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スタジオカメラマンとして一流になりたい。

今のアルバイトを始めて約2年と半年が経った。
毎週土日のほとんどをこの仕事にとられる。
4時間以上働くことはもはや当たり前だ。

この写真館で働くようになったのは、2019年7月。前のバイトが精神的にキツくやめたときに、ちょうど最寄りまで行く通りにあったからだった。私は小さい頃よく同じ系列の写真館を利用していて、楽しかった記憶しかなく、受かった時はとても嬉しかった。

最初は短期で入ったし、こんなに長く続けてるなんて思わなかった。

お客さんとしてくるのと、店員としてお店で働くのは違うとよく言うけれど、この仕事は想像していたものとのギャップも大きかった。スタジオ中を走り回って全然写真が撮れない子、緊張しすぎて全く笑わずな子、お着替えの時点でイヤイヤになってしまって着付け室から大きな声で喚く子、テンションがハイになりすぎて私たちの声も届かなくなっちゃう子、カメラの方を全然見てくれない子、

この仕事に携わるようになってから、子供はみんなニコニコで写真を撮らせてくれるんだと勘違いしていることに気づいた。それは赤ちゃんでも同じ。ずっとカメラの方を見て静止している子もいれば、ずっと泣いてる子だって、動いている子だっている。もう赤ちゃんの時点でその子の大体の性格がわかったりもする。

うまくいかないことに泣きたくなったり、腹が立ったりすることも2年半の中でもう数え切れないほどにあった。やめてやるって思ったこともある。それでも私がやめずにやってこれた一番の理由は、やっぱり子供たちが可愛いから。撮影までにベッドですやすや寝てる子供の寝顔は私たちのすべてを癒してくれる。それだけじゃない。途中までずっと笑わなかった子が思わず笑ってしまった時の照れたような笑顔。私たちは子供たちを笑わせるためにまず自分が笑おうと無理をしている時もある。でもそんな顔を見るたびに私たちは一人の人間として声を出して笑う事ができる。素敵な存在なのだ。

来年の2月、ずっと一緒に働いてきた同世代の子が2人ともいなくなる。働きに行くたびにそのことを思い出して寂しくなる。怒りも笑いも辛さも全て共有してきた子達がいなくなれば、今より辛くなるかもしれない。便乗してやめてやろうかとも思ったけど、大学卒業まであと約一年と数ヶ月、せっかく目標にしていたカメラマンになれたんだから頑張ってみようと思った。

そう、カメラマンというものだけは私を裏切らなかった。やりがい、楽しさ、カメラの音。想像していたものと一致した。仕事が増えて大変なはずなのに今のやりがいは私が求めているもの、それだ。

私は、あと1年半で私よりも長く働いている人に負けないくらいの一流のスタジオカメラマンになる!!これが次の目標だ。


余談ですが、最近ちょうどワンピースにハマっていてチョッパーの物語が終わったところなんです。号泣不可避。超有名ですがDr.ヒルルクの名言をどうしても書きたくなってしまいました。

『やめておけ。おまえらにゃあ、おれは殺せねェよ。
人は、いつ死ぬと思う? 心臓を銃で撃ち抜かれた時…… 違う。
不治の病に犯された時…… 違う。
猛毒キノコのスープを飲んだ時…… 違う!!! …
人に忘れられた時さ…』

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