だから僕は彼女と生きたい
僕には彼女がいる。
素敵な彼女。
まっすぐで、優しくて、飾り気ないいつも等身大の彼女。
僕は、時間があれば彼女と過ごしている
実は昨日でちょうど一年の付き合いになるのだけれど、特になにかデートしたり目立ったカップルらしいことはしていないのだけど、だらだらなにげない話をしたりしながら楽しく過ごしている
もちろん、その中でもいろんなハプニングや辛いこと、大変なことはあったけれど、お互いあまり距離を置くということはなくて、どんな時でも一緒にいたと思う。
まあこれは二人とも時間が多くあったというところがあるのだけれど。
そんな仲のいい二人だけど、どちらも少し病みがちなところがある。
デフォルトが僕たちは暗いので、一人になるとすぐ落ち込んだり、不安になったりする。
僕はというと、仕事に対しての不安、自分への責めや不甲斐なさを痛感して落ち込みやすい。
二人でいるときはあんなに元気になれるのに、一人になると僕は突然、生気を失ったように、過ごすことも多い。
その時は、大体独りの世界で、彼女のことを考えることはほとんどなかったかもしれない。
この前の話。
その時も、自分のことで落ち込み、悲観的になっていた。
もう終わりだ、生きていけないとか。
だけど、そんな中、通話をしたとき彼女は思わぬことを言った。
僕が貯金をなくし、生活できなくなったら、わたしの貯金を渡すしかないのかな。と思ったりしていたようだ。
普通に考えてやばい話で、僕もそれはだめだと言った。
僕が追い込まれている姿をみて、彼女は僕のために。わたしが働いて養えたらいいのになと考えていたそうだ。
それまで、僕は仕事に対しての熱意を失っていたが、それを聞いて、あ、これはもうつべこべ言ってられないぞと思った。
まあそんなことがあって、独りの時間で彼女のことを考えながらふと思ったんだ。
僕は自分のために生きようとすると死にたくなる
でも、彼女のことを思い、考えると、不思議と生きたくなるのかもしれないって。
正直、もう自分は空っぽだし、なにも失うものもほしいものもなく、どうでもいいって思ってる。自分のことなんてどうでもいいって。
でも、そんな僕を彼女は大丈夫だよ、いつも頑張ってるよ。偉い偉い
って励まして応援してくれる。
なんでこんな僕を応援してくれるんだろうって思うこともあるけれど、でも彼女はいつもそう僕に接してくれる。
自分のことばかり見ているとつい忘れてしまうけれど、たしかに僕にはこんな素敵な彼女がいる。
それを想うと不思議と生きたいって思えるんだ。
馬鹿みたいなこと言ってるかもしれない。
間違っているのかもしれない。
でもそんなことはどうだっていいんだ。
彼女がいるなら生きたい
彼女がいるから生きたい
それだけで十分なんだ。
わたしたちは最初から正解を辿って出会ったわけじゃない。
間違いだらけの道をこれまでも進んできたしこれからも歩んでいく。
でも正しさだけじゃこの気持ちも、幸せもなかったから。
だから僕は今日も彼女と生きる
あーくん筆
さな イラスト
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