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しくみ視点の使い方ー火山のしくみ

しくみ視点の使い方

前回プログラム的思考を養うために「しくみ視点」という考え方を導入しました。

今回は火山を例にしくみ視点の抽象化、構造化、論理化とはなんなのか?どう使うのか?を見ていきましょう。

しくみ視点1ー 抽象化

火山が噴火しています。これはどういうしくみで起きているのでしょう?

まず、宇宙までひいて見てみます。ひいて見ると地球は丸い惑星です。抽象化の基本は、ものごとを俯瞰して見ることです。

次に、地球をイラストにしてみます。ここには陸と海のみが描かれています。抽象化していくとは重要な部分のみにフォーカスし不要な部分を削っていくことでもあります。

しくみ視点2ー構造化

次に地球内部を構造化して見ていきます。構造化して見るとは重要な部分をパーツに分解してパーツごとの関係や性質を見ていくことです。パーツごとに見ると核は5000〜6000度、マントルも地殻の境でも数百度であることが分かります。

次に図の丸の位置にフォーカスして見てみましょう。

ふたたび火山が見える位置に戻ってきました。火山の下の地面を構造的に見るとこのようになっています。地殻とマントルの上部をプレートと呼びます。プレート、マントル、火山の3つを構造的に理解するのがこのステップのゴールです。

しくみ視点3ー論理化

最後に、火山が噴火するまでの流れを見ていきましょう。

プレートはゆっくりと移動し、大陸とぶつかるところで再び地球の内部へ潜り込む。マグマは、海でできたプレートが大陸の下に沈み込むときに、絞り出される水によって、マントルの一部が溶けてできるのではないかと考えられている。
マグマが地表の近くへ移動してたまったものをマグマだまりと言う。マグマだまりからマグマが上昇すると全体の圧力が下がり、溶けていたガスが気体になって泡立ち始める。そうなるとマグマの体積が増え、地表に出ようとする力が働く。するとさらに圧力が下がるため、この現象は加速度的に進む。さらに、マグマが地表近くに来ると一気に火道を上昇し、火口を押し開いて噴火する。
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上記の説明をもとに、論理化すると次のようになります。

1. プレートが動く
2. 海水を含んだプレートが陸のプレートの下にもぐりこむ
3. マントルの一部が溶けてマグマができる
4. 上昇してマグマだまりにたまる
5. マグマだまりからマグマが上昇する
6. マグマが一気に火道を上昇し火山が噴火する

論理化とは「ステップごとに分解して考えていく」ということです。構造化がパーツに分解するのに対し、論理化は時間軸で分解していきます。

まとめ

しくみ視点を使うと、物事の仕組みが構造的に論理的に整理できます。この「しくみを理解する」という考えかた、ものごとの見かたがプログラム思考の重要なポイントです。

しくみ視点とは?
・抽象化とは、俯瞰して見て特徴的な部分にフォーカスすること
・構造化とは、パーツに分解してパーツの関係や性質を見ていくこと
・論理化とは、時間軸で分解してステップごとにに考えていくこと

プログラムの話だと思っていたら火山!?と思われた方も多いでしょう。
次回は、しくみ視点がプログラムとどう関係あるのか?「しくみ視点のしくみ」をお送りする予定です。

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