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マメルリハインコと引越し問題

現在稲生家は引越しを計画している。今の居住地の気候などが母の体質と合わず、「ここで死にたくない」とまで言い出したからだ。たしかに借りているアパートも古いし、気候以外にも何かと不都合だった。昨年はアリに襲来され、我が家のマメルリハ・シャルも困ったくらいだ。

そんなわけで、母も私も住みやすかった以前の居住地に戻るため準備を進めている。私の仕事の方も引越す前提で、職場の変更の段取りをしている。引越しの時期は、母も私も脱水になりやすいので、そのリスクが高い梅雨と夏前に動こうと思って、物件を探しているところだ。

ところがここで大問題が生じた。

家が借りられないのだ。そしてその借りられない一番の原因が、シャルなのだ。

たしかに世の中ペット可の物件ばかりではない。私も動物嫌いだし、家主がペット可の物件にはしないこともよくわかる。建物の損耗が気になって当然だろう。

私たちが移ろうとした地域、あるいは探したタイミングの問題で選択肢が狭まったせいもあるかもしれないが、「ペット可」でも「インコ」であるとことごとくダメだった。

私も鳥嫌いだからこれまたよく分かる!
インコは結構うるさい!
くちばしの力も強い!
破壊するやつは破壊する!

少なくともシャルはそうじゃない。人間に用事がある時など、何かしら理由がないと鳴かないことも同居している私は知っている。そしてマメルリハインコの知名度が非鳥好きの中では、そんなに有名なインコでもないことも知っている。

最近見た小鳥の飼育関連本に「マンションでも飼える静かなインコ」としてマメルリハインコが紹介されていたんだけどな・・・オーナーさんがそれを知っているとはもちろん限らない。私もやむを得ず同居しなければ、知らずに一生を終えたであろうことだったはずだ。

なんともどかしい。

ちなみに今のアパートは不問だったが、そもそもそれが普通のことではなかったと退去前に思い知ることになった。1か所だけインコOKとわかっている物件に数日後内見のため2泊3日で行くが、どうかそこで決まってほしい。

しかし70代手前で一日在宅する母は、日当たりと収納の面でその物件に難色を示している。たしかに終の棲家になりかねない引越しだから、気に入らない物件はイヤだろう。

飛行機とホテルもあらかじめ取ってある状態で、物件の申し込みまでこぎつけなかったらどうしようと思いあまった私と母は、ついに「シャルをどうするか」という話を始めた。その話に電話で参加していたシャルの真の飼い主である弟は、当然微妙な反応だ。でも自分も引き取れる状態ではないので強く意見は言えない。

シャルが聞いて内容を理解していたらさぞ面白くないであろう話をしていたら、鳥籠にいたシャルが抗議のトーンで鳴き出した。

ピピピピッ!
ピピッ!ピピッ!

あら、わかっちゃった?
いつもながら絶妙な間で入ってくるねえ。

稲生家の引越しとシャルの運命やいかに。
(シャルを手放すことにはならないでしょう。たぶん。)

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