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落語のはなし

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落語にまつわるお話です。はな平の考える落語の話から、落語の周辺の話、落語家独特のしきたりなどを取り上げています。初めての方が疑問に思うことを取り上げることを念頭に書くマガジンです。
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#自分

誰よりも詳しい、つる子・わん丈抜擢真打披露興行について。

誰よりも詳しい、つる子・わん丈抜擢真打披露興行について。

浅草演芸ホール千秋楽に、出演させて頂きました。

この芝居は、つる子・わん丈両師匠の披露興行です。

言わずもがなの抜擢真打ですが、今回の真打二人について今思ったことを書いておきます。

以前、抜かれた後輩たちのことについて1年ほど前に触れましたが、今回は二人について考えてみます。

僕はそうですが、人を抜いて真打になったわけでもなく、気を衒った(てらった)落語をするわけでもなく、「自分が面白いと

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落語家が落語家をレビューしてみる。

今日は「そろそろ編集会議&落語会」でした。トークだけの参加だったので、楽屋袖から後輩たちの落語を聴かせてもらいました。普段は楽屋でパーパー喋るのであまり詳細に聴けてなかったのですが、今日はお客さんのように結構ちゃんと聴いてみました。

柳家緑助トップバッターは緑助くん。彼は、「自分」という人間で落語をするタイプ。枕も噺も自分が出ていて、そこが彼の落語なんだなあと思いました。

どこか放って置けない

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林家はな平、39歳。

令和五年五月六日。三十九歳になりました。

いわゆる最後の三十代なわけで、この一年は特に噛み締めていかねばですね。

三十歳の時の誕生日には、確か踊りの先生が祝ってくださって、浅草で一緒に食事をしたのを覚えています。

あの頃と違って、今は家族も沢山いて、随分と景色が変わりました。だけど変わっていないのは落語への思いです。

落語に対してはずーっとその時その時色々な考えでやって来ていて、30歳頃は

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