オードリー若林さんの書籍から考える自己肯定感とは?
「これはオススメしたい!」という書籍に出会いました。
オードリーの若林正恭さんが書かれた『社会人大学人見知り学部 卒業見込』です。
緻密な頭脳と、ややこじれたマインドで書かれた巧みな文章が面白く、引き込まれるように読まされました。
相方の春日さんについて書かれたか『春日』の項目では、春日さんが売れる前も売れてからもずっと幸せそうでブレていないという旨が記されていました。
繊細で考えすぎてやや卑屈な面もある若林さんと、マイペースで常に多幸感あふれる春日さんは対照的。
芸能界は賞賛されるために、人知れず血の滲むような努力を重ね続けるハードな業界。
昔から芸能人に複雑な境遇の方が多いと言われています。
それは他人からは理解されないほどの渇望、欠落を抱え、それを埋めるために「たくさんの人から承認されたい!」という欲求がある人が自然と集まるからなのでしょう。
強烈な劣等感をバネにスターへと駆け上がる方は多数おられます。
若林さん曰く、春日さんは一切努力という努力をせず売れた芸人さん。こういうタイプの方は大ハマりするか、大外しし続けるかのギャンブルになるでしょう(もちろん、結果は大ハマリの方)。
二十代後半で風呂なしアパートに住んでいるときから、春日さんは常に自分の幸せを感じられていたそうです。
ここに自己肯定感について考えるヒントがあると思いました。
若林さんは物事を客観視、俯瞰で見る癖がついているので、今の自分を冷静に見ておられます。
売れていない若手芸人という状況が続いている自分に対して、「肯定しようがない。なぜなら実績が皆無なのだから」と冷静に捉えます。
一方の春日さんは、揺るぎない自信を持っており、すでに何かを手に入れたかのようなゆとりがあります。
風呂なしアパートに住んでいて、芸人としての仕事がない状況というのは同じでも、ふたりの解釈は正反対。
つまり自己肯定感とは、「自分をどう主観的に解釈するか?」と思いました。
自分に向ける目が厳しく、自分いじめをしがちな人の自己肯定感は低くなりがち。
反対に自分をほめるのが上手い人の自己肯定感はどんどん上がります。
もちろん社会で結果を残すためには、客観的に自分を見つめ内省するメタ認知能力も問われるため、ふたりとも春日さんのようなタイプだったら、オードリーが世に出ることはなかったでしょう。
若林さんのように、細かく考え戦略を立てる頭脳が必要だったのは言うまでもありません。
パーソナリティを知った上で、オードリーのおふたりを見るとまた見方が変わりそうだと思いました。
繊細さんぽい若林さんの考えは共感するところも多く、おすすめしたい一冊でした。
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