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加藤諦三「自分を見つめる心理学」復讐心や劣等感を燃やすほど空しくなる理由

ずっと許したくない人間がいた。

「こいつにだけは負けたくない」と目の敵にして、モチベーションを上げる材料にしてきた人間がいた。

振り返ると、そのときの僕の体には絶えず力が入っており硬直していたと思う。

そして自分軸ではなく他人軸だった。

自身に悔しさを与えた相手を常時、意識するということはその人間に捉われているということに他ならない。

加藤諦三さんの本には何度も助けられて勇気をもらってきたが、今回、読んだ『自分を見つめる心理学』

には劣等感に悩む人たちへ、実践的な言葉が書かれていた。

とりわけ僕の心に響いたのが第6章の「劣等感に悩むなら、まず友人を変えることだ」の箇所。

劣等感をバネにして頑張っても、劣等感は返って強くなってしまうという。

競争に明け暮れて勝利した直後に、必ず人を見下す人がいる。

そういう人ほど、劣等感に苦しんでいるのだろう。

この本の中では自分が畏怖する相手の前に行くと言いなりになってしまう人のことを、自己消滅型と表現している。

自己消滅型の人間ほど、歪な自己愛を持つ人間にロックオンされやすい。

ブラック企業に入って、そこから逃げることができなくなった人も自己消滅型だろう。

この本に書かれているように「劣等感に悩むなら、まず友人を変えるべき」というのは本質だ。

自己消滅型の自分のコミュニケーションスタイルに悩んだ僕は、洗脳を仕掛けようとする自己愛タイプの人間から離れて人生が一気に開けた。

自己消滅型の人間を確保して、支配しなければいけないエナジーを吸う自己愛タイプの人間もまた劣等感に苦しんでいる人である。

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