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10月23日(土)第2回SDGsオンラインセミナーを終えて


ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回は、10月23日に開催された、第2回SDGsオンラインセミナーの内容を振り返ります。

JICA中国職員の新川美佐絵さんによるワークショップ
「中央アジアで何が起こったか?」では、MDGs(途上国の貧困をなくすミレニアム開発目標)からSDGs(持続可能な開発のための目標)への変遷についての解説から始まり、中央アジアに位置する「アラル海」に関する資料の読み解きを行いました。
事前に、参加者の方々へ「情報1」「情報2」「情報3」の3種類の資料のどれかをお送りしており、それぞれの情報から読み取ったことを、4〜6名程度のグループでシェアしました。

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人々が、持続不可能な開発を続けてきたために、アラル海が干上がっていった過程やその理由について詳細に説明してくださいました。

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1980年代後半には、既に警鐘が鳴らされていたものの、目先の利益に気を取られ、人々は重大な問題を放置してきました。

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貧困は、低所得によって生み出されるものではなく、潜在能力のはく奪によって起こるもの。
ここでいう潜在能力=健康、社会参加、文字の読み書き、収入、意見表明、自己肯定感・誇り、幸福

我々はどこに向かっていくのでしょう。
目先の利益とされるものに囚われていないでしょうか。
シンプルで、答えのない問いについて考えるとともに、これまでの自分の行動を振り返る契機となるお話を多くしていただきました。


在外教育施設の実践発表
望月康平さんによる、ドイツ・デュッセルドルフ日本人学校での、主に理科教育実践に関する発表でした。

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ライン川と日本の川の比較を通して、理科のみならず、社会的な見方・考え方を応用した学習をデザインしていました。

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州の環境省より職員の方をお招きして、気候変動に関する学習を行っていました。自分たちが生きる世界で、自分たちにもできる身近なことから取り組む動機付けが印象的でした。

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日本では容易に手に入る実験道具が、海外では手に入らないことも・・・代替案が非常にユニークで、まさしく、サスティナブルでクリエイティブでした。


服部美紀による、タイ・バンコク日本人学校での研究体制や、社会科教育研究に関する発表でした。

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子供たちは、生まれ育った場所や言語が多種多様であり、将来どこで生きていくのかわかりません。どこで根を張っていくにしても(あるいは世界を渡り歩いていくにしても)世界中の国や人をつなぐ人に育って欲しいと考えていました。地球規模で起こっている課題を網羅しているのがSDGsであったため、まずは世界の現状について知ることから、授業づくりを意識して行っていました。

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全国から集まってきた先生方と現地素材を教材化する過程は、あらゆる点において大変でもありましたが、今振り返ってみると、宝物のようであったと思っています。
日本で生活してきた期間が長いと、「日本ではこうだった〜」などと、最初はどうしても日本ベースで考えがちですが、慣れてくると現地の文化に染まりつつある自分がいることに気がつき始めます。これはとても不思議な体験なのですが、異文化が異文化ではなくなってくるのです。

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日本の教科書とタイで用いていた副読本を比較しながら、文化の違いについても触れていきます。タイは、古くから川を大切にしている国であり、メナム(タイ語で川)の由来は「母なる水」なのです。


約100名の応募があり、約70名のみなさんが参加してくださいました。
次のブログでは、参加者の皆さんの感想をご紹介したいと思います。

読んでくださり、ありがとうございました。

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