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書評:ユダヤの商法 藤田田/偉人にはユダヤ人が多い/女と口を狙え/1秒でも遅れたら会わないユダヤ商人/知ったらお金を稼ぎたくなる公理/カフェの店長はユダヤ商人

今書き終わって見直しも終わった所なのだが、今回の記事むちゃくちゃ面白い。6000文字くらいでそこまで長くないので、ぜひ最後まで読んでいただきたい。きっとまた、皆様の人生に新たな視点を据えていただける記事になっていると思う。

では本編へ。

ユダヤの商法。それは5000年以上続く商売の普遍かつ不変の公理。商人だけでなく、人間が生きるにあたって大事にすべき指針になる様なティップスが散らばっている公理だ。
ユダヤ人はとにかく金儲けがうまい。そして世の中に名を轟かす偉人が多いのもユダヤ人だ。
アインシュタイン・ピカソ・マルクス・イエスキリスト・ロスチャイルド・・・その偉人たちはみなユダヤ人だ。それは遺伝子的に優れていたということもあろうが、僕はそれ以上の理由があると考えている。それは、

ユダヤ人の中でだけ受け継がれている、普遍にして不変の法則があるから。

日本において、どんなに優秀な人であっても、その子供も必ず優秀になるとは限らない。一代で財を成したようなスーパーマンであっても、その子供は普通以下のボンクラとして生まれてきてしまうことは多々ある。そして大概その子供は、親が作った資産を食いつぶして終わる。

しかしユダヤ人はそうではない。なにせ5000年もその血が脈々と受け継がれ、そして今でも世界の富の膨大な割合を支配しているのがユダヤの人たちだ。それは、仮にボンクラな子供が生まれても、自分たちの富を拡大再生産していくメソッドがあるからこそ為せる技、としか言いようがない。
そんな、彼らの中に根付く富の築き方こそ「ユダヤの商法」と呼ばれるものだ。このユダヤの商法について、「銀座のユダヤ人」と呼ばれた日本マクドナルドの創始者、藤田田さんが解説しているのがこの本だ。

あれ、なんか今回はうまくリンクを貼れた気がするぞ。なんでだ。前回はむちゃくちゃ長いテキストのリンクになっちゃったのに。
これ別にアマゾンアソシエイトでも何でもなくて僕には1円も入らないので、気になった方はぜひ安心してポチってくださいね。

さて今回僕の中で印象に残ったフレーズは

・女と口を狙え 

・契約を絶対に遵守しろ

・契約不履行はノーエクスプラネーション(説明不要)で賠償請求

・時間を奪うのは金を盗んでいるのと同じ

だ。(有名な78対22の法則については今回は割愛)
これらについて本から抜き出したり、自分の思ったことを述べていく。

本題に入る前にめちゃくちゃ余談であるが、「抜き出す」という字面にはなんだかものすごく卑猥なイメージを持ってしまうのだがこれはどうしたら良いのだろうか。人類はスケベ心から逃れることはできないのだろうか。

よし、今日も全力で書いて行けそうな気がする。早速行こう。

・女と口を狙え

これは実に面白い定理だ。まず文字通りの説明をすると、家庭の中でカネを稼いでくるのは男。そして、その金を上手に使い家計のやりくりをするのが女の役目、という前提がここにはある。結局金は女が握っていて、どこにいくら使うかを決めているのが女なのだから、女を狙えば金が落ちてくる、というわけだ。実に単純明快で、たしかにな、という感じがする。
また、口を狙えというのも実に単純明快で、人というのは必ず食べ物を口にしないと生きて行けない。100円の食べ物を朝に食べたとて、それが身体に残るわけでなく、夕方には外に排泄されてゆく。そしてまた夜には何かを口にする。つまり人間が生きている以上、食べ物を口に入れることからは逃れることができないのだ。食べ物じゃなくても薬やサプリメント、飲み物でも同じだ。だから、口を狙えばそれが不要になることがないため、商品は必ず売れ続ける、というのがこの原則の意味するところだ。八百屋、魚屋、飲食店なんかが該当するだろう。


まぁちょっと穿った見方をすれば、この原則は果たして現代に適応しているのか?という疑問は残る。日本で言う昭和の頃であれば、大黒柱の男が金を稼いできて、奥さんが家に残り、1円単位で家計簿を付けていく、という姿が一般的だったろう。

しかし今はどうだろうか。生涯未婚率も急激に上昇し、夫婦共働きが当たり前となった昨今においては、家庭の決済権が全て奥さんにある、と決めつけるのは、少し時代錯誤感を感じる。

しかしこれは、5000年に渡って受け継がれてきたユダヤの商法の中でも、特に色濃く語られているテーマだ。本を書くなら1ページ目に登場するような話。ユダヤ人からすれば、もはや上記のように説明・証明することすら必要ない不変の公理。
こうだから、こうなのだ。疑うことはもとより、証明することすら不要だ、というくらいの絶対的真理。
なので僕もここはおとなしく乗っていきたい。夫婦共働きとか未婚率の上昇とか、どちらも女性がカネを手放す事とは反対のことであることも、とりあえず乗って大丈夫な理由付けになる。
僕が出す麻婆豆腐屋は、女性をメインターゲットにして流行らせて行きたいと考えている。やはり女性にウケない店は流行らない。ラーメン二郎を除いて。とか言って実は女の子も、心の底では二郎系ラーメン食べたいと思ってたりするけれど。元カノも僕と一緒なら二郎系ラーメンの店に行っていたし。一人では絶対に行かないと言っていたけど。
店作りは、女性に喜ばれるものにする必要がある。清潔感はもちろんのこと、写真を撮ってインスタにあげたくなるような、ちょっとした仕組みを至る所に設置する必要もあるだろう。また、商品自体も女性に受けるように辛さを抑えようか、と思ったけどここが意外と難しく、実は女性の方が激辛メニューが好きだったりする。僕も歴代の彼女は皆辛いものが好きだった。僕より全然得意だった。
ランニングも、女性用の可愛いウェアが出てきてから異常に皇居ランが流行りだした。最近で言えば、キャンプなんかもそうだろう。グランピングのようにインスタ映えする所から、女子人気が出て、ソロキャンプなんかも市場規模がどんどん拡大している。「女性にウケるように」というのは、どの産業でも大事になることなのだろう。ううむ、ユダヤの商法、さすがだなと唸らざるを得ない。

次。

・契約の遵守(破ったら説明不要で契約不履行の責任を負う)

この項目は日本人の我々が、ユダヤ人から一番学ぶべき項目かと思う。ユダヤ人にはナアナアで済ますという感覚が微塵もないのだ。日本人は、納期が延びても愛想笑いで済ましたり、成果物の内容に多少の不備があっても無償でその修正を待ったりする。多少の文句は付けても、相手との関係をぶち壊したくないがために、徹底的に何かを要求するようなことはしない。

しかし、ユダヤ人は絶対にそんな事をしない。ユダヤ人は契約を最大に重んじる。そしてどんな事情であれ、契約を守れなかった者に対しては徹底的に責任を取らせ、二度目の取引はない。これは、ユダヤ人が異邦人に対してはもちろんのこと、何よりユダヤ人の間でも重要視されていることだ。ユダヤ人が、ユダヤ人相手に契約不履行を起こそうものなら、契約不履行を起こしたユダヤ人はユダヤ商人の輪から弾き出されるのだ。あいつは契約を守らないやつだ、と。そして、キッチリ契約に基づき契約不履行の賠償を請求し、二度と取引をしない。輪から追い出されたくないから、ユダヤ商人は契約を必ず守るし、それを異邦人にも要求するのだ。それが彼らにとっては当然のことだから。

ここはしっかり見習いたい。事業をするにあたっては口約束や勝手な思い込みで取引をしてはいけない。全て契約という形でしっかりと記し、双方の合意をもって取引を成し、それを破った者には相応のペナルティを請求するべきだ。そのどこかを端折る様な人とは取引をすべきではない。そいつは商売人として未熟だからだ。未熟な商売人とかかわると自分が損するし、自分がそいつらと同族と思われるリスクもあるからだ。徹底的に排除すべきだ。

かくいう僕も、社会人2年目からは話の合わない友人とは連絡をしなくなっていった。なりたい自分があったから、それに合わなかったり悪影響を及ぼしてくる様な人を周りに置きたくなかったのだ。自分が誰かに見られる時、自分の周囲も必ず見られる。それはかばんや家などの持ち物かもしれないし、周囲の人、つまり友人や仕事仲間かもしれない。「コイツまともなやつと絡んでないな」と思われたら詰むのだ。だから、身の回りの人は選んだほうが良い。ミニマリスト精神ここに極まれり、である。

まぁ、見た目で判断してくる人とはそもそも付き合いたくないけれど。やっぱり人は頭の中身である、と僕は思うので。まぁ頭の中がしっかりしている人は周りに変な人を置かないんだけど。

次へ。

・時間を奪うのは金を盗むのと同じ

ユダヤ商人は暗算がめちゃくちゃ得意だ。自分の今の時給や分給、秒給までもキッチリと計算し、正確に頭に入っているという。そんな彼らとのミーティングに5分遅刻しようものなら、もう会ってもらえないという。先程の項目でも述べたように、ユダヤ商人はとにかく契約の遵守に厳しい。ミーティングの約束も契約の一つだから、厳しくて当然である。5分くらい良いじゃん、ではないのだ。電車が遅延しちゃってさ、ですらないのだ。何なら秒給から計算し、「◯分◯秒遅れたから◯◯円を払ってもらわないといけない」とも言いかねない。
契約を守らなかった者からは、契約不履行の賠償をもらい、二度と取引しないという厳格さがユダヤ商法の真髄だ。だからこそ、彼ら自身も絶対にそのルールを守る。そうした厳格さ、契約の遵守の絶対性が、ユダヤ商人に5000年以上もの間、富をもたらせ続けてきたのだろう。

いかがだっただろうか。

僕の感想としては、マジでこの話を26歳の今、しっかり学ぶことができてよかったな、という感じだ。

今この時代に生まれ落ちて生きていく以上、資本主義の枠組みから逃れることはできない。ましてや日本で生きていくのであれば言わんをや、だ。資本主義社会で生きていくためには、カネの問題が必ずつきものだ。カネは大事じゃない、というのはウソ。ウソというか、そうなのかもしれないけどそれは、カネに困ることがないほどの富を持つ人しか言う権利がないことだと思っている。

大事なのはカネじゃないよ、とそこら辺の十把一絡げのサラリーマンに言われたところで、「じゃあアンタなんで今スーツ着て電車乗って会社に向かってんの?」となってしまう。やりがいのためと言われても「じゃあ給料ナシで無償でやったら?」だし、「もっと会社の近くに住んだら?」だし(分かりやすく説明してみましたが、鹿さんはここまで性格がねじ曲がっているわけではないです。笑)、誰しもカネの問題からは逃れられないのだ。
使い切れないくらいのカネを得た人が、カネで買えるほとんどすべてのものを買ってみたうえで「大事なのは、やっぱりお金じゃなかったよ」というなら分かるのだ。だけど、そうでない人の「大事なのはカネじゃないですぜ、旦那」は、イソップ童話のすっぱい葡萄の話と同じだ。手に入らないものを悪く言うことで、「俺は手に入れられないんじゃない、手に入れないんだ!」と主張したいだけなのだ。
非モテ男が、クラスのマドンナのことを「あいつ、ビッチらしいぜ」といって根拠のない噂を流すのと全く同じだ。自分の方を向いてもらえないことから目を背け、俺があいつに興味がないのだ、というフレームに落としこもうとする。本当は仲良くしたいのに。

僕は自分にウソをつきたくない。カネがほしい。社会人になって1ヶ月経った時、「なんで俺はこんなにやりたくない仕事をしているんだ?」と思ったあの日からずっと。何度旅行に行ったって、カネが足りないせいで宿のグレードも限られるし、その地の一番良い店には行けなかった。そもそも空いている時に2週間位でゆったり楽しみたいのに、クソ混んでいる土日祝日に3泊4日でキッチキチに詰め込まれたプランで楽しまなければならなかったのも、要はカネが足りないからなのだ。カネがないから勤めなければならず、勤めているからご主人さまから与えられた休暇の範囲内で旅行に行かねばならない。旅行に行くというより、旅行に行かされているのだ。

人生100年時代。僕はもう4分の1も過ぎてしまった。健康でいられる時期はもっと短いのかもしれない。僕は、ここからの数年を「人生の健康で充実した期間を延ばすために使う」と決めている。
だから健康への投資は惜しまないし、カネを稼ぐための勉強、実業に本気だ。筋トレしているのもサプリにこだわりまくっているのも、女の子とのあっはんうっふんを節制して自己投資に勤しんでいるのも、全ては人生における健康でMAXに充実した時間を最大化するためだ。
僕もあなたもユダヤの商法を知ってしまった。もう元には戻れない。知識には不可逆性があり、一度知ってしまったら戻ることはできないからだ。そして僕は、欲望にも不可逆性があると感じている。一度「欲しい」とか「やりたい」と思ったことについては、もう「やりたくない」という状態に戻ることはできないのだ。口では言えるけど、それは自分にウソをついているだけ。二度目の登場だがイソップ童話のすっぱい葡萄だ。

まぁ実際は、自分にウソをついて生きている人が大半だ。自分にウソをついた人生の先には何が待っているか、ご存知だろうか。

「俺の人生、こんなはずじゃなかった・・・」
と言いながら死んでいく未来だ。

それ以外にはない。いつか、病院勤務の方が出していた本で「最後の瞬間を前に、人はどんな事を思うのか」ということが書かれていた。「もっと挑戦すればよかった」「あんなに仕事ばっかりするんじゃなかった」とか、本当に心に来る言葉ばかり並んでいた。それらを要約すると「自分の人生、こんなはずじゃなかった」なのだ。
そう思ってしまうのは間違いなく、自分にウソをついて生きているからだ。自分の心のままに行動していたら、後悔などどうしてできようか。自分の気持ちに嘘をつかない。もちろん怖いと感じることもあるけれど、それでも挑戦に溢れた人生にしていくべきだ、と僕は思っている。

今日も明日も自分を前進させていく。
ユダヤの商法の本ではあったが、あらためて自分の人生の進み方を再確認できるような、そんな良著であった。読書って良いな本当に。

ところで、今このnoteを書いているサ◯マルクカフェの店員さんが可愛すぎるので、記事も書き終わったしそろそろお代わりを注文し行こうと思う。あんな可愛い店員さんを配置するなんて卑怯だ。普段より多くココアを飲まざるを得ない。まったく、商売上手なお店だ。
この店の店長さんは、ユダヤの商人なのかもしれない。

をはり。

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