えるのでは」
と気づく。


というわけで無事にお迎えすることができた。
自分の心持ちのことなので確信もできないし万人に聞く方法ではないとは思うけれど「お金はお金を大事にする人の元に集まってくる」のかもしれない。
お金持ちはお金のことばかり考えているというし、故にゲンキンなやつと思われるかもしれないけれど、そりゃお金のこと考えずに使っていれば「気づけばお金がない」という状態になるのは納得である。


そして、憧れのお洋服たち。
「似合う似合わないよりもその服を着たいなら着ればいい」
と多くの人がいうし、僕もそう思う。
だけど実際には骨格とか体型とか、最近ではイエベやブルベなんてこともあるし、似合うかどうかは少なからず考えてしまう。
今ではインターネットで購入することが多いから難しいかもしれないけれど、袖を通した時にときめくのであれば、お迎えしたほうがいいと思う。
「この服は自分に似合わない」、ましてや「私自身がこの服に見合っていない」なんてことは勿体無いと思う。

自分がときめくか。
自分の気分がアガるか。

昨日とは違う靴を履いたり、いつもとは違う服を着るだけで、見ている景色は変わるし、自分の考え方もきっといい方向に向くはず。
決して高い服がいいとは思わない。
大事なのは自分の気持ちがときめくかどうか。

偉そうなことを言っているけれど、そんな僕も普段と違う服はまだまだソワソワするけれど。

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