真夏の欧州フィンランドサウナ旅
今まで30カ国以上旅してきましたが、今夏のフィンランドを中心とした欧州サウナ旅が史上最高過ぎたので記憶が鮮明に残ってるうちに備忘録します。
本記事はサウナ好きの中でも一部の人にしか刺さらなそうなコアな内容になってますが、フィンランドのサウナへ行くか迷ってる人の参考になれば幸いです!
サウナにハマったきっかけ
まず私がサウナにハマったきっかけはコロナ禍の4年前、会社の同期に入り方を教わり、俗に言う整うという体験をします。当時表参道に住んでいて、その界隈には清水湯や改良湯、少し足伸ばせば麻布にはアダム&イブが近くにあり、サウナに飽きない環境だったのがサウナへの熱中から熱狂へと拍車をかけました。
一度ハマると一生ハマり続けて他者の追随を許さないほどのめり込んでしまう性格で、個人的な都内サウナツートップであるかるまるとタイムズスパレスタのあるサウナの聖地・池袋に3年前引っ越し、北海道から沖縄まで友達とサウナ旅したり、会社のサウナ仲間とも毎年各地のプライベートサウナを開拓したりと経験値を貯めながら今に至ります。
いざ欧州サウナ旅行の計画へ
海外サウナも東南アジアを中心に手を伸ばし始めたのですが、サウナーならサウナ発祥の地フィンランドに行ってみたいという野心は誰しも持つのではないでしょうか。ご多分に漏れず私もその1人でした。ただ中々機会を作れず悶々としていたところに、ある雑誌がぶっ刺さりました。BRUTUSの欧州サウナ特集です。これをジュンク堂で見つけ読んだ時、命あるうちに絶対行こう、そう心に決めましたw
せっかく行くのであれば、フィンランドを主軸にしてあと2カ国くらいは行きたい。候補はオランダ・ドイツ・イタリア・エストニア・スウェーデン。その中から本場アウフグースを体験したいという理由でドイツと、ヘルシンキからフェリーで2時間でいける利便性からエストニアに決め、8/10〜8/19の9日間でドイツ→フィンランドの航空券を購入!会社の仲間からサウナハットをいただきいざ出陣!
1日-3日目 🇩🇪ドイツ(フランクフルト→ベルリン)
残業を終え、そのまま夜羽田へ。東京から14時間超かけて、着いたのは首都フランクフルト!
空気感は大学の頃滞在してたアメリカのボストンに何となく似てる。フランクフルトの治安は悪いと言われてて、アル中や薬中っぽい人が駅の周り多かったが、インド郊外やフィリピンのマニラと比べると安心して過ごせた気がします。
①Meridian(🇩🇪)
早速着いて向かった1発目のサウナはフランクフルト中央駅から徒歩10分ほどにあるMeridian!
噂には聞いていたけどドイツは男女ともに全裸で入ります(最初はビビりますがのちに慣れます)
ここのサウナは全部で5ヶ所以上あり、毎時どこかでアウフグース開催されてます
ドイツの元MF・シュバインシュタイガーに似た熱波師が、アホみたいにロウリュをするのでサ室は一瞬で熱くなる。というかかけ過ぎちゃいます・・て思いたくなるくらい容赦なくかける。これが本場か・・。
因みにこの明るさで時刻は21:30!夏のドイツは白夜なため日没は22時過ぎ!白夜最高!入館した時間が20時だったので退館時間の22時まで2時間ほど満喫しました
2日目はフランクフルトを観光し、翌日4時間かけて鉄道でベルリンへ向かいます
10時発で着いたのは14時30分くらいかな
②Vabali(🇩🇪)
ベルリン1番の目的地はここ。
ドイツNo.1サウナ施設と呼び声の高い施設・・その評判はいかに!
結論としては、本当に素晴らしい体験でした。
サウナ室は下の通り計13室あり、ここも毎時どこかしらで様々な種類のアウフグースが展開されている。とにかく完成度の高いサウナ室がありすぎて、身体が足りない。目が回る。温度の高いサウナ中心に①②③⑧⑮⑰を巡りました。
4日-5日目🇫🇮フィンランド(ヘルシンキ)
ベルリンから飛行機で2〜3時間ほど、本旅の目的地・ヘルシンキへ!
空港からヘルシンキ中心地は電車で30分くらい。
③Kotiharjun Sauna(🇫🇮)
まず向かったのはコティハルユサウナ(Kotiharjun Sauna)
ヘルシンキ最古のサウナで絶対に抑えておきたかったサウナの一つ!よくサウナ特集で必ずと言っていいほど取り上げられますね
受付で15€払い着替え、シャワー室を抜けるとめちゃくちゃ大きいサウナ室が待ち構えてます。サウナの中ではガンガン話しかけられる。 黙浴なんてルールは日本だけなんだなと改めて実感。
サウナ室は90℃前後だが、ロウリュをして退室するのが暗黙のルール化しており、体感温度は常時100℃超え!
常連のフィンランド人曰く「サ室を出る時にドアを開け閉めすると温度が下がるので、退出時にロウリュするのが優しさだ」とのこと。なるほど、、水風呂はないので冷水シャワーを浴び、外気浴へ。最高のサウナ体験!
④SompaSauna(🇫🇮)
お次は最寄りのバス停から15分ほど歩いてSompaSaunaへ。
ここは地元住民のボランティアで運営されている24時間運営の公衆サウナ
成り立ちも面白く、ここら一帯は新規住宅エリアとして開発すべく、埋立地にするための工事が進められているが、その際に出来た廃小屋をサウナ好きが勝手にサウナに改造したことが起源となっているらしい。発想が凄すぎるw
サウナ小屋は3つあり、どこも行列をなしている。
イメージとしては長野のThe Saunaに似ているかな。
サウナ室は大体70〜80℃程だが、ここでもみんなアホみたいにバシャバシャロウリュするので5分も耐えられない。特にC・W ニコルみたいな番人が主導権を握っていたときはあまりの熱風に乳首の先端が焦げました(マジです)
川崎のゆいるや赤坂の金の亀の爆風ロウリュも耐えてきましたが、本場ヘルシンキには敵いませんでしたね。
ここでは水風呂代わりにバルト海へ飛び込む形式。
海に飛び込むのは初めての体験でしたが、夏のバルト海は体感温度的にちょうど良く(体感としては13℃前後)、水風呂は13〜15°がベストマンな自分からすると最高でした。
⑤Allas Sea Pool(🇫🇮)
ヘルシンキ2日目!まず朝にAllas Sea Poolへ!
港沿いにあるサウナで、男女別のサウナと、男女混合サウナ×2、25mプール、海水直結のプールがあり、ヘルシンキには珍しく朝6:30〜営業!サウナ室の雰囲気は大磯のS.WAVEに似てる。
Allas Sea Poolの近くにはカフェや観覧車があるんだけど、
こちらの黒のボックスの観覧車、なんと中がサウナらしい!
発想がぶっ飛んでる・・
⑥Löyly(🇫🇮)
さて、賑わっている市場を抜け、次に向かったのはLöyly!
ここは絶対に行きたかった&予約必須とのことで、2週間前に予約しました
サウナは薪サウナにスモークサウナ、出ると当たり前にバルト海、海辺で外気浴とフィンランドサウナの良いところ全てが詰まった施設!そして施設も綺麗!
料金は2時間で21€とやや高めだが、絶対に行っておきたいサウナの一つですね
Löylyは世界のSAUNA37にも選ばれていたり、何かと露出が多いので日本人観光客も多くいました。サウナ室で日本のサウナーと仲良くなり、色々情報交換しましたw
⑦Cafe Kuusijärvi(🇫🇮)
Allas Sea Pool→Löylyの黄金リレーで計10セット以上整い、お腹いっぱいだったのですが、先ほどLöylyでお会いしたサウナー達にCafe Kuusijärviをお薦めされ、強行突破で行くことに!
Cafe Kuusijärviも当たり前に行きたいリストに入ってましたが、ヘルシンキ市街地からバスで1時間近くかかるので正直迷ってました。結果行って本当によかった!
サウナは電気サウナが2つ、スモークサウナが3つ。スモークサウナは13時以降からオープンのようなので要注意。
Kuusijärviは今回の欧州サウナTOP体験ですね。これから先、これ以上のサウナに出会える気がしない。それくらい良かったです。
Löylyもスモークサウナがあったけど、ここのスモークサウナの方が本格的な感じがした。120℃を超える真っ暗な巨大スモークサウナ、出るとちょうど良い水温の湖、湖畔な森での外気浴、全てが唯一無二でした。
6日-7日目🇪🇪エストニア(タリン)
6日目はヘルシンキからフェリーで2時間かけエストニアへ!
エストニアは電子国家として有名であり、配車アプリのBoltやお馴染みSkypeなどを産んだ国。カード決済のみのキャッシュが使えないお店もちらほらあった。
⑧Elamus Spa(🇪🇪)
エストニア一番の目的であったElamus Spaへ!
総勢21種類ものサウナを擁するエストニア最大級のサウナ施設。
サウナも蜂の巣をテーマにしたサ室やシアバターを塗ったり、朝採れたヴィヒタを使用しセルフウィスキングをする回があったりと飽きない。
ただ前日のサウナが衝撃的すぎて、全てのサウナ室がやや緩く感じてしまった。
ラクーアなど綺麗系の施設が好きな人はすごく良いかも。
タリンで泊まったホテルにもサウナ+プールがついてました。
ここのホテルはホスピタリティも良く、朝ご飯のヨーグルトも美味しかったのでエストニアに再訪する際はまた泊まりたい。
Hestia Hotel Kentmanniってとこでした。文句なしに良かった!
エストニア2日目!
ホテルでビッフェを満喫した後、エストニア最古のサウナであるKalma Saunに向かいました。
⑨Kalma Saun(🇪🇪)
料金は18€。超高温のドライサウナとスチームサウナで水風呂はやや温め(20℃くらい)ただ、ここの5段目はSompasauna並みの熱さだった。
ここは観光客っぽい人がほとんどいなく、地元民に溢れてました。
みんなヴィヒタを水に浸して、サウナ室でしばき倒しており、サウナ室にはヴィヒタの残骸がたくさんあったw
7日-最終日🇫🇮フィンランド(ヘルシンキ)
フェリーでタリンからフィンランドに帰還
着いたのが夜20時だったので、24時までやってるUUSI SAUNAへ・・
⑩UUSI SAUNA(🇫🇮)
ウーシ(Uusi)はフィンランド語で「新しい」、その言葉の通り2018年に出来たオシャレなサウナでした!
サウナは男女別の薪サウナと、男女混合の電気サウナの2つ。一人用の水風呂があり、水温なんと4.6℃。心臓悪い人が入ったらおそらく死にます。
ヘルシンキで最後泊まったHotel Helkaというホテルにもサウナがついてました。
Helkaはサウナーにお薦めされ泊まったのですが、フィンランドの有名なデザイナーの作品が至る所にあったり、北欧系のインテリアが好きな人にはたまらないと思いますね。ただこの旅で歴戦のサウナ体験をしてきたので、サウナは少し物足りなかった(温度が)
旅を終えての感想
・絶対に夏にいくべし!
┗サウナーであれば北欧は夏季(7〜9月)一択だと思う!これは数々の意見を総評した結果であり、今回夏に行ってみて一番感じたことです。夏のフィンランドは気温25〜20℃前後でカラッとしていて、白夜で22時くらいまで明るく、気温・湿度・日照時間がストレスフリー!世界一過ごしやすい天候です。今回は天気にも恵まれて1週間ずっと雲がない晴天でしたが、そもそも雨季がないので夏は雨も降りにくいらしい。因みに冬に行った人曰く、フィンランドの冬は鬼寒く、16時くらいで真っ暗になるそうです。バルト海も氷が張るレベルのようで、アヴァントを体験したい人は冬も良いかもしれません。
・費用について
┗ユーロ圏はやはり高いと言わざるを得ない。7月頭と比較すると若干ユーロ安になったとはいえ、物価の高さは健在。この画像のサラダが約4000円でした。(割とみんな当てられてて悔しいけどw)
ビールも大体1500円前後。サウナも公衆サウナのSompa saunaを除けば大体15~20€(2400円〜3200円)とやや高め。因みに旅行の出費は航空券・移動費で28万、宿泊費7万、現地15万の約50万でした。ただそれを超える体験だったのは間違いない。
・AMEXがほとんど使えない
┗地味に困ったのはクレジットカード。欧州圏はAMEXが使えないお店が割と多かった。マリオットボンヴォイのAMEXをメインカードとしている身としては少し残念。VISAは万国共通で使用できるので、投資用のVISAカードをメインで現地決済してました。
・治安はかなり良い方
┗フィンランド、エストニアは文句なしに治安良いと思います。(世界の治安ランキングでもフィンランド5位、エストニアは22位、ドイツ23位です。日本が7位と高いのはイメージ通りですが、比較的治安が良いとされるカナダが28位、台湾の38位よりも両国高いので、安心できる国といえるでしょう)
因みにフィンランドは日本人観光客も多くいました。ドイツのフランクフルトは前記の通り、少し気をつけてください。
・最高のサウナエクスペリエンス!
┗正直、欧州サウナへの期待値が高すぎて心配だったのですが、スモークサウナ、薪サウナ、湖にダイブ、自然の中での外気浴、これらは日本では味わえない体験で、期待を越えていきました。また黙浴や変なロウリュルールが無いのもいいですね。日本は良くも悪くもお行儀がいいなと思います。
・コスパ、綺麗さは日本が最強
┗ただ食や宿もそうですがサウナにおいても、日本のコスパやホスピタリティは凄いなと改めて実感しました。基本フィンランドのサウナにタオルやドライヤーはありません。シャンプー・リンスも無いところも多いですし、サウナに特化しているため日本みたいに温泉や湯船はほとんどないです。色々揃って1000円ポッキリで入れる銭湯サウナなんて神すぎますし、1日入れるラクーアやスパジャポのような施設がある日本は非常に恵まれていると思いましたね。
ということで、ドイツ・フィンランド・エストニアの欧州サウナ旅は最高な経験であり、サウナ好きなら是非一度行ってみて欲しいですね。同時に日本のクオリティの高さをも改めて感じたので、引き続き国内のサウナも開拓していきたいと思いました!キートス!