符亀の「喰べたもの」 20201004~20201010

今週インプットしたものをまとめるnote、第三回です。


漫画

久保さんは僕を許さない」(3巻) 雪森寧々

超影の薄い主人公にいつも一人だけ(正確にはその家族全員ですが)気づくクラスメイトのヒロイン。主人公はいつもヒロインにからかわれているものの、実は両片思いであってという話。

こういう「〇〇さんは××い」系の漫画では、主人公が平凡な一般男子でヒロインが××特化な濃いキャラなのが多い(もちろん「かぐや様」とかの例外はある)ですが、本作のヒロインである久保さんはかわいくて構ってくれるだけの二次元ヒロインによくいるパターンのキャラであり、むしろ濃いのは主人公の方(それでいて「影が薄い」という読者層が共感しやすいキャラクター)なのが特徴です。また久保さんは主人公に対してはイジる側ですが、他友達や家族からはイジられる側なのも、ヒロインをよりかわいくする方法としてうまいと思います。

その分主人公へのリアクションでしかヒロインがキャラ立ちしにくく、今後の話がどう膨らませられるのかには期待半分不安半分というところですが、メディアミックスもして売れ行きもよさそうなので打ち切りはなさそうなのは安心しています。

スタンドUPスタート」(1話) 福田秀

スタートアップ(ベンチャー起業)の漫画。Webで読めてまだ単行本が出ていない(今月中旬発売予定らしい)ので、単行本を買うまで待つことにして1話以降は読んでいません。

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、胸糞からのすっきり系かと思いきや誰も嫌な思いをせずに(1話は)終わるので、噛ませが痛い目みる話は好きじゃない人にもオススメです。それ以上は2話以降を読んでいないので話せません。もうちょっと踏み込んだ話は単行本買ってから書きます。

恋は雨上がりのように」(1巻) 眉月じゅん

実は今日秋葉原で献血しまして、こちらはそこのウリである漫画コーナーで発見したので読んだ作品です。主人公のクールなJKが恋しているのは、実はバイト先のさえないおっさん店長でというお話です。

最初表情をほぼ変えなかった主人公が、大ゴマで恋心を読者に示した次のページでかわいい表情を見せたり。最初時間ギリギリのバスに間に合わせないために走りすぎて足疲れちゃった描写を入れたのかと思いきや、実は主人公は足のケガで陸上部をやめており、走るとそれが痛む(でも走る時は走る)という描写であったり。そしてそれが伏線になったり。情報の出す順番や見せ方が上手い作品だと思いました。やはり、売れてる作品は勉強になります。


今週はいい新刊が行きつけの本屋に入荷せず、注文した本もまだ来なかったために購入した漫画0というこのnoteの存在意義が問われる状態になったのですが、献血ルームのおかげでちょっとインプットできたのでOKとします。みんなも献血、行こう!


一般書籍

先週買った本を読み始めましたが、なかなかに噛み応えのある本だったので消化に時間がかかっています。週末はイベントもあって本読みの時間がとれそうになく、たぶん来週分もこの欄は空白でしょう。


Web記事

今週は漫画が読めなかった分のエネルギーをWeb記事漁りに使ったので、読んだ数が多いです。特に同筆者のnoteを数件まとめ読みする形も多かったので、そういうものはまとめて載せます。

『 #プロの文章術 』イベントを超“雑”にまとめました
現役編集者が、『 #ウェブの面白い文章 』を50日かけて5本選んでみた。−1−

講談社の編集者である滝啓輔氏のnoteからの2本です。

上は、4月に行われた対談イベントについて氏がイベント中にツイートしたものをまとめ、補足した記事です。私は非常にインタビューや対談が好きなのですが、やはり面白いものとそうでないものはあります。まあぶっちゃけその差は聴く側の準備量の差ではあるのですが、このまとめには具体的にどうすればいいのかについてのヒントが記されています。

一方、下側はタイトルまんまです。が、残念なことにここで挙げられている記事はまだ一つも読めていません。そしてそうこうしている間に二本目が、そして三本目も来ました。四本目が書かれる前に読みます。

いいタイトルの研究〜シンプルな言葉と余韻と機能美
ぼくは『文字起こし』をコピペしない
10000字超のテキストをどうやってウェブで読ませるか問題への現時点での答え

文藝春秋の編集者村井弦氏のnoteから3本です。

1本目は上の「『 #プロの文章術 』イベントを超“雑”にまとめました」で触れられていたnoteで、3本目と合わせて物書きとしてもそれ以外としても刺さる文章です。2本目は完全にインタビュー後の物書きの話ですが、なるほどと思ったのでこちらも載せておきます。他にも読んだnoteはありますが、数が多すぎてもアレなのでこの辺で。

1週間でつくったパフェ積みゲーム『フォーリンパフェ』のゲームデザイン

イベントに向けて1週間で作られたゲーム「フォーリンパフェ」についてのデザイナーズブックです。

1週間という限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを発揮するための取り組みや、シェアされやすい企画の作り方まで、製作面でも広報面でも参考になるnoteです。やっていることはいろいろな媒体で言われていることでもある(というか筆者自身が参考文献を引用している)のですが、それが具体的な施行、それも1週間の話なのでまとまっていて成功もしている話として挙げられているので、とても読みやすいです。なおこちらで挙げられていたnoteについて現在追っかけており、また後日書くかもしれません。

数学ガールオタクが初見VTuberの積分配信にめちゃくちゃ感動したメモ1
この本の出版はひとつの快挙だと本気で思う-『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』

上は、VTuberが積分についてVTuberに学ぶ配信を見た数学ガールオタクの方のnote、下はその数学ガールオタクの方が数学ガールの新刊について語ったnoteです。

私は錬金術師とボードゲーム制作業を営む傍ら、実は三足目のわらじとして家庭教師/塾講師もやっておりまして。なのでこれらで挙げられている学びについての対話の重要性は肌感覚で痛感しているつもりです。そんな私でもなるほどとうなるような「いい教え方」をされているグウェルさんと、彼や教わるりりむさんの「いいとこ探し」が上手いkqckさん(筆者)の慧眼は見事というしかありません。続きも執筆予定とのことですので、配信と共に見たいなと思っています。


改めて書き出したらWeb記事の豊作っぷりに笑いました。今週「パプリカ」と「東京ゴッドファーザーズ」の同時上映を見て今敏氏関連の書籍も仕入れたので、それも崩していければと思います。
まあまずは、明日のイベントの準備ですね。都内の人は14時に池袋来てくださいね。

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