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〔小説〕朝起きたらアザラシになっていた その46 魔王になってみる 第1弾 領地を得る

※この話はフィクションです。実在する人物・団体名とは何ら関係ございません。100%作者の脳内妄想のみで構成されています。

朝起きたらアザラシになっていた俺は何となく魔王を目指してみた。

理由は特にない。

ファンタジー系のゲームや漫画などの創作物も少しは読んだし多感なお年頃には一日中プレイするほど熱中した。なのだけど、俺の好みの方向性が違うのだろう。

好みの方向性はというと、終盤の長回しなシーンを何度もリピートしてみたし、原作小説も読んだ『カリートの道』

ベタな展開だけど王道な『アルゴ』。
ノンフィクション原作を読むともっと地味な秘密工作だった。
主人公は息子と郊外の小屋で一緒に絵を描いていて、独り身な演出はないのも映画と違う。
でも、面白い。

では、なぜに魔王をめざすのか?
先日、夕刊フジの記事に「本を出版して肩書を作ろう」なんてあった。
電子書籍で自費出版もありでアマゾンで出すならハードルが低いなどと書かれてあった。

しかし、これではパンチが弱い。

もっとパンチのある肩書きが欲しいので暫定的に「魔王」とした。

魔王って普段なにしてるのだろう?

グーグル検索をすると、一般アザラシの俺みたく副収入の確定申告で戻った銭を光熱費に充てる…などの生活感はなさそう。

それと合資会社なら法務省に届けでて諸経費ふくめて12~13万円かかるが、魔王は申請の必要もなければ経費もない。

だから、魔王がたくさんいるのだろう。検索すると数えきれないほどいる。

しかし、「王」なら領地がないと。

ただし三冠王。落合博満は例外。彼に領地があろうと無かろうと俺は三冠王と仰ぐ。

落合博満とちがって駆け出しのアザラシに過ぎない俺はどこか領地がないか競売サイトで目星をつける。
中には1万円を切って6千円の農地まで競売に出されている。

さて、農地を魔王の領地として手間のかからない根菜のニンニク、タマネギ、ジャガイモでも栽培でもしようか。

地道に畑を耕しては栽培した作物を農協に納品する魔王。
これは斬新!

つづく。

〔小説〕朝起きたらアザラシになっていた まとめ|amちゃん|note



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