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ぶぶぶぶ 熱海を過ぎ、伊東を過ぎ、それからいくつもの駅を超えて終点の下田駅で列車…
母の四十九日を終えると、俺は芝辰朗に会ってもいいような気になった。母が死んだという事を…
雑木林のような庭木の前を歩いていると、車がやっと入れるくらいの入口を見つけた。ポストも…
海が見たかった。 電車やバスの中からチラチラと見てはいたけど、全身で海を感じたかった…
「うそだろ」 俺は慌てて緑の君が落ちた場所へ近づいた。 波が断崖を叩き付けている。人…
ぶぶぶ らぶらぶ 高校二年のクリスマスの夜。 俺と桂木はコーヒーショップで …
ぶぶぶぶぶぶぶぶ 気がつくと部屋は真っ暗だった。 あまりの暗さに、時間と場所の感覚が戻るのに時間がかかった。確かここは、早瀬に連れてこられたペンションの部屋、だったよな。どうにかスマホを見つけて時間を確認する。八時近かった。 「やべえ、寝すぎた」 薄暗い中、手探りで部屋の電気をつけると、ソファに横になって寝ている早瀬が現れた。 「なっ?」 早瀬の瞳が開く。 「なんで、居るの?」 早瀬は呑気にん〜と伸びをする。 「声かけたのに、お前起きない