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01-「間違いだらけの会社選び」52歳で初転職を決めた会社員の29年間

はじめまして!
竹原宏樹と申します。
会社員をしながら転職やキャリア等の相談にのっています。
これは、52歳で人生初の転職を経験した私の転職活動と会社員生活の記録です。
自己紹介を兼ねてネットの記事を貼っておきますね。

この記事は、転職活動真っ只中の2022年にアベマに出たときのものです。
記事に書いてあるとおり、もともと私はパチンコ業界の人間でした。
大学卒業後、新卒で入社し29年間働き続けました。

入社当時は、今と比べものにならないほど業界に対する偏見がありました。
親は入社に猛反対しました。
グレーな部分も相当残っていましたが、会社の成長とともに組織はホワイト化していきました。

そんな私がなぜ50代になって転職したのか?
それは、パチンコ業界をとりまく環境が年々厳しさを増していたからです。

・業界の衰退
・キャリアの限界
・底なしに下がり続ける給料

これらの傾向は年々強まるばかりでした。
給料は40代前半をピークに減り続けました。
経済的余裕は年々なくなり、精神的に追い詰められてしまいました。
この「三重苦」から逃れるには、環境を変えるしかありませんでした。
手段として選んだのが、他業種への転職だったのです。

・活動期間 7年
・応募総数 1500社以上
・面接件数 100社以上

転職経験のある方もない方も少し驚かれたのではないでしょうか?
活動期間はなんと7年!
長すぎと言われれば長すぎです。

とはいえ、100社を超える面接のうち80社は50歳以降に受けたものです。
50歳を超えてからの実質2年半で転職を決めました。
個々の事情により辞退となりましたが、15社より内定をいただきました。

ここからは、転職活動の経緯や長年の会社員生活の中で経験したことや感じたことをできるだけストレートにお伝えしてきます。

・転職活動中の方
・転職検討中の方
・今の組織で働き続けることに限界を感じている方

このような方に読んでいただければ幸いです。


こんな人間です

改めて自己紹介です。
私は物流業界で働く会社員です。
本業のかたわら、転職やキャリア等の相談を受けています。
趣味と言えるほどの趣味はありませんが、子供のころから車は大好きです。
結構マニアックだったりします。

前職はパチンコ業界で働いていました。
パチンコホールを運営している会社の社員でした。
大学卒業後新卒で入社し、29年間勤務しました。
パチンコ業界の人間でしたが、全く好きではありませんでした。
これも、他業種への転職を決意した大きな理由です。

正直、入社直後から迷いはありました。
会社を辞めようと考えたことは数えきれません。
興味の湧かない世界でやりがいを見出すことは、なかなか難しいものです。
それでも辞めずに働き続けた一番の要因は、給与水準の高さにありました。

辞めたいというだけの理由で数百万の年収減を受け入れることには、常に迷いがありました。
家族の理解を得ることもできませんでした。
いつもいつも迷っていたのです。

迷いや悩みが多い分、キャリア的にも激しい浮き沈みがありました。
前職のキャリアを振り返るとこんな感じです。

・20代   店舗スタッフで配属され店長までを経験する
・30代前半 複数店舗を担当するもパチンコ嫌いの壁にぶつかる
・30代半ば 営業を追われ物流部門へ 限界を感じプチ転職活動開始
・30代後半 物流業務がマッチし再浮上 仕事が楽しくなり転職活動中断
・40代前半 体制が変わり他部署へ異動 パワハラ上司のもとで再失速
・40代半ば 再び他部署へ異動 草刈りがメイン業務となり転職活動再開
・40代後半 転職活動継続 コロナの影響で求人激減
・50代前半 初の外部出向 求人数が徐々に増加
・52歳   全力で転職活動を行い転職を決める

浮き沈みの激しいキャリアの中で唯一パフォーマンスを発揮できたのは、30代後半に経験した物流経験でした。
転職の決め手となったのも、物流部門での経験だったのです。

パチンコ業界はつぶしがきかない

転職活動をして実感したことがあります。
パチンコ業界からの転職は、とにかくつぶしがきかないということです。
中途採用は基本的に経験者採用です。
企業が求めているのは即戦力です。

中途採用は、同業他社からの転職が一番有利です。
サービス業の中でも、ホテルであればホテル業界、飲食であれば飲食業経験者がやはり有利です。

私のような50代のパチンコ業界出身者がこれらの求人に応募しても、ほぼ100%書類選考で落とされます。
キャリア不足というより、採用リスクが高いということなのでしょう。
採用担当の立場で考えば、異業種から来た50代のおじさんを採用するのは、相応の理由が必要になるわけです。

同業他社への転職はどうか?
残念ながら、さらに厳しいものがあります。
パチンコ業界自体が衰退していますので、基本的に求人がありません。

業界内での価値を客観的に知ろうと応募したことはありますが、結果はやはり全滅でした。
理由として多かったのが「当てはまるポジションがない」というものでした。

求めているのは、将来性のある若手スタッフということなのでしょう。
採用担当者の立場で考えれば、当然の判断だと思います。

一方、未経験者を積極的に採用している業種や職種もあります。
タクシーやトラックのドライバーは未経験者採用に積極的です。
私は応募しませんでしたが、採用年齢も幅広く40代50代でも採用が決まる可能性は十分あります。

一部の営業職も採用には積極的です。
基本的に営業職はインセンティブで稼がなければなりません。
こちらは一発勝負もありと考え、多数応募しました。

複数社から内定をいただきましたが、入社には至りませんでした。
家族へのさらなる経済的負担の可能性を考えると、覚悟が決められませんでした。
会社員であっても、より多くのリターンを得るためにはリスクを取らなければなりません。

未経験者を対象とした求人は他にもあります。
扱いは新卒社員とほぼ一緒です。
月給は25万から30万といったところです。

現職でマネジメント経験がある場合でも、基本的に条件は一緒です。
未経験者採用である以上、あくまで未経験者扱いなのです。
結婚して子どもがいる場合、この条件はかなり厳しいと思います。

採用時のマネジメント経験が考慮されるのは、いわゆるハイクラス層くらいです。
職位的には部長クラス以上でしょう。
未経験者は0からスタートする覚悟が必要なのです。

物流経験に救われた

結果的に転職する上でラッキーだったのは、物流部門を経験したことでした。
物流業界メインで転職活動をしていたわけではないものの、書類通過のほぼ半数が物流関連でした。

職務経歴上、採用担当者の目に留まりやすかったのが物流部門での経験だったようです。
現職を含め、複数社から内定をいただきました。

前職では、物流部門に約9年間在籍しました。
「遊技台物流内製化」という社内プロジェクトの中で、物流部門へ異動になりました。

センター責任者からスタートし、全国拠点の統括リーダーまでを担当しました。
何もないところからオペレーションを作り上げていきました。
業務を通じ、物流の基礎を学びました。

社内に物流のプロがいないことが逆にプラスとなりました。
プロがいないということは、主体的に進めていくしかないからです。
社内での新プロジェクトは、やった者勝ちなのです。

結果的に営業部門在籍時よりもパフォーマンスを上げることができ、転職活動の際の強みとなりました。
物流部門経験がなければ、今なお転職活動を続けていたことでしょう。

メンタルヘルスのお話

仕事を続ける上でメンタルヘルスはとても重要です。
メンタル不調に陥ると、仕事のパフォーマンスが低下するからです。
パフォーマンスの低下自体が、メンタル不調といえるのかもしれません。

私自身、前職で一度だけ心療内科のお世話になったことがあります。
ある上司に「様子が少しおかしいから病院で診てもらったら?」と言われたのがきっかけでした。

原因は、大幅な評価ダウンと同時に店舗への異動が決まったことにありました。
店舗勤務は10年以上のブランクがあり、やっていく自信がありませんでした。

メンタル正常時にはありえなかったことが起きました。
画面に映し出される情報が頭に入っていかず、パソコンで行っていた日常業務が処理できなくなることがありました。
会議の際、ウトウトと居眠りをしかけたこともありました。

勇気を出して心療内科に行きました。
診察の結果「適応障害」との診断を受けました。
通院や休職はしませんでした。
これらの選択は、回復を長引かせるだけだと感じていたからです。

メンタルが不調に陥ると、人事担当者は休職を提案してきます。
医者も「とにかく休息を」と言います。
しかし私は、メンタル不調の際、安易に休職するのは回復を遅らせるだけではないかと考えています。

人は時間を持て余し、暇な時ほどネガティブなことを考える傾向が強いものです。
前職でもメンタル不調のために休職する社員をたくさん見てきました。
共通するのは、休職が長引きなかなか復帰できない。
復帰しても再び休みがちになるということでした。

身体の疲労とメンタルの疲労は根本的に異なります。
身体の疲労を回復させるのに休息は有効です。
メンタルの疲労は、頭の中からストレス要因を消去するか書き換えを行わない限り回復することはありません。

私は、仕事を続ける限りストレスを消去するのが困難であると考えました。
消去が困難なのであれば書き換えるしかない。
書き換えとは環境を変えること。
こうして私は転職を決意したのです。



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