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【初心者向け】はじめての画像認識AIテキスト:番外編「AIって完璧なの?」

こんにちは!
ヒューマノーム研究所でエンジニアとして働いております、えりこです。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?秋も深まってまいりました。松茸など、きのこが美味しい季節になりました。

きのこといえば、当社インターン・塩谷さんが書いた某きのことたけのこのお菓子をサンプルとした物体検知AIについての連載が、私がこれまでに読んだ色々な物体検知AIの読みものの中でも、大変わかりやすい内容になっているかと思います。

まだ見てないという方がいらっしゃいましたら、以下に連載のリンクを記載しますので、是非ご覧ください。

今回は、この塩谷さんの連載の番外編ということで、私から「AIは完璧?」というテーマで記事を書かせていただきたいと思います。

1. 「3番目」のキャラが登場したらどうなるんだろう?

塩谷さんの連載にもあった通り、AIは学習したものはわかるけれど、学習していないものに関しては判断ができません。これは一体どういうことなのか?を知っていただくために、ちょっとした実験をしてみます。

前述した連載と同様に、私が作成した「きのこたけのこ判別AI」を使って、下の画像を入れて物体検知をさせてみます。この画像には、きのことたけのこのお菓子だけではなく、某コアラのお菓子も写っています。

画像1

ここでクイズです。

私が作った「きのこたけのこ判定AI」に対して、この画像を読み込ませた結果、コアラはどう判定されるでしょう?

1. 「きのこ」と判定される
2. 「たけのこ」と判定される
3. どちらとも判定されない

さぁ、読者の皆さん。1つ答えを選んでいただけましたでしょうか?
以下に結果画像があります。スクロールしてご確認ください。



↓↓ こたえ ↓↓

画像2


あ・・・。

画像3

というわけで、コアラは「2. たけのこと判定される」が正解でした。

このように、今回の私が作ったAIは、お皿に載っているコアラのお菓子を、たけのこと勘違いしてしまいました。AIもこのように間違えてしまうことは、実はよくあるんです。

2. 思った通りに画像認識するAIの作り方

では、どうしたらコアラのお菓子も認識できるの?という疑問が出てくると思います。

今回なぜAIが間違ってしまったかというと、学習したデータ(画像および「きのこたけのこ」のアノテーション)と目的(コアラの認識)が合っていなかったからです。

連載では、きのことたけのこのだけが写った画像を使いました。そのため、AIにとってはコアラは初めて見た物体となります。きのことたけのこしか学んでいないAIは、似たような色合いの物体を見つけ、たけのこと間違えてしまいました。

スクリーンショット 2021-11-18 19.45.19

コアラもAIに認識してもらうためには、学習する段階でコアラのお菓子も混ざっている画像を用意し、「これはコアラだよ」と教える必要があるのです。この場合、画像内のコアラに「コアラ」というアノテーション(タグ)をつけてあげます。

では、コアラが画像に写っていたとしても、コアラをAIに認識して欲しくない場合はどうしたらよいでしょうか?

この場合、「コアラ」というアノテーションをを入れないことで、AIはコアラをただの「背景」として学習してくれます。ここで重要となるのが、学習のときにはコアラが写っている画像を使う、ということです。

コアラを認識して欲しくなくても、AIを利用する時(判定する時)にコアラが写り込んでしまう場合、「コアラは背景である」ということをAIは学習する必要があります。きのこ・たけのこだけが写っている画像だけで学習すると、AIが誤認してしまうことがあります。

AIの誤認識を避けるためにも、AIを使うときの状況に合わせてアノテーション対象と画像を適切に決める必要があります。下記に手順を場合分けしてまとめましたのでご参照ください。

スクリーンショット 2021-11-18 19.57.36

3. AI作成には「何を学ぶか」「何で学ぶか」が大切です

さて、「AIは完璧?」と聞かれたら、ここまで読んでくださった皆さんは何と答えるでしょうか?

「AIは完璧」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。今回のコアラの例のように、AIは何を学習したのか、どんなデータ(画像)で学習したのかによって大きく変わります。

① 何を学習したのか?
→「きのこ」「たけのこ」を学習
→「きのこ」「たけのこ」に加えて「コアラ」を学習

② どんなデータで学習したのか?
→ きのこ・たけのこだけの画像を使って学習
→ きのこ・たけのこだけでなくコアラが入っている画像で学習

データや学習する内容によって、AIは変幻自在となります。そのため、皆さん自身が「何を判断できるAI」にしたいかを考えて、適切なデータでAIを作ることが非常に重要なのです。

皆さんの目的に合わせて、何を学習するのか・何のデータ(画像)を使うのかをしっかり考えられれば、きっと「賢いAI」を作ることができます。

ちなみに、AIを作る上で困難となるプログラミングいらずで操作できる当社の物体検知AI構築ツール・Humanome Eyes を使うことで、「目的」と「データ」さえあれば、皆さん自身の手でAIを作ることができます。無料で試せますので、ぜひご利用ください。

Humanome Eyesを使って、皆さんも「秋の読書」ならぬ「秋の自作AI」、試してみませんか?

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この連載は以下のリンクからまとめて読むことができます。

【参考】「表データでAIを作りたい!」という方向けテキスト

ペンギンについて調べた表データを使って、一連のAI構築・データ解析の流れを学べる無料テキストをnoteで公開しています。AI学習の最初の一歩にぜひお役立て下さい。

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