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もつれた紐をほどくには、もつれた経緯の逆をすればいい。理屈ではわかってるんですが。

ある東南アジアの発展途上国が、先進国から工作機械を輸入した。

現地のエンジニアたちが集まり、機械メーカーのエンジニアがその機械についてのレクチャーをした。

伝えるべきことはたくさんあった。工作機械の仕組み、働き、整備方法、調整の仕方、そのほか注意点等々。

一通りの講義が終了し、現地エンジニアたちが実際に機械を分解して組み立てる実習が始まった。

工作機械が分解され、わけのわからない部品が並んだ。

その講師はマニュアルを解説しながら機械を組み立てるつもりだった。

しかし、現地のエンジニアたちは、マニュアルを見ないで、話しあいながら組み立て始め、元通りに機械を復元したんだ。

マニュアルを見ないで組み立てることはその工作機械の専門家でさえ容易ではないのに、現地エンジニアたちはマニュアルを見なかった。

彼らはどうしてそんなことができたのか?

彼らは、分解の過程を観察していたんだ。周りに集まり、各人が様々な角度から分解過程を記憶していた。

組み立てるとき、多くの角度から得られた情報を総合することで、三次元的なプロセスが復元され、より正確に組み立てることができた。

単独の視点ではなく、集団の視点から復元された情報は三次元的なものだ。それは多様な知識や情報を総合するから、一冊のマニュアルよりも正確だろう。

今日の投稿は以上です。ありがとう

#日経COMEMO #NIKKEI

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