マガジンのカバー画像

ノーコードではじめる画像認識AI

13
画像認識AI・物体検知AIをこれから学ぶ初心者向けテキストです。ノーコードシステムを使ってAIを自作しながら、データサイエンスの基礎を学べます。
運営しているクリエイター

記事一覧

【検証】お手製てるてる坊主の顔をAIは認識できるのか?

こんにちは!株式会社ヒューマノーム研究所でインターンをしている井上と申します。 まだまだ暑い日が続いていますね。私は梅雨や台風の時期になると、幼稚園生の頃、遠足のためにみんなで「てるてる坊主」を作っていたものの、毎年雨天延期になったことを思い出します。そこで本稿では、この原因が梅雨や台風によるものではなく、私たちが当時作成していた「てるてる坊主」の顔が下手すぎて「てるてる坊主」として機能していなかった可能性をAIで検討していこうと思います。 この記事では、検証用のAIをノ

「ユーグレナ認識AI」を開発した件について、超異分野学会で発表しました

みなさん、はじめまして。 ヒューマノーム研究所のエンジニア、落合です。 今回は、先月8/27に開催された超異分野学会2022大阪大会に参加した感想と、現地の様子についてお伝えいたします。 超異分野学会は、中高生、大学教員、ベンチャーや大企業まで、さまざまな所属や分野の研究発表が行われる、まさに異分野融合の学会です。 今回、当社は「みんなで作ろうユーグレナAI!〜Humanome Eyesで作るユーグレナ認識AI」というタイトルでポスター発表しました。ユーグレナ社様と理化

トランプ画像で物体検知AI開発を学ぼう!|第2回:柔軟性の高いAIを作る

こんにちは!ヒューマノーム研究所・インターンの塩谷です。 この連載では、誰もが知っているトランプを題材に、物体検知AI(ものを見つけるAI)の構築の流れや実用的な知識などについて、実践を交えながらお伝えしています。 前回の記事では、約60%の精度でトランプのスート(ハートやスペードなどの記号)を判別するAIを作ることができました。今回は判定画像の背景やアングルなどに左右されない、より柔軟性の高いAIの作成を目指します。今回も、プログラミングなしで簡単に物体検知AIを構築で

【実験】おひなさまの顔をAIで検出できるか?

みなさーん、こんにちはー! ヒューマノーム研究所のエンジニアのえりこです。 あかりをつけましょ、ぼんぼりに〜。 …ということで、みなさん、明日はたのしいひなまつりですね! さて、みなさまは雛人形をかざりっぱなしにしておくと婚期が遅い、という説をご存知でしょうか? 我が家では雛人形セットが夏場前(5月の連休くらい)まで放置されていた時期がありました。そして現在、本当に30代半ばにして誰の嫁にもなってない私のことを考えると、正しいのかもしれないなぁ...というようなことを考

【実例紹介】自社開発したAIで外観検査を効率化!

「外観検査」とは、部品や製品など「もの」を作る工程において、部品や製品の表面をチェックし、汚れやゆがみ、傷、欠けなどがないかについて確認する検査のことです。自社で作成されたものが、国・業界・自社基準により定められた規定値を満たしているか?について管理するための重要な工程です。 その検査内容は多種多様。対象となる商品や、チェック箇所によってさまざまなパターンが存在します。 作成した機材に傷が無いか? 整形した商品にバリ(製品の加工時にできてしまう出っ張りやギザギザ)が残っ

トランプ画像で物体検知AI開発を学ぼう!|第1回:ノーコードで判別AIを作る

こんにちは!ヒューマノーム研究所・インターンの塩谷です。 今回の連載では、誰もが知っているトランプを題材に、物体検知AI(ものを見つけるAI)の構築の流れや実用的な知識などについて、実践を交えながらお伝えしていきます。 第1回目であるこの記事では、実際にトランプのスート(ハートやスペードなどのマーク)を判別する物体検知AIを構築します。AI構築には、プログラミングなしで簡単に物体検知AIを作れるツール「Humanome Eyes(以下Eyes)」を使います。パソコン操作が

ニラとスイセンを見分けるAIをiPadで開発してみた

新学期を迎え、街の木々にも新緑が目立ち始めました。皆様いかがお過ごしでしょうか。私はヒノキが本気で花粉を放出する季節を迎え、息苦しい今日この頃です。多数派のスギ花粉に敏感な方々はそろそろ店じまいされるご様子ですが、ヒノキ花粉はこれからが本番なのです(ゴゴゴゴゴゴ 改めましてこんにちは。ヒューマノーム研究所 次世代先端教育特命研究員の辻敏之です。普段は中学校と高校で教員をしています。 そんなわけで、春のうららかな日を堪能しております。ところでこの時期にしばしば起

【初心者向け】はじめての画像認識AIテキスト:番外編「大変なアノテーション作業を楽にするAIアノテーションの話」

こんにちは!ヒューマノーム研究所インターンの塩谷です。 この記事は初心者向けのノーコードAI構築ツール「Humanome Eyes」を用いて、物体検知AI(ものを見つけるAI)を作ってみよう、という連載の番外編となります。これまでの記事は以下のリンクからお読み下さい。 AI構築を勉強している方は「AIアノテーション(自動アノテーション)」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。今回はそんなAIアノテーションを物体検知AI構築で活用する方法についてお伝えし

【初心者向け】はじめての画像認識AIテキスト:番外編「AIって完璧なの?」

こんにちは! ヒューマノーム研究所でエンジニアとして働いております、えりこです。 皆さん、いかがお過ごしでしょうか?秋も深まってまいりました。松茸など、きのこが美味しい季節になりました。 きのこといえば、当社インターン・塩谷さんが書いた某きのことたけのこのお菓子をサンプルとした物体検知AIについての連載が、私がこれまでに読んだ色々な物体検知AIの読みものの中でも、大変わかりやすい内容になっているかと思います。 まだ見てないという方がいらっしゃいましたら、以下に連載のリンク

【初心者向け】はじめての画像認識AIテキスト:最終回「よいAIのみわけ方」

こんにちは、ヒューマノーム研究所インターンの塩谷です。 この記事は初心者向けのノーコードAI構築ツール「Humanome Eyes」を用いて、物体検知AI(ものを見つけるAI)を作ってみよう、という連載の最終回となります。これまでの記事は以下のリンクからお読みいただけます。 前回は、Humanome Eyesを実際に操作しながらお菓子の種類を判別するAIを作成しました。今回は、AI構築の醍醐味とも言える、精度評価とAIの再構築(下図の後半部分)についてお話します。AIをさら

【初心者向け】はじめての画像認識AIテキスト:第2回「ものをみつけるAIの作り方」

こんにちは、ヒューマノーム研究所インターンの塩谷です。 この記事は初心者向けのノーコードAI構築ツール「Humanome Eyes」を用いて、物体検知AI(ものを見つけるAI)を作ってみよう、という連載の第2回目となります。前回の記事は以下のリンクからお読みいただけます。 前回は物体検知AIについての基礎知識として、物体検知AIができること、物体検知AIの構築の流れについてお話しました。 今回は前回の知識を踏まえ、身近なお菓子の画像を使って、実際に物体検知AIを作ってみまし

【実例紹介】Humanome Eyes × 顕微鏡画像を使ったAI解析

顕微鏡画像は、論文やプレゼンに利用するだけでなく、画像解析と組み合わせることで細胞やコロニーの状態を定量化する事が可能です。例えば、以下のような事例が考えられます。 細胞の増殖速度を計測:培養条件の評価や薬剤の効果の確認 細胞の種類と個数を調査:分化状態や分化した細胞の同定 AIを利用して定量化する、あるいは、定量化されたデータをAIで解析することで、今まで、技術員の方が計測していた内容を自動化でき、コスト削減や定量性の向上を見込めます。また、定量性の向上は、より的確な

【初心者向け】はじめての画像認識AIテキスト:第1回「ものをみつけるAIとは?」

こんにちは、ヒューマノーム研究所インターンの塩谷です。 2021年7月19日に、画像を利用したAI構築の概要を学ぶ「はじめての画像認識AIセミナー」を開催しました。小学生からシニアの方まで幅広い年齢層のみなさまに、当社が開発するノーコードツール「Humanome Eyes」を使った物体検知AI(ものをみつけるAI)の作成を体験いただきました。 本セミナーは気軽にAI構築を体験してもらうことを目標としていたため、60分間という比較的短い時間での実施でした。もっとじっくりとA