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「気持ち悪い」という感覚は重要「キモい」の直感は無視しない方がいい

自分の心や気持ちを抑圧しやすい性善説の人ほど「嫌い」という感覚を大事にした方がいいと、何度か当noteで書いてきた。

長年、抑圧し続けると心身にダメージが蓄積しやすく、症状として表出したときには大変なことになりかねない。

さて10代、20代と非モテ期間が長かった僕に衝撃を与えた本がある。

二村ヒトシさんの『すべてはモテるためである』だ。

モテない苦しみを抱えて本書を手に取った男性に、冒頭から「あなたは、なぜモテないのか。それは、あなたがキモチワルいからです」と切り込む一冊。

「なんちゅうこと言うねん」と言いたくなるような言葉から始まるのだ。

この最初の関門を超えて、読み進められるかどうかが重要。

ここで「うっ…」とダメージを受けて、読み進められない人も少なくないのではないはずだ。

本書を初めて読んだときの僕も、冒頭で数分、立ち往生した記憶がある。

二村さんが書かれていることは、正鵠を射ている。だからこそ、余計につらい。

「そうか、俺は気持ち悪かったのか。だからモテなかったのか」と受け入れなければ、先に進まない。

ここで逆ギレする男は、きっとますます気持ち悪くなるのだ。

相手がそう感じているんだったら相手にとってそれが事実で、逆ギレしても事実は覆らない。

時間がかかってもいいから、受容しなければ事態は改善しない。

30代になって女性の友人ができ始め、30代半ばで人生の伴侶が見つかり、現在40代。

聞き役に回ることが多いが、気がおけない関係の女性が、忌憚のない話を聞けるようになった。

そこで感じたのは「ああ、男って、こんなに気持ち悪がられてたんだな」という事実。

世の中には本音と建前がある。

何割かの男性は、女性が建前で言っていることを額面通り受け取り受けとる。真に受けるのだ。

これが女性からすると、ますます気持ち悪い。

僕もこの「真に受ける」というのを散々やらかしてきた実感がある。

妻と話していて「あの人に、こんなこと言われてん。気持ち悪いわ」という話をたまに聞く。

こういう話を聞く度に「自分も同じことをしてへんやろか?」と不安になる。

自分のとっている行動や言動と照らし合わせて、修正や改善をはかろうとする。

まあ不安になるくらいが、ちょうどいいと思う。

妻は直感型だ。僕は彼女の直感を結構信じている。

まだ会ってそれほど親しくなかった男性の知り合いを妻に紹介したことがあった。

表面上はフレンドリーに接していたが、その男性が帰るなり「あの人、多分あかんで」と一言。

鈍い僕が「なんでなん?」と尋ねると、「わからへん。でもな。なんかいけすかんねん」と妻。

その後、その男性との付き合いで色々、人間的な問題が発覚し結局疎遠になった。

妻の直感が正しかったのだ。

やはり男性よりも女性の直感が優れていると感じる。

女性が感じる「気持ち悪い」「キモい」には、言語化できない重要な情報が詰まっているはずだ。

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